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うつ病で障害年金を貰うまで:Q ~社労士から「時間」を買った~

序 ~結局は医者次第~
https://note.com/yokkoi41/n/n8e52dcd27d76

破 ~支給金額公開します~
https://note.com/yokkoi41/n/n0a58a3e62c9d

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年金申請までに、社労士事務所には2回足を運び(頼めば家まで来てくれるけど僕は事務所に行きました)、その後は電話、メール、郵送でのやり取りとなりました。

なお、社労士への代金は、審査が通って実際に年金が支給されたのを確認してから振り込むので(完全成功報酬制)、「お金ないから頼めない」なんて心配はいりません。社労士さんはちゃんと分かっています。

万一審査に落ちた場合、申請までの事務手数料のみ支払う形になります。不服再審査請求も一応できるものの、一度下された判定が覆る可能性は限りなくゼロに近いそう

さてここからは、年金申請までにどんなことをしたか、順番に説明していきます。

①障害年金の受給可否の判断

ここで社労士に「『うつ状態』の診断名では年金支給の対象外になり、社労士にはどうすることもできない。『うつ病』から来る『うつ状態』なのかどうか、主治医に確認してほしい」と言われたのでした。
(詳しくは「序章」参照。その結果、申請用の診断書には「うつ病」と書いてもらえることに)

②申立書記入のためのヒアリング

発病から現在までの状況をヒアリングします。聞かれたことに答えます。つらい過去を思い出してしんどくなることもありますが、こればかりは避けては通れない。

次回提出用に、「お金の管理はできますか」「自傷行為はありましたか」などを5段階くらいの評価で記入するチェックシートをもらう。

社労士に頼むと:ヒアリングをもとに、審査に通りやすいような文章を全部代筆してくれる

自分でやると:発症に至るまでの経緯、現在の症状を、事細かに具体的に長文で書かなければならない。日にちなどにちょっとでも不備があるとアウト。

書類記入には莫大な時間と精神を蝕むほどの労力がかかり、時間を掛けたとしてもそれが報われる保証は一切ありません

それどころか作業に費やした時間分のお金を貰い損ねたり、そもそもの貰える額が減ったりなんてことも。そうなったらマジで大変です。

僕の場合、周りから偽鬱呼ばわりされるくらいには回復していて、実際就労移行支援にも通えているし、自分で書いて審査通る自信は全くありませんでした。

まあ申請書類は症状が一番ヤバい時を基準にして、しかも若干盛って書くものでもあるんですがね…

③年金加入履歴のチェック

「破」で述べたように、年金をある程度納めていないと、障害年金は貰えません。

過去の年金納付のハガキや封筒をごっそり持っていって見せて、「保険料納付要件ちゃんと満たしてます、OKです」とお墨付きを貰い無事クリア。
納付猶予の歯抜けの期間が多かったからちょっと気になっていました…。

証明として「被保険者記録照会回答票*」というものを添付して(社労士が)申請します。

*社労士が「この通り申請しときましたよ」という送った書類一式のコピー(次回説明します)の中に入っていました。

④初診日証明の取得

これクソ面倒臭いんですよね…
僕は一度転院してるんで、わざわざ最初の病院に行って初診の診断書を作ってもらわないといけないのです。

これも社労士が全部やってくれます。ありがたい。

⑤診断書の作成依頼

ここが社労士一番の見せ所じゃないかな…?

「障害年金の診断書を作成する医師の皆様へ 障害年金の診断書(精神の障害用)記載要領」というガイドブックがあり、これに従って「ここはこういうふうに書いてください。あそこはああいうふうに~」と、審査が通るような書き方を主治医に指南します。

まあ問題は主治医がその通りに書いてくれるかですが…

⑥病歴・就労状況等申立書の作成

自分でやると一番心が折れるポイント。フラッシュバックで病状悪化の恐れ大。
発病から初診日までの経過、現在までの受診状況および就労状況等について記載をします。(社労士事務所資料より引用)。

⑦裁定請求書の作成・提出

請求者の氏名や住所、配偶者や子などのデータ、その他基本事項を記入。必要書類を揃えて裁定請求書を社会保険事務所(または市町村役場)に提出します。(同資料より引用)

まとめ

膨大な時間と苦労を減らし、そして確実性を得る、というのが社労士に頼む意義といえます。僕は社労士から"時間を買った"と思っています。その「時間」というのは、単に書類を取り寄せたり書いたりする時間だけではありません。

もし辛い過去を洗い出す申立書の作成で、フラッシュバックで体調が悪化してしまったら…本来何かしらの活動に充てられるはずの時間をどれだけ無駄にしてしまうか。

申請に不備があれば、数ヶ月単位での支給の遅れ、等級のダウン、最悪不支給。そうなれば、その後どういう時間を過ごすかまで変わります。

治ってもないのに焦って就職先を探すことになる。今後の人生設計にまで影響を及ぼすと言ってもなんら大袈裟ではありません

社労士費用は高いです。10万円以上します。しかし、単にお金が「もったいない」という理由だけで見送るのは賢明とは言えません。支払いは支給決定まで待ってくれます。
(主治医には「別に自分でできますよ。お金も掛かりますから検討していただいて…」と言われたけど)

時は金なり
時間は命の構成要素


そういう意味で、社労士に頼んで本当に良かったと思っています。

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