フィリピン ポーカー遠征

はじめに

お久しぶりです。yukiです。
こうしてNoteを書くのは1年ぶりですね。
ポーカーを始めて2年目にしてようやく海外遠征に行ってきたので、私の復習がてら皆さんの参考に少しでもなればと思い執筆しました。

・海外遠征に行ってみたいけど、どういう準備が必要なのか?
・海外Cash gameの雰囲気を知りたい
・海外Cash gameのアジャストについて知りたい

と言ったニーズは結構あるのではないでしょうか?自分はそうでした。
海外でCash gameを打ってみたいという方に向けて、海外遠征への準備編と、Cash gameについて2段構成で執筆しています。

ここは違うんじゃない?等のご指摘・批判は大歓迎ですので、良ければコメントやtwitterでDMを下さい。
※値段付けてますが、最後まで無料で読めます。参考になったと応援して頂ける方は缶ビール1本奢ってくださいw


海外遠征~準備編~

海外遠征に行ってみたいものの、海外旅行はあんまりという人は多そうです。私も例に洩れず海外旅行の経験が浅く、準備が大変でしたw
オンラインポーカーの規制を考慮すると、今後専業をするなら海外ライブ一択だと考えていた為、
・物価が安く経費が抑えられる
・合法カジノがある
・レートも安くてお手頃
なフィリピンは練習に最適だと感じ、一人で行くことを決めました。
(Twitter見て下さってる方なら知っていると思いますが、私結構抜けているんですよね。  練習なら人に頼らず一人で生活してみようと考えました)

海外遠征の準備を優先順位ごとにまとめました。

[渡航準備]

・パスポート/VISAの取得 (最優先。フィリピンはVISAは不要)
航空券の購入 (日程が決まり次第早めに)
海外旅行保険の加入
カジノの調査/ホテルの予約 
タクシーアプリのDL/登録 (必ず日本で済ませましょう)
Wifi or SIMの準備
フィリピン通貨の用意
電子渡航登録(eTravel)は入国/出国時に必須とフィリピン大使館のホームページに書かれてあったので登録しましたが、結局immigration(入国審査)の際 確認されることはありませんでした。
※コロナ禍で必要だったワクチンパスポート、陰性証明書。帰国時に必要だったVisit Japan Webでの手続き(陰性証明含む)等は全て不要でした。
(全て2023/11/20時点での情報です)

また、私のtweetへのフォロワーさん達の情報がとても助かったので本Noteでも共有しておきます。
リプライくれた皆さん、ありがとうございました。どのweb siteよりも有益でしたw


自分が失敗して反省した点を含め、補足したい情報は以下にまとめます。

航空券の購入

自分が、めんどくさがり屋+計画性の無い人間のため、結局直前の1週間前に取りました。その結果、香港経由、深夜マニラ着という微妙な日程になってしまいました。
(LCCを予約して、航空券代金が片道約¥17,000, 海外諸税・手数料込みで¥34000, 往復分で約¥68,000でした。TLを見ているともう少し安く行けそうです)
ポーカーでの勝ち負けと同じ位、抑えれる経費は抑えることは重要ですし、限られた時間の遠征なので直行便は取りたいですよね。
日程が決まっている場合、最低でも1カ月前には取っておきたいです。

1週間前に全然安い飛行機無いじゃん!と焦って調べた情報です。
愚かな自分と同じ失敗はしないでくださいw

LCCの場合、預入荷物が2つまでと決まっています。
ショルダーバッグ or リュックサック + 規定規格内のキャリーケース(重量制限あり)で飛行機に乗ると良いと思います。

上記のサイトを参考にしましたが、男一人旅なので荷物制限の心配は要らなかったですw


カジノの調査/ホテルの予約

私は滞在の殆どをResorts world manila (通称リゾワ:ここだけレーキが5%)で過ごしたのですが、他のカジノも行くだろうと他のカジノとの中間のホテルを予約しました。
そのため、ホテル⇔リゾワには片道平均250ペソ=約665円のタクシー代が掛かりました。ここに通うなら徒歩圏内のホテルもあり、近辺のホテルを予約すべきでした。
(リゾワで会ったフォロワーさんは、徒歩10分圏内のホテルに泊まっていました)

どのカジノからも程よい距離にあるし、完璧な予約だったと思いきや・・・

また、フィリピンで安いホテルを選ぶと冷蔵庫が付いてないことがあるので、予約時にしっかり調べておきましょう。

一泊2330円のホテルに泊まったのですが、冷蔵庫が付いていませんでした。
ホテルに戻っても缶ビール1本飲んで寝るだけだったので、何も不便を感じませんでしたが。


タクシーアプリのDL/登録

夜中のマニラはとにかく治安が悪く、タクシー移動は必須です。
にも関わらず、流しのタクシーで海外観光客に対し料金メーターを回してくれるドライバーはほぼ皆無です。ボッタクリを仕掛けてきます(彼らも生活が懸かっているので仕方ありませんが)。
そのため、Grabというタクシー配車アプリを入れておくと良いです。
※Grab(グラブ)は、東南アジア各国に拡大した自動車配車アプリです。アプリで車を手配して、タクシーのように利用することができます。
Grabを使うと、行き先を伝えたり料金を支払ったりするコミュニケーションがアプリ内で完結するため、トラブルが起こりにくく、ボッタクリの心配がありません。

Grabのクレジットカードの登録などは、海外に行く前に日本で済ませておきましょう。私はフィリピン到着後なぜかクレカ登録が上手くいかずGrabが使えず、流しのタクシーにボッタくられるハメになります・・・
(メーター回してくれるタクを探すために歩き回って10台以上探したけど、誰も回してくれないから一番最安の値段を提案したタクに乗りました)
空港だから安全かと思いきや、マニラのニノイアキノ空港は世界最悪のターミナルと言われ、評判は悪いです。そんな空港に陣取るタクシーがまともな訳ないですよねw
※現金払いも出来るようですが、日本でアプリをDL→フィリピンで色々登録した関係で本人確認が出来ず、クレカしか使えませんでした。

焦ったなあw 空港→オカダマニラまで500ペソ取られるし。(Grabなら250ペソ以内です)

翌日以降は何とか別のクレカが登録でき、Grabは使えるようになりました。
また、SIMを契約してフィリピンの携帯番号を持っていればJOY RIDEというバイクタクシーも使えて便利だと思います。近場であればこちらの方が半額になり便利。ただしクレカは使えず、現金払いになり現地のドライバーはお釣りを用意していないので細かいお札/小銭が必要です。


Wifi or SIMの準備
私はwifiを契約しました。行く国によってそれぞれの会社の料金が違うため、料金が体系的にまとめられているサイトを参考にGrobal wifiを契約しました。
基本的には"無制限プラン"を選ぶのが、無駄な心配が掛からず良いと思います。


フィリピン通貨の用意

現地の空港で最小限の日本円を両替される方が殆どでしょうが、私は日本で1万円ほどフィリピン通貨を準備して向かいました。
大阪梅田であれば、第Xビルの地下街(リーマンの飲み屋街)に両替店が沢山あるので、そこで最もレートが良いのを選ぶと良いと思います。
11/21時点では、

Google rate: 1ペソ=2.67円 @11/21, 2023

こんな感じのレートになっていました。結構変わりますね。
タクシーぼったくられるんだから、両替の前にGrabの登録しとけよw


[持ち物]

自分が持って行った物や、持って行っとけばよかったなと思うものを書いておきます。

・パスポート
・e-チケット(航空券)
・海外旅行保険証
・現金40万JPY
(50-100ペソメイン、たまに100-200ペソメインで打とうと考えていましたが、結局最初に両替えした10万円分で最終日まで足りました)
・スマホ /充電器
・モバイルバッテリー
(2つ持って行った。安心感が違う)
・着替え
(フィリピンは暑いので夏服(11下旬)。荷物を抑えるため5日分。中日に洗濯しました。フィリピンは街中に洗濯店があるので、そこで洗濯を頼みました。200ペソ)
・羽織もの (カジノが寒かったり、施設が寒かったりするため温度調節できるアウターは必須でした)
・パジャマ
・タオル
・メガネ/コンタクト
・歯ブラシ等 身なり整え類

持って行けばよかったもの
・ネックピロー (飛行機で寝れなかったです)
・タコ足配線 (ホテルにコンセントが2つしかなかった)

こちらもご参考に。


[両替え]

オカダマニラがレート・安全面を考慮すると最強でした。
円→PHP(フィリピンペソ)、PHP→円共にです。
ポーカープレイヤーなら、フィリピンマニラの空港に着いて最初に向かう先はオカダマニラになりそうですねw

JPY→PHP

オカダマニラにあるスロットで両替が出来ます。
プレイヤーズカードを作った後に、スロット機を用いて日本円を直接スロット機に入れ、ペソをカードに溜めることが出来ます。その後CasherまたはATMでペソを引き落とします。

PHP→JPY

オカダマニラ、vipロビー内にあるTivori(チボリ)が有用です。
フォロワーさんに教えて頂きました。ありがとうございました。
ほぼ等価で交換することができました。

めっちゃ場所分かりにくいw

やや込み入った所にあるので、カジノ従業員に聞くのが早いと思います。
マニラの両替については、こちらのサイトに詳しくまとめられています。





海外遠征~ポーカー編~

ようやくポーカー編まで辿り着けました。準備やタクシーに結構苦労してましたねw
今回の遠征では、毎日8時間以上プレイし(平均は9時間以上)、8日で75時間プレイしました。あまり観光と飯に興味が無かった僕は、当然のようにポーカー漬けの毎日を送ります。
8日の内訳と言うと、オカダマニラ1日、Resorts World(リゾワ)6日、GG poker manila(2ACE)1日 でした。そのため、カジノ毎の特徴等は程々にして、ライブキャッシュのプレイの反省点をメインに書きます。

ポーカールーム

"最低限の情報のみ"書きます。
再掲しますが、マニラの空港付近のポーカールームの位置関係です。

空港から最も近い場所にあるのがリゾワ、空港からやや離れてオカダマニラ、北に進んで2ACEがあるという位置関係です。

レーキおよびキャップは以下の通りです(行ったポーカールームのみ記載)。

これらポーカールームの所感を書きます。オカダマニラと2ACEはそれぞれ1日ずつしか行っていない(10h以上はプレイした)ため、信頼度は低いです。
リゾートワールドは6日で60h以上プレイしたため、こちらの信頼度はそこそこ高めです。


[オカダマニラ]
空港からやや離れた所にあり、周りに飲食店も少ないせいか早朝~昼の卓の立ち具合は悪いです。私が訪れた時(平日26時と6時)は25-50、50-100ペソが立っていました。週末の夜は緩くなり、100-200以上も立つという噂は聞きましたが、真偽の程は分かりません。
ただ、日本人が経営しているカジノということもあり、両替のレートはPHP⇔JPYともに良く、入国/出国の際にはお世話になるカジノです。
(街中の両替所は安全面が心配ですが、カジノ内ならかなり安心です)
もし自分がフィリピンへ再度訪れたら、両替ついでに初日と最終日、後は週末の夜に打ちに行きたいなと思います。


[2ACE]
オカダマニラ、リゾワとは異なり、カジノ内にポーカールームがあるという訳ではなく、雀荘のようなポーカー専用の建物です。私が訪れた時は、昼間にトーナメントの大会が開かれていたため、Cash gameを打てるのは夕方以降でした。話を聞いていると、50-100以上が立つのはいつも夕方以降のようです。また100-200以上のテーブルも立っており、高いレートを打つならリゾワよりもオススメできます。
所感としては、かなり緩く感じました。アクションプレイヤーである中国・韓国のレクリエーショナルプレイヤーが多く、たった10時間しか打っていませんが、もっと来れば良かったなと感じました。

このポーカールームで何よりオススメなのはカジノ飯です。メニュー表には値段が書かれていますが、全て無料で食べれてとても美味しかったです。フィリピンであまり美味いご飯を食べれていなかった私は、1日で2回も注文しましたw

また、seigen(@JJ_macau)さんが、ポーカールームの関係者と交流があり日本人プレイヤーの誘致を緩くやっているようです。私は連絡をとって100-100のテーブルを立てて頂き、プレイ中/後は貴重なお話を聞かせて頂きました。当日はありがとうございました。また相方の太一さんにも2ACEについて詳しく教えて頂きました。お二方とも、とても感謝しています。


[リゾートワールド]
私が最も通ったポーカールームです。理由はレーキがどこよりも安いからですw(オンライン陰キャの習性が出ています)
空港からのアクセスが良いため、朝、昼、夜万遍なく卓が立っています。ただし、レートは50-100ばかりで夕方以降に100-200が立つといった感じでした。
50-100の正直な感想は、皆が言う程弱くないし固いしスタック浅い(100bb以下も多い)ので、「稼ぐ」という点においてはあまり美味しくありませんでした。 逆に100-200は専業が集まるものの、普段のオンポ環境のRegと比べればかなりミスをしてくれますし、金持ちのレクリエーショナルが入ってくるため、こっちの方が美味しそうでした。
※ただしBuy inが無制限になり、テーブルの平均スタックは400bbが平均でアグレッションも上がりました。そのため単純にレートが2倍だから動く金額が2倍ではなく、3~4倍は動くといった感じです。稼ぐなら50-100よりは100-200をオススメしたいです。
※50-100は稼ぎにくいといったものの、ストラドルは頻繁に入るのでレート的には100も実質130~140ペソ=1bbといった感じでした。

60hプレイして、7万2千ペソ勝ち(ほぼ50-100, 最終日7hだけ100-200をプレイ)できたものの、twiceでアンダードッグを引き分けチャラにしたり、相手のミスプレイを上手く咎めていただけで、感触としては正直良くありませんでした(もっとボコボコに出来ると思っていた)。ライブ特有の傾向やプレイスタイルも散見され、オンラインとは少しプレイを変えなきゃな~と試行錯誤していました。
次の "ライブポーカーへのアジャスト"の章では、自分の反省を兼ねて試行錯誤していった様子を記そうと思います。



ライブポーカーへのアジャスト

自分のオンラインポーカーの実力はというと、
Stars→25zは緩く感じ長期で負け越すことはない、50zは13万ハンドで0.5bb/100h程度で、直近5万の調子が良かったので遠征後は100zにレートアップをしようとしている。
KK→50fは3万ハンド+3000bb, 100f, 5万ハンド+3000bb。
(KKはハンド数打ってないのであまり分かりません、、)
位のレベル感です。

海外ライブは人生で初めてで、これまで学んできた事を、オンラインと違うプレイヤータイプへどうアジャストしていくか"応用力を試す場"だと感じました。自分の復習がてら、かなりの量のハンドレビューをしているので、あまり興味の無い方は、"おわりに"の章まで飛んでください。

[Preflopについて]

正直な所、ライブはプリフロップが非常に重要だと感じました。というかプリフロップゲームだと思います。多分ここが一番差が出るし、ライブ専業はここが上手いから生き残れてるのではないでしょうか。
PreflopのEVが何から得られているのかを考えた上で、ハンドレンジを意図的にズラすのが重要だと思います。それもテーブルによってかなり傾向が変わるため、テーブルごとにアジャストする意識が必要ではないかと。

Preflopの考え方については、私はこの動画この動画、現代ポーカー理論のプリフロップ編、その他海外コーチの動画を見て勉強しています。これらで得た知識を総動員してアジャストしていった感じです。
細かい所で言うと、over-limp、SB CC等も採用してレンジを構築していましたが、ざっくり基本的な戦略を言うと、
open size: 3~5bb
isolate(vs limp): 5~7bb
3bet size (vs 3bb, eff 100bb以下, 200bb+): 9bb,10~11bb
3bet size(vs 5bb, eff 100bb以下, 250bb+): 13bb, 15~16bb
位を目安に、テーブルの雰囲気や相手の動向を見ながら変更していました。

一番大事な部分だと思いますが、プリフロップで如何に対戦相手を減らして、ポストフロップでエッジを出すかをずっと考えていました。
テーブルによってはどのopen size, どのisolate sizeを用いても大人数になってしまうことはあったので、その際は仕方なくLimp戦略も用いました。

絶望するyuki。17bbでisolateして何で4人でFlop開くねんw

☆到底アジャストは完璧とは言えないので、ライブポーカーに自信のある方はDM等でこっそり教えて下さいw

ポストフロップでも言えることなのですが、ライブの場合レクから搾り取る選択肢が無数にあるので、思考を放棄することなく常に何が最大EVになるのかを考え続けることが重要に感じました。


[ライブ特有のPreflop]

・Limp raise
→死ぬほど強い。8日間プレイしましたが、彼らのレンジはAKo(AQs+), JJ+で構成されていました。特にAAが多かったです。初日Deep stackでJTsでLimp raiseにcallしてしまいましたが、間違いなくEV lossだと反省しました。

現地で会ったフォロワーさんから聞きましたが、ライブポーカーにはPoker Bankroll Trackerを入れておくと便利です。
事後になりますが、私もこのアプリを使ってこのNoteでは復習することにします。
~Hand Review~

villain: 東南アジア系
特徴: リンプばかり、固い、ブラフは少なそう
自分の印象(自己評価): やや固く見られてそう、テーブルに入って20ハンド目くらい。isolateとopen raiseは必ずしていた
[反省点]
(Preflop)

Limp raiseが強すぎるため、20bb 3betだともっとeffが必要→foldで良い 
(Flop)
ライブ初日で学んだが、3bpであろうが強いハンドは強く打つ。SPRの概念は彼らにはないため、75% pot CBを打たれるならばよりPreflopは絞らねばならないと感じた。このコールもFDが無いと厳しいレベルだと感じた。
"ハンドの強さ=ベットサイズ"のリークは初日からかなり感じた。

・被3bet
50-100, 100-100においては、かなりレンジが固かった。そのため均衡のdefense rangeを用いると間違いなく死にます。Eff stack, position, 相手のpost flop aggや好むCB sizing等を考えて、preflop~postflop全体でEVがプラスになるかどうかをしっかり考えるべきだと感じました。


・CC range (cold call)
私がisolateを多用、3betも平均的なプレイヤーよりは打つ(現地の弱専業よりも多いと思います)、postflopのAggも比較的高かった為か(同卓者に間違いなくストレスを与えていた)、
強いレンジで嵌めCCを何度か受けました。
同卓しているプレイヤーはレクリエーショナル(娯楽)目的が多いと思いますが、誰もが負けたくて座っている訳ではありません。常に自分がどう見られているかを予想して、どういう反撃がくるかを想定し先手を打つことが大事だと思いました。

~Hand Review~
villain: インド人
特徴: 固め、サンドバッグタイプ、ブラフは無さそう、しっかり降りれる
直前2回ほど私のRiver ベットやTurn x/r AIに降ろされている。悔しそうな顔をしてフラストレーションを溜めていた。
自分の印象(自己評価): new tableで、ハンドが入りまくり、postflopもaggression高くプレイしていたため、この時点ではpreflop緩め、postflopもaggressiveな印象を与えていた。
[反省点]
(Flop)
遠征序盤に海外専業がレク相手にCB sizeをかなり変えているのを見て、自分も試しに50% potを使ってみた。50% potを使った意図としては、Flopでの1 over、2overへのプロテクト(4人いる為より)、弱レンジに対するvalueの取り切りであった。 遠征後半に徐々に気付くことになるのだが、レクのCC rangeはsuited handが無限に含まれており(Q2s, J3s等)、Paired boardにおけるTripsへの放銃はライブでは特に気を付けなければならない。であるなら、33% potの方が良かった。

(Turn)
相手のstackが小さくRiverで無理なくAll-inできるサイズを選んだ。
相手のRiase AIには、ブラフやセミブラフは入っていないと考えていて、Trips, set, quadsのJJが負けているレンジと、オーバープロテクト気味のTT以下のポケぺや6xのレンジがどの割合でまれているかを考慮し、後者もそれなりにあると考え渋コールした(約60% raise (必要勝率40%強)のoddsに合うかどうか)。
100-200へテーブル移動する際に、彼に99~77, 6xを持っていた場合同じプレイライン取る?と質問をした。すると、QQだから勝ってる所も多いと思ってレイズしたけど、それらのハンド群はx/cだったと答えてくれた。自分の想定は間違っていた。 また、QQ+のレンジは完全に頭から抜けていた。CC rangeが予想よりも強いという事は、このハンド後も数回経験することになる。





[Postflopについて]

preflopの章でもハンドレビューの際に、ややpostflopの思考も述べましたが、この章ではpostflopを中心に反省点をまとめました。
ポストフロップの考え方としては、ひたすら相手のレンジを想定し、自手レンジと相手レンジの相対的なナッツ級の割合、レンジ全体のEQを推定して戦略を立てていました。

ライブに限らない話ですが、自分は相手のリークを以下のように捉えています。(MECE: 「互いに重複せず、全体として漏れがないような構成」になってないのはすみません。自分の頭が悪いからです)
・エクイティ誤認
 (コーリングステーション/ マージナルベット or マージナルレイズ)
・SPRを考慮した戦略構築が出来ない (EQ誤認と被りますが、あまりにもこのリークを抱えたプレイヤーが多かった為、別途書きました)
・アグレッション不足/アグレッション過多
・サイジングテル (ベットサイズ=ハンドの強さ)
・タイムテル、表情テル
・均衡戦略(GTO)の知識不足 (プリフロレンジ、ベット頻度、ベットサイズ、ベットレンジ、コールレンジのエラー等)

この辺りのリークを複数に渡って抱えているプレイヤーが99%でした。そういったプレイヤーに対し、どう自分が戦略を構築すれば良いかを考え、均衡からズラしていくというのが私の基本戦略でした。
難しい話をしているように感じると思いますが、全然そんなことはないです。例として"じゃんけん"を出します。

じゃんけんにおけるGTO戦略は(グー, チョキ, パー)=(1/3, 1/3, 1/3)で出すことですが、相手が(グー, チョキ, パー)=(1/2, 1/4, 1/4)になっていることが分かった場合、自分は(グー, チョキ, パー)=(0, 0, 1)を出せばいっぱい勝てそうですよね?
※直感で分かる例を出しましたが、詳しい解説を見たければこちらのNoteを見て下さい。更に気になる人はAKQゲームの均衡外プレイヤーへの最大搾取を考えて見て下さい(例: SPR1, River, bet size=pot, K call 60%へのAQ側の戦略)。

要するに、相手のリークをなるべく正確に把握して搾取する事をずっと考えていました。ポーカーの基本ですよね。レクに対し、GTO戦略だけ暗記し学んだ気になって偉そうにしてる人が、GTO戦略を学ばず実戦ばかりしているゲームセンスの高い人よりも成績を出せないのは、こういった所から来ています。

抽象的な話ばかりしたので、具体例(ハンドレビュー)を出しながら各リークに対する自分のエクスプロイトの考え方を記します。
どちらかと言うと上手くいったハンドを題材にするので、お前のオナニーはええねんって方は、最後の章まで飛んでください。

EQ誤認

~Hand Review~
villain: BB→サンドバッグ/バリューは素直にbet/EQ誤認/中国人 
BU→激固欧州 (vs late positionに対し、SBでAKs, AQsのCCを3回確認)
特徴: 直前に400bb potを落としており、明らかにティルト気味 (BBの中国人)
自分の印象(自己評価): 1 stackはしていたが、あまり印象は無かったと思われる。典型的な日本人枠で見られていたかと。
[思考/反省]
(Preflop)
相手がBUだけの場合、相手の激固レンジを想定するとFoldまであったが、BBのDeep stackのレクリエーショナル中国人が3CCしてきた為call

(Flop)
相手のdonk betに対してのレイズは、BUのプレイヤーのレンジを想定するとAA, KKへのペイオフのリスクが高すぎるためcall一択。結果、このcallが相手をバグらすことになった。

(Turn)
かなり有利なカード。相手の3CC rangeにKK+が入っていないため、3xおよび55以外には勝っている。half potに対してはSPRを考えるとレイズした方が得だと考えた。River cardによってはvalueをRiverで取り切れない可能性もある。
3betは基本的にvalueに寄るが、相手のレンジ想定を再度行った。人間的にQuadsを持っていた場合刻みたくなるのでは無いか?こちらのFlop callを見てover pocketを甘く見積もっているのではないか?TT, JJのEQを誤認したレイズも一部あるのではないか?相手はティルト気味でもあった。
もろもろ考え、QQはcall出来ると考えた。
(とは言え正直相当悩みました、、遠征で一番考えた気がします)

このような自手のEQを誤認するプレイヤーは、レクリエーショナルの度合いが上がる程多いと思います。ブラフが無いのは確かですが、レンジ想定が出来ていないが故のEQを誤認したbet rangeまで想定し、自手のEQがcallに足るかを考えることが大事だと思います。レクの気持ちに寄り添いましょう。

(Ryooona Raise)



アグレッション過多

上手く搾取出来れば追加のEVはデカいですが、こちらも対応にかなりの気合いを要します。このタイプは最終日に同卓した韓国人1人でした。

~Hand Review~
villain: 韓国人
特徴: アグレッション過多、ベット頻度過多、SDV無いハンドを全てブラフするリーク。raiseに降りずfloatして、後半のstreetでブラフを観測。とにかく気合いが入っている。
自分の印象(自己評価): 自分に対し、相当激しいプレイラインで2回ほど降ろしていた。 レイズすれば降ろせると思っていそう。
[反省点]
(Flop)
明らかにベット頻度は高く、Turn以降の継続レンジも広い確信があった為callを選択

(Turn)
Riverの継続レンジも広いと考え、スケアは多いものの基本Riverはcallするつもりでcall

(River)
本来相手にとっても怖いカードの1つであるが、あまり人のレンジを考えるタイプではなく、降ろせそうだから打ってくるのは感じていた。ブラフ過多であり55のcallはEV+にはなるであろうと考えcall。
結果的にはEQ誤認のmarginal betをcatchする形となった。

こういったaggression過多・bet頻度過多のプレイヤーにはcheck rangeの強化が効くと思います。逆にaggression過少のプレイヤーには、どうするのか?check rangeのEVがどこから生まれるか?等を考え、各プレイヤーに合わせてEVが最も伸びるアクションを選択するのが大事だと思います。


サイジングテル

~Hand Review~
villain: フィリピン人(レク風)
特徴: 東南アジア独特の適当さを感じる性格
自分の印象(自己評価): 日本人は強いから嫌いと言っていた
[反省点]
(Flop)
3CC rangeのAK, AQ, A9s, 99には負けており、SPRをわざわざ下げる必要はないためcall止め

(Turn)
上記の負けているハンド群にはもっと強く打たれるだろうと考えていたため、40% potに違和感を感じつつも、レクなのでpotを数えていないこともあるかと思い、Turnもcall止め。

(River)
Riverも40% potを打たれ、明らかにpotを計算していることが判明。彼はテーブルに座ったばかりであるが、直前のハンドで40% pot以上の75% potを打っていたのは見ていた。
となると、このラインにおいてnuts級(full house以上)が混じっている可能性が減少 + 興奮気味に3発撃ってきたtripsが、riverのraiseに降りれるとは思わない。バックスタックを見るとAIが50% pot raise以下であった為、こちらの放銃のリスクはそこまで強く見積もらなくて良い。Trips弱kickerから全弾奪うためにAIを選択。

ベットサイズテルは気付けると大きなアドバンテージです。"ベットサイズ=ハンドの強さ"になっているレクは多いため、勝ってる所が多く、負けている所にコールを貰えると感じたら日和らず全弾取りにいきたいです。

上記のリークを考えて上手くいったハンドのメモはもっと沢山ありますが、上手くいったハンドばかり書いてもつまらないので、大失敗したハンドも載せます。

大反省ハンド

まずは初歩の初歩のミスです。
稼働4日目で、疲れが溜まりその日は思考力が大幅に低下していました。
ただし、思考力が減っても絶対してはいけないレベルのミスです。
体調管理が非常に大事だということ。低ステークスのサンドバッグタイプのレイズを甘く見過ぎていたこと。自分9番、相手7番でEff stackを楽に見れたにも関わらずバックスタックを勘違いしていたこと。EQ感覚が少しズレていたこと。反省は多岐に渡ります。

~Hand Review~
villain: フィリピン人おばあちゃん
特徴: 気は強そう、3bet rangeほぼ無くCCは多い
自分の印象(自己評価): isolateや3betが多くうざがられていた
[反省点]
(Flop)
4wayでオリジナルがCB打って、後ろにまだ2人いる状況でのレイズは強すぎる。誰でも出来るFDのレイズもレインボーボードでないし、サンドバッグタイプと仮定するとSD系はこのバックスタックでもcallに回る。
となると相手のレンジは2P+になり、AQのEQは全然足りない。
EQ30%位あると思っていたが、全然でした。

(A9s, A7s, 97s, 99, 77, T8s) vs AQの勝率、真ん中はtie。故にAQ's EQ=26.75%

こんなんで50bb弱失ってるようじゃ勝てません。慈善活動も良い所です。
その日は集中力が足りていないと感じ、次のUTGで帰りました。
スタックの把握、相手レンジの想定など、オンラインで無意識的有能に落とし込めている技術が、ライブではまだ意識的有能の段階にあるため、生じたミスだと感じました。

自分のあらゆるスキルがどの段階にあるのか把握することは、改めて大事だなと。



これはネバブラの相手に対して、oddsに合わないコールをしてしまったハンドです。相手がコソコソ喋ってる英語は聞き取れたので、専業風がどういう思考をしてるかも参考になりました。
Twiceでchopになり遠征1ツイたハンドでもあります。

~Hand Review~
villain: ヨーロッパ?アメリカ?専業風
特徴: プリフロ固い、レンジベット、バリューばかり、フォールド多め
自分の印象(自己評価): isolate, 3bet共に多くポスフロもベットは多くTAGに見えていそう。
[反省点]
(Flop)
Preflopがそこそこ固いため、setへのペイオフは他のプレイヤーほど恐れなくて良いと考えた。ほぼ99+~JJやAXsで構成されていると思い、Large sizeのCBを選択。

(Turn)
これまでの事前情報を元にするなら、全くoddsが合っていない為Foldすべきだった。ここで相手の気持ちに立ってAI打てるバリューハンドはset位。AXhhでブラフ打てるほど根性ある奴には見えないし、これまでのプレイ傾向的にも無い。

Preflopがagrressive過ぎるように見られていた為か、AAをこのeffにも関わらずtrapされていた。
Deepになればなるほど、middle boardでsetがこちらに無いと困るので、最低限知識がありそうな専業相手には、ミドルポケットも一部3bet rangeに入れておきたいと思った。(特に今回のテーブルでは後ろに変態CCerが居なかった為、均衡のPreflop rangeに寄せて良い)

自分がネバブラの相手をexploit出来なかっただけなのに、イライラしてる時点で未熟です。
動揺してpot size間違ってるし。九死に一生の使い方間違ってるし。


メモしているハンドはまだ沢山あって、取り上げたいのは山々ですが文字数の関係でハンドレビューはこの辺で辞めておきます。
超デカいミスがあと1つ。割と上手くプレイ出来たハンドがあと5つくらいあります。
ミスもしたけど、上手く搾取できたハンドの方が多かったため、収支は+10.2万ペソ (50-100メインなので約+1000bb)で終わることが出来ました。
搾取しきれなかった悔しさ・ミスプレイの悔しさの方が残りますが。


[ライブ特有のPostflop]

Preflop同様にライブ特有のプレイラインがあったので、ポーカー編はこれらを書いて〆ます。
・緊急性のないドライなボードでのOOPからのミニレイズ
3回中3回ともナッツ級でした。おじいちゃんが好んで使っていました。

・おじいちゃん、おばあちゃんのレイズやダブルバレル
気が強そうなおじいちゃん、おばあちゃんを除き、サイズに寄らず非常にハンドが強かったです。

・Turnのdonk
Flopのx/rの選択肢はなく、代わりにTurnのdonkに回っているような印象です。2nd hit middle kickerのようなハンドもこれらのレンジに含まれており、Flop→blind check ~ range CBの構図は知っていて、Turnでprotectを図っているのでしょうか?オンラインでは全く見ないのですが、今遠征で相当見ました。

・Flopのover x/r
どう考えてもEV lossなハンドでのx/rも相当見ました。isolateが気に食わないのでしょうか?何が何でもお前にはpotを譲らないという意思を感じました。基本的にライブにおいて相手のaggressiveなアクションは強いのですが、こういった"発狂raise"や"発狂donk"もライブ特有のプレイなので、そうしたベットにはタフにdefenseする必要性を感じました。

・Riverのraise/Riverのtriple barrel
オンライン以上にネバブラでした。ただし、専業風はそのことを理解しているため、自分は逆手にとってRiver bluff raiseやtriple barrelを増やしました。相手の実力の見極めは必要ですが、そこさえ間違えなければ結構有効かと。


[その他]

・マネープレッシャー
普段Starsの50nl zoomのプレイマネーしか打っていなかったので、結構感じるだろうな~と覚悟していたのですが、PHPの円換算を頭であまりしなかった為か全く感じませんでした。最初に両替した10万円で最終日まで生き残れたため、あまり気にならなかったのかもしれません。
今後レートを上げれば必ず障害になってくるモノなので、次回の遠征ではしっかり向き合おうと思います。

・卓での会話
片言程度の英語は喋れるので、なるべく会話に参加するようにしていました。ポーカーではチップを奪う側になることが多いので、人間性では嫌われないよう努力をしていました。何考えていたの?と聞くと案外教えてくれる人も多かったです。


おわりに

今回初の海外ライブキャッシュ遠征に行ってきましたが、ポーカー漬けの生活を送れてとても楽しかったです。執筆現在、帰国から3日しか経っていませんが、また行きたいなと感じていますw
このNoteでもそうですが、今回の経験をしっかりと復習できたので、次回は改善する所は改善してより上手くアジャストしたいと思っています。
長文になってしまいましたが、ここまで読んで頂きありがとうございました。少しでも海外ライブの参考になれば幸いです。

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