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20代の頃、街で声を掛けてきた占い師について行った話

キャリアとはまったく関係ないタイトルで申し訳ございません。
最近はキャリア以前に、相談(カウンセリング)とは何か?や、人との関係性について考える機会が多くなりました。

それで、今思えば私のカウンセリング初体験とも言える占いについて、以前自分のブログの書いたのを思い出したので、今回それを転用しようと思います。

ずいぶん昔のことなので、あれこれ都合よく解釈をしているとは思いますが、お時間があればお付き合いください。


・幼少期と母

純粋というのか無防備というのか、子供の頃から私は人の言葉をそのまま信じてしまうところがありました。
今はだいぶ図々しくなりましたが、気が小さくて自分の意見が言えない子供でした。

勘が鋭く、弁が立つ大阪人の母親からしてみれば、私は非常にドンくさく、常に心配を掛ける存在だったのでしょう。
幼少期から小学校低学年にかけては、積極的に人の輪の中に入っていけず、親戚等の集まりの場でも、子供らしく(←そもそも“子供らしく”とは何なのか?)可愛らしく振る舞えず、母には「人から“大人しい”と言われて喜んではいけない。それは誉め言葉ではない。あんたはすぐ人を信じるから、人に利用されないよう、人を疑うことを覚えていかなければならない」と言われ続けていました。
小さいながら、子供にとんでもないことを教えるものだ、と当時は思っていましたが、今思えば、戦時中の混乱期を生き抜いてきた母のサバイバル術だったのかもしれません。

その母は、私が高校3年の時に脳梗塞で介護が必要となり、その後入退院を繰り返しながら、私が21歳の時に他界しました。


・人に話しかけられやすい性格が災いする

今でもそうですが、よく道を聞かれます。
観光地で私が地図を見ながらきょろきょろしていても、です。
電車内、映画館、ヨガスタジオ内・・・等々。座席はガラガラなのに、なぜか隣に老若男女問わず座られることも一度や二度ではありません。

そのような私が就職して間もなく、何かの用事で渋谷へ出掛けた時のこと。
当時の私はそこそこの年齢になっていましたから、ちゃんと“人を疑う”ことも覚え、それなりに実践できるように(?)なっていました。
特に場所が場所でしたから、警戒心はMAXでした。

そこへ私より少し年上の女性が困り顔で近づいてきて、私にこう言いました。

「すみません、ちょっと人の助けが必要なんです!手を貸してくれませんか?」

人を疑うことを覚えたはずでした。それなのに、「助けが必要」の一言で、どのような状況で、何に困っているのか?確認することもなく、無駄に勢いのある正義感に突き動かされるようにして、私にできることなら!とその人について行ってしまったのです。


・連れて行かれた先はマンションの一室


マンションの一室に案内されると、そこには広めの部屋にいくつか仕切りがあり、何組かが向かい合って話をしていました。すすり泣く声も聞こえてきます。
「これって・・・」と察した時、女性がやっとそこで、

「実は私は手相の勉強をしていまして、技術向上のために“手”を貸していただきたいのです」と目的を説明しました。
(※当時は、霊感商法やマルチ商法が社会問題化していました)
「手を貸してほしいってそういうことか。確かに嘘は言ってないな」と妙に感心したのを覚えています。

それも束の間、急に怖くなり身構えていると、女性も慌てて「私の勉強の為に協力して頂くので、お代は要りませんから」と言って、椅子に座るよう促し、手相鑑定を始めました。

相手も慣れているもので、コールドリーディングというのでしょうか。
当たり障りのないキーワードを出して、私の反応を見ながら会話を進めていきます。
最初こそ警戒していたものの、あるキーワードが私の琴線に触れた瞬間、私は大号泣、相手はきっと心の中でガッツポーズだったと思います。
そこからは自ら個人情報を提供するという大失態をしでかします。


・教祖登場


嗚咽しながらひとしきり話し終えると、「それは辛かったですね。でも〇〇さんは運がいいですよ。今日は私の先生がいらしてます。今はもう一般のお客様の鑑定はされることはない大先生ですが、特別料金で今回鑑てくださるとのことです」と言って、母親くらいの年齢の女性を同席させました。

優しい語り口でありながら、意味深な笑みを浮かべて大きくうなずく仕草。
これも今思えば、演出のうちなのでしょう。
そこでふと我に返りましたが、それを悟られないよう感情を押し沈めました。

次第にご先祖様の話になり、いわゆるカルマの因果応報の話で不安を煽ってきます。
今の悩みの原因は先祖の代から受け継がれていて、何もしなければ今後も繰り返す。負の連鎖を断ち切るには修業が必要だという話に。
もう手相なんて微塵も関係ありません。

しかし修業と言っても現代人は忙しく、山に籠るとか滝に打たれるとかは現実的ではない。なので、奉納金を納めれば、代わりに先生が修業を代行してくれるというではありませんか。その修業した証として念を印鑑に込めてお渡しします、と。

急に生臭い話になってきたな、と私の警戒心は高まるばかり。
それでつい「その印鑑はおいくらなんですか?」と尋ねると、「基本はお気持ちです。でも、実際は修業に赴く経費などありますから、最低でも40万円からです」と素直に答えてくれました(←意外と良心的なのか?)。

就職して間もない20代の若者に40万円もの金銭を要求するとは!
ついさっきまで弱い部分を突かれて号泣していたことは棚上げし、今後は怒りが湧き上がりました。

ここから逃げなくては。
でもたくさんいるこの人たちは客ではなくて、サクラかもしれない。そう思うと怖くて足が動かない。
それでも動かないと!

そこで私はすっと立ち上がり、「要らない!」と渾身の力を込めて言い放ち、すごい勢いで玄関へ向かい、特別鑑定料も支払わず(←料金踏み倒しです。これは私が悪かった)、部屋を出た瞬間、階段めがけてダッシュしました。

この間数秒ですが、頭の中は「印鑑は結構です、なんて言ったら“結構”の意味を都合よく曲解されるかもしれない」とか、割と判断力は働いていたようです。
意外なことに誰も追いかけてくることはなく、事なきを得ました。
もしかしたら、気の弱そうなカモの予想外の行動に呆気に取られてしまったのかもしれません。


・フェアな関係

私は占いもスピリチュアルも否定しません。むしろ興味を持って積極的に学んでいますし、手相も学問の一つだと思っています。

この時の怒りのポイントは、騙し討ちのようにして、逃げられない状況に追い込み、こちらの了承も得ずセッションしたことです。
このようなサービスは、両者の合意の上でしか成り立たないはずです。

占いもカウンセリングにも同じことが言えると思いますが、カウンセラーとクライアントの関係は対等が望ましいとは言いつつも、どうしても上下関係が成立してしまいがちです。

ですから、カウンセラー(占い師も含めサービスを提供する側)には、相手を洗脳・支配してしまう可能性と影響力があり、それがどれだけ危険なのかを常に自覚しておく必要があると思います。相手から思考を奪い、不安を煽るなんてもってのほかです。

占いやカウンセリングは一つの“ツール”です。
サービスを受け取る側も、相手に心酔し、すべてを明け渡すのではなく、自分の内面を見つめるツールとして活用することで、より多くの変化や気付きが得られると思います。
カウンセリングは癒しだと捉えられがちですが、実際は場合によっては自分の弱さと向き合う過酷な作業だったりするので、「誰に話す(相談する)か」はとても重要だと思います。

長々書き連ねましたが、こんな危なっかしい私も無事、この歳まで生き延びてきました。
いつも、すんでのところで救われます。
きっと、今でも背後に母が居るんだと思います。
なので、印鑑も壺も結構です。



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