多田洋一(文芸創作誌「ウィッチンケア」発行人)

文芸創作誌「Witchenkare」(ウィッチンケア)発行人。東京都町田市在住。 フリ…

多田洋一(文芸創作誌「ウィッチンケア」発行人)

文芸創作誌「Witchenkare」(ウィッチンケア)発行人。東京都町田市在住。 フリーランスのライター/エディター。

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「ここにはたしか!」のまとめ

相模原町田経済新聞にて月一連載している町田コラム「ここにはたしか!」が30回を越え、♯031まできました。当初の打ち合わせで「あんまり調べたりしないで、個人的な〝脳内マチダ〟の記憶を残しておきたいんですが、それでもいいですか?」とお願いしたら、快くGOしてくださった編集長・宮本隆介さんに、あらためて感謝! そして、開始時からなぜか、話のマクラは〝脳内音楽昔話〟で、回を重ねるごとにその分量が増えていく、という自由さにも重ねて感謝します。もう覚えていることも少なくなり、加齢も順調

    • 「6」と「12」と期間限定と

      2024年のLong Hot Summerはホント身体に堪えましたが、それでも9月末、ようやく朝晩は秋っぽくなってきました。おかげさまで4月1日に発行した「ウィッチンケア」第14号の、取次会社様との精算も終わりまして...そろそろ先へ進むための準備に取りかかろうとしています。 まずはフィジカルな「本づくり」の基礎/土台まわりと、ビジュアルに関わる諸々から。そして、いくつか思案している「新しい試み」の具現化にも、手を付けていこうと考えています。 文芸創作誌「ウィッチンケア」

      • ウィッチンケア第14号のまとめ

        ウィッチンケア第14号(Witchenkare VOL.14) 発行日:2024年4月1日 出版者(not「社」):yoichijerry(よいちじぇりー/発行人の屋号) A5 判:248ページ/定価(本体1,800円+税) ISBN::978-4-86538-161-0  C0095 ¥1800E 編集/発行:多田洋一 写真:張 子璇(Zhang Zixuan/Kosen) Art Direction/Design:太田明日香 取次:株式会社JRC(人文・社会科学書流通セ

        • なんとなく、人の常で(第14号編集後記)

          《編集後記》を本の巻末にではなくネットに上げるのは「PR効果」と「混ぜ物なし」との匙加減で、みたいなことを前号へのここで書いていました。その気持ちは1年経ったいまもほぼ変わりなくて、本体には必要最小限のクレジットと、写真を含む寄稿作品、そして唯一の自由解放区=《参加者のVOICE》...これ以外の成分はむしろノイズになっちゃうような気がしてならないのだけれでも、あっ、でも認知してもらう(PR)ための仕掛けは、まだまだ考える余地がありそうなので、もう少しない知恵を働かせてみます

          VOL.14寄稿者&作品紹介42 久保憲司さん

          2024年4月1日正式発行の文芸創作誌「ウィッチンケア」第14号、今号の大トリ(←紅白歌合戦用語らしい...)は、第3号からの寄稿者・久保憲司さんです。久保さんには「ロックの神様」という名著がありまして、同書には久保さんにしか撮れない写真と久保さんにしか語れないことが満載──何気にジョン・ライドンやジョー・ストラマーの写真が掲載されていますけれども、これ久保さんが撮影したもの──なのですが、そんな久保さんが今号への寄稿作〈吾輩の名前はチャットGTPである〉で語っているのは、今

          VOL.14寄稿者&作品紹介41 東間嶺さん

          「ウィッチンケア」では第4号からの寄稿者・東間嶺さん。昨年末にはたいへんな目に遭って...というのも、東間さんが主宰しアート系活動の拠点としていた、東京都町田市三輪町にあるオルタナティブ掘っ立て小屋『ナミイタ Nami Ita』が、隣接する『作庭工房』からの失火で罹災してしまったのです。それでも、今年3月からは変則的に展示会などを開催するなど復旧に努めていまして、激動の日々のなかでお原稿を送付してくださった東間さんに、改めて感謝致します。さて、そんな東間さんからの寄稿作は〈嗤

          VOL.14寄稿者&作品紹介40 蜂本みささん

          昨年4月刊行したウィッチンケア第13号に〈せんべいを割る仕事〉という一篇をご寄稿くださった蜂本みささん。同作はなんだか、SNS等の各方面で話題になることが多かった印象があります。割れたおせんべい、飛び散りまくり...もとい「作品の波及度」高し、でございました。蜂本さんは第12号からの参加者。初の寄稿作〈イネ科の地上絵〉は現在《note版ウィッチンケア文庫》にて無料掲載中。「せんべい」でファンになった方、ぜひ「イネ」にもアクセスしてみてくっださいね! さて、そんな蜂本さんの今号

          VOL.14寄稿者&作品紹介39 荻原魚雷さん

          第14号には旅や散歩に関する寄稿作が多い、とこれまでの《寄稿者&寄稿作品紹介》で何度か言及しましたが、荻原魚雷さんの一篇は、内山結愛さんと双璧とも言える散歩作品。荻原さんと内山さん...これまでお二人のあいだに共通の〝括り〟はなかなか存しなかったかと推しますが、小誌を介して「散歩」をお題とすると、繋がる。そのへんがメディア(媒介)というもののおもしろさかな、と(いやいや、もしかするとお二人に共通する「好きな音楽」とかも、あるかもしれませんが)。さて荻原さん、SNSにはまったく

          VOL.14寄稿者&作品紹介38 ふくだりょうこさん

          「ウィッチンケア」には第10号からご寄稿くださっているライターのふくだりょうこさん。フォローしているSNSからは、いつもお忙しそうな様子が伝わってきて...今月になってからだけでも、ヴィラでの宿泊レポートや料理記事でのライティング、そして、いわゆる〝イケメン〟芸能人へのインタビューも続々と流れてくるのです。問題(←といっても私/発行人側の...)は、その〝イケメン〟さんたちが誰なのか、よくわからないこと。川西拓実さん、鈴木達央さん、木全翔也さん、内田雄馬さん、森次政裕さん..

          VOL.14寄稿者&作品紹介38 ふくだりょうこさん

          VOL.14寄稿者&作品紹介37 清水伸宏さん

          前号への寄稿作では、失踪した妻を探す男の心情を切なく描いた清水伸宏さん。第14号掲載の〈業務用エレベーター〉...これは、ある意味での〝自分探し〟のお話なのかな!? ワン・シチュエーション設定なのですが、主人公の「僕」は理不尽な体験を次々と被って...というか、全篇ほぼ「私」視点の展開なので登場する「僕」以外の人々にもそれなりの言い分がありそう...というか、この人たちはホントにいるの? みたいな、虚々実々摩訶不思議な一篇です。おもしろいのは、エレベーターが停まって誰かが登場

          VOL.14寄稿者&作品紹介36 かとうちあきさん

          「野宿野郎」編集長(仮)として、横浜にある実店舗「お店のようなもの」を拠点にさまざまな活動を繰り広げているかとうちあきさん。「ウィッチンケア」には第2号からご寄稿いただいていまして...そうだ、第2号のころのかとうさんは映画「レオン」のマチルダ(懐...)みたいな髪型でしたが、前回お目にかかったさいにはヴェリーなショートで決めていましたが、最近はご無沙汰でして現在の髪型も知らずにスイマセン。。そんなかとうさんは最近(横浜市内で)お引っ越しをされたようで、今号への寄稿作は、その

          VOL.14寄稿者&作品紹介36 かとうちあきさん

          VOL.14寄稿者&作品紹介35 久禮亮太さん

          昨年4月発行の「ウィッチンケア第14号」では、ご自身が書店をオープンするまでの過程を、出版界への率直な思いも交えてご寄稿くださった、目黒不動前にある「フラヌール書店」の店主・久禮亮太さん。開業に必要なおカネ、実店舗を施工するのに必要な資材など、かなり具体的に踏み込んだ...いわば〈経営ハウツー〉的な要素も含んだ内容でありながら、読了後に残るのは「...なんだか、ちょっとジーンとしちゃったよ」みたいな、名コラムに心を揺さぶられたような感覚。筆者のお人柄や、お店が目指す書店として

          VOL.14寄稿者&作品紹介34 美馬亜貴子さん

          初寄稿の第6号以来、つねに憑依型というか、「物語に必要な人物に成り切り」スタイルというか、つまり私小説的な主人公を登場させることなく作品をご寄稿くださっている美馬亜貴子さん。なにしろ最初に受け取った〈ワカコさんの窓〉が還暦を迎えた独身女性のお話だったし...私はお原稿を拝読しながら、つい「美馬さん探し」をしちゃったりもするのですが、これまでだと第11号に掲載された〈コレクティヴ・メランコリー〉の“中島美音子”に、ちょっと片鱗が見えたかな。それはともかく、第14号掲載の〈拈華微

          VOL.14寄稿者&作品紹介34 美馬亜貴子さん

          VOL.14寄稿者&作品紹介33 吉田亮人さん

          「ウィッチンケア」には第5号からご寄稿くださっている写真家の吉田亮人さん。コロナ禍が明けて、また世界を股に掛けての仕事に奔走なさっているようです。思い返せば、第11号(2021年4月刊行)への掲載作〈対象〉のような、写真についてある意味哲学的に論考した吉田さんの文章もおもしろいのですが、今作〈そこに立つ〉は取材旅行の躍動感とそこでのエピソードが、「ステイホーム」を推奨されていたあの頃じゃ決して経験できないもので、ああ時代がまた変わったのだな、と実感しながら拝読しました。韓国.

          VOL.14寄稿者&作品紹介32 柳瀬博一さん

          当たった! しかも早かった!! ...ええと、なんで感嘆符を付けて騒がしくしているのかというと、柳瀬博一さんの最新の著書『カワセミ都市トーキョー: 「幻の鳥」はなぜ高級住宅街で暮らすのか』が今年1月に刊行されたこと、について。じつは前号への寄稿作の紹介で私(←発行人)は、以下のように書いていたのです。“柳瀬さんの第13号への寄稿作は「カワセミ都市トーキョー 序論」。ちなみに柳瀬さんの初寄稿作(Witchenkare Vol.5)のタイトルは「16号線は日本人である。序論」(.

          VOL.14寄稿者&作品紹介31 野村佑香さん

          前号に掲載した〈おしごと 〜Love Myself〜〉では、「チャイドル」としてメディアでブームを起こした少女時代〜現在に至るまでの心境の変化について、率直に綴った野村佑香さん。第14号への寄稿作では、10年前に船旅で訪れた地中海の国々について、2024年の視点で振り返っています。今号、旅(そしてマイクロ旅ともいえる散歩)についての寄稿作が多く、私(←発行人)としては各々が記す旅先情報も然ることながら、「移動における視点/attitude」にお人柄が滲んでいるなぁと興味深く拝