韓国大統領 日本では考えられない最高権力者
韓国という国の最高権力者は大統領だ。5年に1度の大統領選で選出され、国の方針を決める。日本の首相とは比べものにならないほど大きな権力を持っている。
例えば、南北間が緊張すれば大統領は、韓国軍を訪問し、激励する。大統領は行政のトップというだけでなく、軍を動かす権利をもつ役職でもある。
それは北朝鮮と軍事的に対立しているため、国家を迅速に動かす必要があるためだ。
ただ、戦争時に韓国軍を動かす「戦時作戦統制権」は、在韓米軍に委ねられており。北朝鮮の挑発があっても、独自の判断で反撃することはできない。米軍の同意が必要だ。
繰り返し返還交渉が行われたが、今は停止状態になっている。
ただ、最後は大統領の家族のワイロや不正で末路は悲惨になる。
消えた作戦権転換論議 米国依存 冷戦期同盟関係に逆戻り ハンギョレ新聞
大統領をテーマとした映画、ドラマ
は数多い。私が見たことのあるものを中心に一部を挙げてみよう。
▼朴正熙
KCIA南山の部長たち
ユゴ 大統領有故
▼全斗煥
1987、ある闘いの真実
ソウルの春 現在大ヒット中
▼金大中
キングメーカー 大統領を作った男
偽りの隣人
▼盧武鉉
弁護人
▼特定のモデル大統領なし
サバイバー:60日の大統領 全13話)
STEEL RAIN
こうなった以上、青瓦台に行く
余談として、私が親しかった金泳三元大統領の人となりを書いておこう。
自宅はソウル市内にあり、とても狭かった。記者仲間と訪ねたが、私はハングルよりも日本語の方が読みやすい。漢字を復活させるべきだと話していた。
来るものは拒まずという姿勢で、人柄がおおらか。
「大道無門」という自分のスローガンを自宅に掲げていた。裕福な網元が実家で、故郷を描いた油絵を見せてくれた。
自宅ではワインをごちそうになった。海外を訪問した時にもらったものだと話していた。
過去の大統領を知るために青瓦台ツアーに参加する
のもいいかもしれない。
現在の尹錫悦大統領は、青瓦台が権威主義の元凶だとして、大統領府を移転し、青瓦台を一般公開した。
観覧ツアーに参加するには、まずは申し込みが必要。観覧希望日の20日以上前に申請しなければならず、外国人は全て青瓦台ホームページの英語ページから申し込む。
※以前はEメールで申し込みを受け付けていましたが、現在は全てホームページからの申し込みのみになったようだ。
青瓦台HP(韓国語): http://www.president.go.kr/
青瓦台HP(英語版): http://english.president.go.kr/
歴代の経験者の中で最も憎まれている大統領は全斗煥
かもしれない。全斗煥(チョン・ドゥファンは1931年3月6日 生まれで 2021年11月23日に死去した。
韓国の軍人、政治家で、第11・12代大統領を務めました。軍での最終階級は陸軍大将。
全斗煥の在任期間は1980年から1988年までだった。在任中で特筆されるべきは、1980年5月18日から27日にかけて全羅南道の光州市を中心に起きた市民による軍事政権に対する民主化要求の蜂起(光州事件)だ。
軍による鎮圧のため、多くの市民が犠牲になった。
全斗煥の口からは最後まで明確な謝罪の言葉がなく、「暴動であり、鎮圧はやむを得なかった」と語っていた。逆に、ソウル五輪など民衆の批判を意識し、スポーツや文化イベントを開催した面もある。
韓国で大ヒット中「ソウルの春」
「1212(シビシビ)クーデター」がテーマ。日本では余り知られていないが、1979年12月12日に大韓民国(韓国)で発生した軍内部の反乱事件。粛軍クーデターとも呼ばれる。当時の朴正熙大統領が暗殺され、軍事独裁政権が終わったと市民は期待した。ところが事件直後のクーデターで全斗煥が実権を握りった。
その後全斗煥は翌年から7年余り軍事政権を率い、民主化運動を抑えつけた。ソウルの春は、その過程を描き、若い人が熱心に鑑賞した。
日本でも今年、公開されるだろう。
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