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バイト先の後輩ちゃんがお手紙をくれました


咲月: せーんぱいっ、どうしたんですか浮かない顔して!

〇〇: いや、別になんでもないよ考え事してただけ

咲月: 考え事?なに考えてたんですかー?

〇〇: 教えないよ〜

咲月: もぉ〜気になる〜!


咲月は俺のバイト先の後輩

年齢も近く、
よくシフトが被るのですぐ仲良くなった。

プライベートで遊ぶほどではないが、バイト終わりに2人でご飯に行ったこともある。



咲月: 先輩、今月でここ辞めちゃうんですよね...?

〇〇: そうだけど、あれ、言ったっけ?

咲月: 店長と話してるとこ盗み聞きしちゃいましたっ

〇〇: そっか、ギリギリまで内緒にしとくつもりだったんだけどな

咲月: え?なんで内緒にしときたかったんですか?

〇〇: だって寂しくなるじゃん

咲月: まぁ、確かに、寂しくはなりますけど...

〇〇: だから、だよ...

咲月: でも!先に知っておいた方が先輩との時間を噛み締めて過ごせるので私は早く教えて欲しかったです...!

〇〇: そうなの、?

咲月: はい、私ポジティブなので!

〇〇: 咲月らしいね。笑

咲月: ですよね?ん、褒めてる?

〇〇: 褒めてる褒めてる。笑

咲月: もぉ〜笑


咲月: でもよかったです。先輩の笑顔が見れて。
最近浮かない表情の時が多かったから。。

〇〇: 出ちゃってたか、顔に。

咲月: 出てましたね、かなり。


2人は見つめ合って微笑んだ。


咲月: 次シフト被ってる日が先輩と会える最後ってことですかね...

〇〇: そう、なるね...

咲月: 最後の一緒のバイト、楽しみましょうね!

〇〇: おう!楽しもう!



咲月との最後のバイトの日がやってきた。


咲月: 先輩!おっはようございまーす!

〇〇: どうした、いつにも増して元気じゃん

咲月: 先輩との最後だからですよ!//

咲月は少し照れた表情をした。

いつも通りのバイトの時間が過ぎ、

咲月との時間も終わりに近づいてきた。



〇〇: あぁ〜疲れた、俺のラストバイトこれにて終了か。

店長: お疲れ〇〇!ラストバイトどーだった?

〇〇: うーん、いつもと変わんないっす笑

店長: まぁそうだよな、笑

〇〇: あれ、咲月はどこ行きました?

店長: 見てないな、もう帰ったんじゃないか?

〇〇:え?帰った?そんなはずは...


咲月のやつ、あんな俺との最後の時間を噛み締めたいとか言ってたのに何も言わず帰るなんてそりゃねぇだろ、、

俺は落胆しながら自分のロッカーを開けた。

ん?なんだこれ。

そこには一通の手紙が置かれていた。

「先輩へ。」

もしかして。

俺はすぐさま封を開け、中身を確認した。

手紙には、こう書かれていた。

「先輩へ。最後の言葉も言わず先に帰ってしまいごめんなさい。本当は、今日来る前から先輩とのお別れが悲しくて悲しくて、バイト中も涙を堪えていました。先輩に最後、直接バイバイなんて言ってしまったなら、泣き崩れてしまいそうだったので、どうか手紙でお別れを言わせてください。
先輩は、私がこのバイトを始めた時からいつも優しくて、私がミスをした時も自分のせいかのようにかばってくれたし、私が辞めようか悩んでいた時も「一緒に頑張ろう」って励ましてくれました。
私が今もこのバイトを続けられているのは先輩のおかげです。ありがとうございました。
先輩なら、、先輩ならどこでだって輝けます!!
私の知ってる〇〇先輩は、さいっこうにかっこいいです。

最後に、、

ずっと好きでした。

幸せになってください。

咲月。」

俺の目から涙が溢れた。

「ずるいよ、そんな、、、」



あれから年月が経ち

俺は結婚して子供もいる。

あの日以来、咲月とは連絡も取っていない。


そんな今でも、咲月から貰ったこの手紙は

俺の一生の宝物だ。

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