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想定外の出来事を乗り越えて。マレーシアでパラグライディング体験。

Matahari @ マレーシア🇲🇾です。

本日はマレーシアでパラグライディングを初体験した日について書こうと思います。

パラグライディングに行こう!

今年2022年の4月某日、友達夫妻に誘われて、パラグライディングに行きました。10歳の息子が行きたいと言うので。私は全く空を飛ぶことに興味が無かったので引率するつもりでね。

マレー半島にはパラグライディングの出来る場所が数カ所あるそうですが、まずわたしたちが目指したのはKKB (Kulala Kubu Bharu)。

クアラルンプールから北に1時間ほど。有名な避暑地Fraser's Hillに向かう途中にあります。

その日は素晴らしい快晴で風もなく、長いドライブの末たどり着いて、その段階まで旅は順調で何も疑わずに

さぁ〜〜いよいよパラグライディング出来る!
と、息子はワクワクしていました。

ところが。

出迎えてくれたマレー人のインストラクターさんの話を聞いて、耳を疑います。

想定外の不幸な出来事が起きてしまった。さてどうする?


なんと言うことでしょう。

その前日に、長年の経験があるパラグライダーが操作を誤って木に衝突し、救出に時間がかかってしまったため亡くなる、という非常に残念な事故が起きてしまった、、、と現地で聞かされました。

熱帯雨林でかなりの高さのある木の上部に運悪く落下してしまったパラグライダーを、救急隊がどうやって助けるか苦心している時に、近隣に住むオランアスリ(マレー半島の原住民)の男性がいち早く木に登って水や口にできる食べ物を届けたり必死の救出活動をしていたにも関わらず、最後は助けられなかったそうです。みなさんの無念を想像して胸がいっぱいになりました。(そのニュースを伝えるThe Starの記事

まだ行政からの指示は来ていないので、今日飛ぼうと思えば出来なくは無いけれど、中止命令が来るのは時間の問題。今日は、天気は良いけれど、風があまりにも無いので、ベストコンディションとは言えない。(最終的には彼の直感の話になり・・・今日はここでパラグライディングするのはやめといたほうがいいかも?) そういう話が延々となされている間、わたしと息子は為す術もなく、ただ辛抱強く待っていました。

この日誘ってくれた友人夫婦(マレーシア人とアイルランド人)は、本当にいつもアクティブで明るくて、周囲の人をたちまち笑顔にしてしまうようなオーラをまとった人たちなんです。私が知る限り、一番根っから心身ともにヘルシーな人。

そんな悲しい事故の話や難しい状況を聞かされたとしても、ネガティブに引っ張られる人では無くて、そういうことで人生の目的を諦める人たちじゃないんです。

「では、どうすれば、今日パラグライディングを出来るの?」
とインストラクターに尋ねてました。

(わたしは、というか大抵の人は、今日はもう無理かな、ダメかな、って諦めかけると思うのに)

そのマレー人の爽やかな青年は、少し考えてから

「Jugraに行けば出来る(かもしれない)。ここからさらに南に3時間くらい戻らないといけないんですが。もしあなたたちが行くというなら、僕も行きますよ!」

と、笑顔で言ってくれました。

パラグライディングは、風の方向や雨など、天候に左右されるので100%は無いんだそうです。

「よし、じゃー、行ってみるかっっっっ♪」

と、友人はまたハンドルを握ってくれました。

そして、次のパラグライディングのサイト
Jugraへ!

KLから北に位置するKKBから南西のJugraまで、さらに3時間の長旅のドライブ決定になり、案の定わたしの10歳の息子は後部座席でグズグズ言い始めました・・・。

「もう今日は諦めてクアラルンプールの家に帰りたい」
「お腹空いた(持ってきたおやつやおにぎりは食べたく無い」
「喉乾いた(水筒の水じゃなくてジュースが飲みたい)」
「せっかく行っても雨降るかもしれないし、行くだけ無駄だと思う」

楽しみにしていたことが土壇場で延期になって、グズグズ言いたくなる気持ちは分からなくも無いけれど、、、わたしはすべてのリスクを受け入れて運転してくれている友人とその奥さんに120%の尊敬の念を持って欲しくて、息子を説得し続けました。

たとえ天候が悪くて3時間後にパラグライディングが運悪くまた出来なかったとしても、どんな場所かわかれば、また行けるんだしさ。

最終的には息子は首を縦に振りました。
母も必死です😅

3時間後、Jugraに到着。
郊外のその小さな町では、ほとんど英語が通じないようです。(インストラクターさんは英語話せます)


わたしの友人は中華系マレーシア人なので、立ち寄ったチャイニーズレストランで広東語で注文してくれました。美味しいご飯で腹ごしらえ。

天候は最高!あとどうするか決めるのは自分。

お腹がいっぱいになった息子は上機嫌になり(わかりやすい)
目をキラキラ輝かせて

「さっきは車の中でグズグズ言ってごめんね。
マミー、ワクワクしてきたよ。連れてきてくれてありがとう。
僕だけじゃなくて、マミーもパラグライディングやったほうがいいよ!」

高所恐怖症のわたしは絶対にゴメンだ、と思っていたけれど、その息子の言葉に少し心が揺らいで来ました。

ずっと長年抱えてきた高所恐怖症を乗り越えて、可愛い息子と一緒に空を飛べたら、生涯忘れることはない良い思い出になるかも、と。

とりあえず悩もうと思って、まず息子に行ってもらうことにしました(笑)

その映像がこちら。

フライト中にGoProで撮影出来、後で動画をシェアしてもらえます!
KKBからJugraまで遠征してくれた上、息子と一緒に飛んでくれたインストラクターのKimmyさん

その勇敢な息子の後ろ姿を見て、わたしも腹をくくりました。

うん、母も飛ぶよ!

高所恐怖症を乗り越えてパラグライディングで空を17分飛んでみた感想

めちゃくちゃ楽しかったです!
一緒に飛んでくれたインストラクターのマレー人のお兄さんが、音楽をかけてくれたり、緊張を解く声かけをしてくれたり。

上空から見えるJugraの絶景を眺めながら、お兄さんとずっとおしゃべりしていました。

怖くなかった一番の理由は、下を見る必要がなかったから。

パラグライディングは、椅子に深く腰掛けるので、視点がどちらかというと上に向いてます。だから、見たくなければ下を見なければいいので、わたしは怖さをほとんど感じませんでした。

飛びながら前方と上方を眺めると、息子が飛んでいる様子も見えたし、そして美しい熱帯雨林の木々たち、そして遠方の海とKlang港の様子が見れて、17分間のフライトは最高に楽しかったです。

背中を押してくれた息子よ、ありがとう!!!

大好きな友人夫妻と
いつもありがとう😊

パラグライディングの代金と参加方法

わたしは友人が誘ってくれて、特に事前申込などせずにWalk-Inで直接インストラクターさんに払ったので、総額は一人RM250 (約7,700円)でした。飛べたのは偶然でその日たまたま空いていたからで、事前に予約しておいた方がいいと思います。その場合には、旅行代理店などを通したほうが確実で、だいたいRM350くらいになると聞きました。Paragliding Malaysiaで検索してみてください。様々な旅行代理店がパッケージを販売していると思います。

KKBとJugraは全く違う地形で、パラグライディングを通して見れる光景も違うと思います。次回もしわたしたち親子が再チャレンジすることがあれば、KKBにも行ってみたいと思います。

そして、残念ながらKKBのサイトで亡くなられたパラグライディングを愛した男性のご冥福を心からお祈りいたします。

KKBの広場




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