最近の気づき

「面倒くさいことを楽しむ」とは所ジョージの哲学。

面倒くさいことの逆、タイパ、コスパを求めた行き着く先は「何もしないこと」だと思っている僕には凄く響く。

趣味はまさにそうで、やり続ける先には何もないのに時間とお金をかけてしまう。お金をかけてなくてもできる趣味もあるが、厳密にいえばそれは少し違うと思っていて、無駄なお金(他人がみて)を躊躇なく使えるのが趣味だ。推し活もそうで、全国のどこへでも推しに会いに時間を使い、推しのグッズには惜しみなくお金を使う。素晴らしいことである。そこにタイパ、コスパの概念なのどない。それがちらつくようでは真の趣味とはいえないんじゃないかと思っている。なにも趣味のハードルを上げたいとかではない。タイパ、コスパという概念が好きじゃないってこと。

所さんの世田谷ベースというテレビ番組を観る。ただただ所さんの趣味に付き合うだけで、いえばYouTubeの原型のような番組である。全国には所さんファンは多く、日々ファンの視聴者から自分を売り込む商品やプロダクトが送られてくるらしい。それを所さんが番組で紹介するから反響もあるのだろう。

ある放送回に、珈琲の焙煎機が送られてきたので紹介していた。観ていた僕も、おお、今回は珈琲焙煎をするのかー面白そうだなと思っていた。

というのも、僕は以前自分で珈琲焙煎をしていたからだ。今でこそ、しなくなったが、実はこの放送回が辞める決定打でもあったのである。

所さんがその焙煎機を箱から取り出した。

「いやね、面倒なことをするのが好きだけど、これは違う。」

え?どういうことや?

「面倒なことをして人生を豊かにしようとは言ってるけど、これはやり過ぎなの。インスタントで珈琲を飲むなら、珈琲豆を挽いて淹れて飲む。これが大切なの。だけど、珈琲豆を焙煎するとなると話が違う。これはプロがする仕事なの。なんでも全部をしちゃおーとするのは違うの。プロが居るから。ハハハー」って。

え?そうなの?いや、うん、焙煎難しいもんなー。すーっと焙煎熱が冷めていく。すーっと腑に落ちていった。

味噌汁を作り続けている。毎晩作っている。その話をお客様にすると次は味噌作りですね、と言われる。僕の行動パターンがバレている。が、この話の一件から、それはプロの仕事だと思っているんですよーと返している。

「面倒くさいことを楽しむ」とは所ジョージの哲学だが、履き違えてはいけない。何も0から1をやれといっているわけじゃないが、手間を省いて効率を求めるものでもない、その塩梅が大切だということに気づいたよって話。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?