マガジンのカバー画像

読書感想文

31
歴史書を中心に読んでいます。
運営しているクリエイター

#読書感想文

ガンジーの[本当]の実像 ガンジーの実像 (文庫クセジュ) 単行本 – 2002/12/1 ロベ…

ガンジーと聞けば、あの丸眼鏡、裸に近い姿が思い浮かぶ。インド独立の父。それ以上知っている…

吉田茂が準備していた「C案」「昭和の怪物 七つの謎」(講談社現代新書)

 数年前、米国と北朝鮮の間で、朝鮮戦争(一九五〇~五三年)に関して「終戦宣言」をめぐる交…

言論統制というビジネス―新聞社史から消された「戦争」

最近発売された本。 読んでいて初めて知ったのが、ドイツでは、戦前の既存の新聞がすべて廃刊…

ガンジーは「インド独立の父」で思考停止してしまう人向けの本 ガンジーの実像 (文庫…

ガンジーと聞けば、あの丸眼鏡、裸に近い姿が思い浮かぶ。インド独立の父。それ以上知っている…

「米軍が恐れた不屈の男」瀬長亀次郎の生涯

米軍は亀次郎を恐れたが、正確に分析もしていた。 終戦直後、占領下の沖縄で、初めて堂々と米…

君たちが知っておくべきこと :―未来のエリートとの対話― 佐藤優

エリート候補高校生の深い悩み この本は入学試験の難易度は全国ナンバー1で、大学並みの授業…

慶州は母の呼び声―わが原郷 (洋泉社MC新書)

読んでいて、不覚にも涙を流してしまった。この本は生まれてから17歳まで、日本が支配していた朝鮮での生活をつづったものだ。 筆者の父は、朝鮮人の教育に理想を持っていた。そこがにらまれ、問題のある学校を転々とする。筆者も同行して生後十七年間、大邱、慶州、金泉と渡っていく。 そこで見たものは、朝鮮の伸びやかな自然だ。青々とした麦畑。そこで筆者はどこか馴染めないものを感じる。支配する者と支配される者が同居する世界で、どちらの側にいればいいのか分からなかったのだ。 学校は日本人と

詩と出会う詩と生きる 若松英輔 NHK出版

この本を読めば、白紙の紙と鉛筆を手にして、詩を書きたくなるはず。 どの本だったか「詩集は…

吉田茂のCプランとは

 日本が第2次大戦で敗れてからまもない1945年10月、外務省は国際社会に復帰するため講和条約…

謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉― 高野秀行/著

前から気になっていたこの本を読んだ。 納豆は日本だけにあるわけではなく、ミヤンマーや中国…

記憶喪失になったぼくが見た世界 (朝日文庫) 坪倉 優介

この本がずっと気になっていた。最近「記憶喪失になったぼくが見た世界」というタイトルになっ…

ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えた…

認知症の専門医が、大きな贈物を残してくれた。 認知症であるかを試験する「長谷川スケール」…

認知症の人の心の中はどうなっているのか? (光文社新書)  佐藤 眞一 (著)

認知症の症状と、認知症になった人の心が書かれている。怖いけれど、知っておくべきだ。 読ん…

「世界史としての日本史」(小学館新書)を読んで

世界史としての日本史(小学館新書)半藤一利 (著), 出口治明 (著) 半藤さんは日本史、出口さんは世界史に精通した人だが、2人の意見は一致している。 日本はすごい、世界に誇れるなんて言い方は間違いだ。指導者は歴史を勉強しておらず、国民を間違った方向に連れて行った。天皇制についても、明治時代までは、軽視されていたということだ。 こう話すことなら、私にも言えそうだが、2人はさまざまな本を自在に引用して説得力をもって対談している。読書量は大したものだ。 本書に出てくる