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読書感想文

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歴史書を中心に読んでいます。
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記事一覧

死の床で思うこと THE GOOD LIFE

本研究の被験者のなかには、70代や80代になって、仕事に時間を費やしすぎたと後悔する 人…

権力者が欲しがる不老不死の薬

50代になる知人が、著名な僧侶である円仁(延暦13年 794年 - 貞観6年1月14日 864年2月24日)…

日本で消えつつあるリアル書店について考えた。

私は本を読む、もしくは眺めるのが唯一といってもいいほどの趣味だ。だから書店に行くのは楽し…

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オードリー・タン氏は定年後にどうすべきかと質問を受けた。その答えは?

まだ誰も見たことのない「未来」の話をしよう (SB新書)を読んだ。ほとんど若い人向けに書かれ…

「搾取都市 ソウル」を読んで

搾取都市というタイトルにぎょっとするが、韓国で実際に起きた考試院(受験生などが入居する狭…

日本で治療薬が買えなくなる日

新しい本を書きました。 自分なりに本のポイントをまとめて見ます。 キャッチーな見出しだが…

今の自民党を読み解くための3冊            自民党 価値とリスクのマトリクス(スタンド・ブックス)       自民党―「一強」の実像 (中公新書)      日本共産党 噂の真相(扶桑社 )

この原稿を書いている今、自民党の総裁選が行われている。どこのテレビでも4人の候補者を集めては、さまざまな質問を投げかけている。 突出した候補がいないことでかえって、選挙の行く末に関心が集まっているのだろう。 4人の候補は、今回新しいというか、コロナの時代を意識した経済政策を熱心にアピールしている。しかし、候補者として脚光を浴びるまでどんな主張をしていたのか。 彼らの原点もしっかり見なければなるまい。 その点で参考になるのがこの本だ。 過去に有力な政治家が、

ガンジーの[本当]の実像 ガンジーの実像 (文庫クセジュ) 単行本 – 2002/12/1 ロベ…

ガンジーと聞けば、あの丸眼鏡、裸に近い姿が思い浮かぶ。インド独立の父。それ以上知っている…

吉田茂が準備していた「C案」「昭和の怪物 七つの謎」(講談社現代新書)

 数年前、米国と北朝鮮の間で、朝鮮戦争(一九五〇~五三年)に関して「終戦宣言」をめぐる交…

言論統制というビジネス―新聞社史から消された「戦争」

最近発売された本。 読んでいて初めて知ったのが、ドイツでは、戦前の既存の新聞がすべて廃刊…

ネズミに学ぶ長寿術

人間は誰しも健康で長生きしたいと考える。そのため、新たな医療やクスリが開発されている。 …

神童は大人になってどうなったのか  小林哲夫 太田出版

読んでいて、これは駄目だと思った。 わたしは神童なんて呼ばれたことはないし、周辺にそんな…

老人性うつと認知症を乗り越えた森村氏の、実践的老いの教科書 「老いる意味 うつ、…

人生は100年時代になっているから、それにあったライフスタイルを築く必要がある。 だから…

ボクらの京城師範附属第二国民学校 ある知日家の回想 (朝日選書) 単行本 – 2008/8/8

創氏改名については、いろいろな立場から書かれているが、実際に改名した人が当時を回想している人の文章はあまりない。 ボクらの京城師範付属第二国民学校という本に、創氏改名の時期における韓国内の雰囲気が描かれている。 クラスのほとんどは入学したとき日本式の名前になっていた。40人中、創氏改名していないのは私を含めて4人だけだった。だから先生に何か言われるということはなかったが、祖父は「役所から期限内に改名するように指示があった」(25p)と書いている。 本人は創氏改名しないこ