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施設にいる母に会いにいくのが面倒なのは、きっと雨のせいだ。

子供たちを土曜保育に送り、そのまま電車に乗って母に会いに行かなくちゃ。

1週間分の疲れがしっかり背中に乗った土曜、私は朝から自分自身を奮い立たせて、なんとか家を出たのだけど。

保育園に着いたら、3歳のタイの預け薬の書類に不備があり、「今日はもしお熱が出ても痙攣のお薬は入れられません」と言われ、そのまま自宅にお薬手帳を確認しにいくことに。

家に帰ってしまったが最後、もう一度雨の中、母に会いにいくエネルギーが残っていない。

先日、施設の方から「もっと会いにきてあげて欲しい」と言われて、行けないことにプレッシャーと罪悪感を抱えているのだけど、もう、、、動けない。

本当は会いに行きたくないんだと思います。

会いに行っても、お話はほとんどできないし、弱った母を見るのは辛い。
家で残った家事をしたい、少しダラダラしたい、写真の整理もしたい。

そんな時、姉の言葉を思い出します。

「会いたいって思わないのは自分が悪いんじゃない、母が会いたいと思えるような人じゃないってことだよ。」

そんな気もするし、そうじゃない気もする。

病気になる前の母には「会いたい」と思った。
相談ができるし、愚痴も聞いてもらえるし、コーヒーだって入れてもらえる。

でも病気の母は、もう話がほとんど通じないお婆さんだなんだよね。

そんな非情で優しさのない自分が嫌いです。
行っても現実を見るのが辛い、行かなくても罪悪感に負けて辛い。

だから私は、全てを雨のせいにしようと思います。


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