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わたしの取説をつくる時間

2024年3月23日に、佐藤友美さん主催「さとゆみゼミ」を卒業。卒業後も、文章力・表現力をメキメキと上げ続けるため、仲間と共に、note投稿1,000日チャレンジをスタート。

Challenge #39

今日の昼すぎに、島田おかゆさん(@shimaokayu)とオンラインでお話をする機会があった。おかゆさんはWebライターラボのメンバーで、Xでも交流させてもらっている。

テーマは「不登校」について。

おかゆさんが学んでいる講座での卒業課題のために、教育委員会で働いている私の話を聞きたいとのこと。不登校についての話は難しい。お話しながら考えたことについて、noteに書いてみたいと思う。

「子どもが不登校になったとき、親はどんなアクションを取れば良いか」という質問に、「正解はない」と答えた。

不登校につながる原因は、大きく2つに分けられると思う。友達や先生と合わないといった「外因的なもの」、発達や情緒による学びにくさ、関わりにくさといった「内因的なもの」。さらに、それらが複雑に絡み合っている。

原因を一つずつ解きほぐすにしても、それぞれのタイミングによって、効果的なアクションは異なるだろう。

つまり、変数が多すぎる。「これで解決できる」といった、万能薬的なノウハウがない。

では、どうするか。

文科省が発表している、「不登校児童生徒への基本的な考え方」の一文を、改めて読んでみる。

不登校児童生徒への支援は,「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて,社会的に自立することを目指す必要があること。

文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日」

上記の文章を、わかりやすく箇条書きにしてみよう。

・「学校に行く」のみを目標にしない
・自らの進路を、前向きに考えられるようにする
・社会で自立し、生き抜く力をつける

子どもが引きこもらず、学校やフリースクールなどに出かけてくれれば、親としては安心だ。辛くても学校に身を置いて、時間が過ぎるのを待てばいい。でも、「学校」という枠組みから外れたとき、そんなふうに学生時代を過ごした人の、その後の人生は幸せだろうか。

会社に行くことや、集団で働くことに難しさを感じるかもしれない。学生時代と違い、終わりの見えない社会人生活。そのときに支援してくれる先生はもういない。

そう考えると、学校に行けない期間は、すごく貴重な時間だと思う。

「何ができないのか」「どんなことならできるか」「どうすればできるか」などを、模索し発見する期間。自分の取説に加えるリストを増やしていくとき。でもそれは、大人が「考えなさい!」と、無理強いできることではない。子どもが考えたくなったタイミングに、子どもが自分の頭で考える。

大人ができることは、たったひとつだと思う。前向きに、追い詰めないで待つこと。そして、待っている間は、こんなことを気をつけたい。

・不登校からまっすぐ線を引くような、未来を押し付けない。
・「外に出たい」「誰かに会いたい」「楽しい」のサインを見逃さない。
・「幸せになりたい」という子どもの本能を信じる。

不登校の子どもが100人いたら、原因は100通りある。ここに書いたことも、私個人の考えでしかなくて、正解かどうかは分からない。でも、「学校に行けないこと」を「不幸な未来」につなげることだけは、絶対に間違っている。子どもはみんな幸せになる力を持っているんだから、信じて待ちたい。学校に行くことは、便利な手段のひとつでしかない。

子どもたちにも、子どもたちと関わる大人にもわかって欲しいなぁ。



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