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日記のような備忘録のような

今日は備忘録的なものを。

週の間はいつも週末を心待ちにしているのに、いざ週末となると子供のイベントごとやら外出やらであまりゆっくりできず、月曜が来るとホッとします。
「混沌とした週末が終わって、月曜には秩序が戻る。だから月曜日はいい日だ」というような言葉を昔に読んだことがあります。確かミュージック・マガジンの中東出身の音楽家のインタビューでした。まったくその通り、と今しみじみ感じています。

プロジェクト・グーテンベルクの本をkindle端末で


今年の1月にkindle端末を買ったものの本にばかりお金をかけるわけにもいかず、あまり書籍を買えていなかったのですが、先週にプロジェクト・グーテンベルク(https://www.gutenberg.org)というサイトにある本をkindle端末で読めるということを知り、早速、利用しています。
ご存知ない方のために説明しますと、プロジェクト・グーテンベルクは海外版の青空文庫。著作権切れになった古典作品を無料で読んだり、ダウンロードしたりできるサイトです。英語書籍が多いとは思いますが、ドイツ語、スペイン語、タガログ語、日本語など、いろいろ出てきます。内容も、小説に限らず様々です。

さて、「キンドル端末でプロジェクト・グーテンベルクの本を読む方法」とネット検索すると、USBケーブルでPCと繋いでファイルをこのフォルダに移動させてうんたらかんたら...と出てくると思うのですが、そんな面倒なことをする必要はありません。
実は以下の二つをするだけでOKです。

1. プロジェクト・グーテンベルクで好きな本を探してダウンロード。その際、「Kindleファイル(mobiファイル)」ではなく、赤丸で囲んだepubファイルを選択してください。(今年1月以降、mobiファイルを新たに追加することはできなくなりました。)

2. 「アマゾン send to kindle」でウェブ検索、リンクからアマゾン内の「Send to Kindle」ページに飛び、サインインしてあらかじめダウンロードしておいた本のファイルを選択。
これだけで、kindle端末のライブラリへの本の追加が完了します。
同様の方法でkindle端末でPDFファイルを読むことも可能です。

ちなみに、青空文庫の本をキンドル端末で読むのはもっと簡単です。kindleストアに専用ページがあるので、普通のkindle電子書籍と同様にアマゾンから購入できます。もちろん、青空文庫なので無料です。


種痘とコロナワクチンをめぐる個人的ドタバタ


告白しますと、私は先週末、そのグーテンベルクがらみで陰謀の一端のようなものを知ってしまったと思い込み、一人で(心の中で)ドタバタやっていました。
あれは確かコロナワクチンが開発されて間もない頃、偶然、大英帝国政府による国民への種痘の強制に反対する内容の本をグーテンベルクのサイトで見つけたことがありました。
その時は数ページ目を通しただけで全部を読まなかったのですが、今回、「よし、キンドルもあることだし、この機会に読んでみるか」という気になり検索してみれば、なんと当該ファイルが消えているではありませんか!
私は(これはコロナワクチン推進派による自主検閲の結果では...ゴクリ)と一人サスペンス気分で盛り上がり、一度ネットに上がったからにはグーテンベルクから消えたとしても、ネットのどこかにはあるはずだ、と捜査を開始しました(私は反ワクではありません、念のため)。

結果は...と言うと、私が著者名を間違えて覚えていただけでした。「疫学の父」として知られる医師、ジョン・スノウだと思い込んでいたのが、実は生物学者でダーウィンと同時期に進化論を発見(?)したアルフレッド・R・ウォレスによるものでした。二人ともビクトリア時代の人ではありますが、前者は19世紀半ばに早世、後者は長生きで20世紀初めごろまで健在、と活躍時期は少しずれています。
ウォレスのくだんの本、グーテンベルク上で検索しますと、ちゃんと今もあります。早速、読んでみましたが、いたってまともな内容でした。好きな学者なので何となくホッとしました。


アメリカ合衆国憲法修正第一条


私は先にも言ったとおり、俗にいう反ワクではありませんが、国が個人の自由を制限できるのはどんな理屈によってかということに最近とても興味があります。だから、陰謀捜査(笑)ついでにモルモン教家庭の子供が天然痘ワクチン未接種を理由に小学校入学を拒否されて、親が地方自治体を訴えた裁判(1900年)の記事などもついでに読んだりしていました。まだこの記事は読み終わっていないのですが、今、パッと検索してみたら、天然痘ワクチンを義務付ける法律は、宗教の自由を保障するアメリカ合衆国憲法修正第一条に違反しないという最高裁の判断が1905年の「ジェイコブソン対マサチューセッツ州」裁判で出ているということです。

*     *     *

そう、この合衆国憲法修正第一条。私の好きな法廷ものTVドラマ「Law & Order」でも頻出。国教の制定の禁止、宗教活動の自由、言論の自由を保障するものです。もっとよく知りたいと思い、「This Earthly Frame : The Making of American Secularism (by David Sehat)」という本のサンプルを少し前に読み、いい感じだったので購入しようと思っています(でも、高いからまだちょっと迷う)。


トラボルタの社会派映画


法廷ドラマと言えば、昨晩、「A Civil Action(邦題:シビル・アクション/1998年)」という映画をNetflixで見ました。
正義よりも金儲けが第一な弁護士が、お金の匂いを嗅ぎとって小さな田舎町の公害問題に手を出すけれど、被害者と触れ合うにつれ、社会正義に目覚めていくという、実話がベースのお話です。
この映画では触れられていませんが、被害者家族が団結するまでのエピソードを私は原作とは別の本で読みました。最初に工場排水による水の汚染を疑ったのは珍しいタイプの白血病になった子供の母親でした。彼女は大きな町の病院の待合室で、同じ町出身の女性を複数見かけるのです。彼女らの子供はみなその珍しいはずの白血病を発症していました。
でも、最初は医者も役所も知り合いさえも母親の言葉に耳を貸しません。それどころか彼女の正気を疑います。
映画では、弁護士が汚染物質の遺棄の実態を従業員から聞き出そうとしますが、なかなか証言がとれません。会社を裏切れば仕事を失う可能性があるから当然です。健康被害を一次被害とすると、調査や裁判が引き起こす地域コミュニティ内の不和や断絶は公害の二次被害とでも言えるぐらい深刻なものかもしれないと思いながら見ていました。

主役の弁護士はジョン・トラボルタ。あまり映画を見ない私でももちろん彼の名前は知っていました。でも、暑苦しい顔だし、こんな下膨れ気味の人がなぜハンサム扱いなんだろう?と、彼の作品を避けていたのですが、良かったです。
男くさくてかっこよかった。


Glass Children 透明な子どもたち


最後に。
今朝、ネットでニュースをチェックしているときに目に入った言葉。「glass children(ガラスの子供たち)」あるいは「glass child syndrome(グラス・チャイルド症候群)」。TikTokでトレンドになっているそうです。
傷つきやすい繊細な子どもたちのことかと思ったら、全然違いました。これは日本でいう「きょうだい児」のことで、障害児や深刻な病気の子供を兄弟に持つ子供を指します。親や保護者の視線がまるで透明なガラスを見るようにその子を通り抜けて、世話を必要とする子供の方ばかりに注がれる、そういう意味合いです。

そう言えば、「私の中のあなた(My Sister's Keeper)」という映画がありました。白血病の姉を救うドナーとしての役目を負わされて生まれてきた妹が両親に反旗を翻す話。あれはフィクションですし、ネグレクト気味の子供を指すグラス・チャイルドとはまた違いますが、きょうだい児の問題の一面かなぁとふと思い出しました。
きょうだい児=不幸ではないし、それとは別の類いの家族・兄弟間の問題で苦しんでいる子供たちもたくさんいるでしょうが、「だから文句を言うな」ではなく、こんな風にSNSなどで悩みを発信したり、当事者同士で繋がれたりするのは良いことだなと思います。一方で、SNSは悪い大人もたくさん見ていることだし、寂しさにつけこまれたりしませんように、と心配にもなります。本当になんで世の中には子供を食い物にするような卑劣なことをする悪人がいるんでしょうね。本当に腹立たしいことです。


ありがたくいただきます。