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ロンドンに行ってきました

ロンドンの日本大使館にパスポートの更新に行ってきました。いつ行っても(と言っても前回は10年前ですが)職員の方々がとても親切。
遠隔地に住んでいる日本人には即日発行をしてくれるので、一泊二日で娘と観光も兼ねて行ってまいりました。コロナ禍のため電車に乗るのは実に約2年半ぶり。観光自体は予定内容をすべてこなせて楽しかったのですが、久しぶりの子連れでの遠出ですっかり疲れてしまいました。でも何とか無事に更新できてホッとしました。

ロンドンアイ(観覧車)が見えるビッグベン横の橋で

下の写真は金融街、シティ・オブ・ロンドンのロンバード・ストリートで見つけたお店の看板。今のお店の看板ではなく、昔のものを記念に残しているだけのようです。一説には元は古着屋さんと言われていますが、何のお店だったか不明なんだとか。フィドルを弾く猫と古着屋といったい何の関連性があるんだか分かりませんが、とても魅力的です。

最初はチェロかと思ったのですが、猫の大きさを考えるとバイオリンですね。
ロンバード・ストリート

でも、この通りにある看板で一番有名なものはこのバッタのようです。こちらの写真は撮り損ねたのでウィキから拝借。

Photo by Josep Renalias 

このバッタは「悪貨は良貨を駆逐する」の言葉で知られる、王立取引所創設者トーマス・グレシャム卿の家の紋章だということです。

さて、なぜロンバード・ストリートが名だたる金融街になったかの簡単な説明をしておきます。
もともとイギリスで金融業を営んでいたのはユダヤ人でした。キリスト教徒であるイギリス人は教会の決まりで利息を取ることを禁じられていたためです。しかしユダヤ人金融業者たちは1290年に国から追い出されてしまい、その代わりにイタリア北部のロンバルディア地方から貿易商たちがやってきてロンバート街一帯で金融業を行うことを認められました。そう、「ロンバード」は「ロンバルディア」からなんです。(ロンバルディアはコロナ禍初期に大きな被害が出たので、日本でもご存知の方が多いかも。)このイタリア人たちは当然カトリックだったのですが、金貸しをOKにする抜け道があったようです。(後に宗教改革などを経てイギリス人も金融業に参加できるようになりました。)

そういうわけで金融関係の英語にはイタリア語(ラテン語)が元になっているものがたくさんあるんだそうです。
例を挙げると、cash(現金)、debtor(債務者)、creditor(債権者)、ledger(台帳)、bank(銀行)などがそうなんだそうですよ。


お店の看板から歴史を覗くのも楽しいですね。私は絵が描かれたパブの看板なども好きなのでそちらもまた機会があるときにご紹介したいと思います。



参考:
"THE HANGING SIGNS OF LOMBARD STREET" Posted by Sarah Nash


ありがたくいただきます。