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22/23 第6節 ジローナvsマジョルカ 『バス停車もなんのその。』

バイトを詰め込みすぎた。書く時間がないですね。マジョルカ戦、ビジャレアル戦は試合概要だけです🙇

スタメン

スタメン(左:ジローナ 右:マジョルカ)

▽試合

▷前半


試合序盤からさっそく試合が動く。マジョルカはゲームの入りがかなりよかった。ファーストプレーをシュートで終えるとコーナーキックを獲得。ツィガンコフがファーへのボールを頭でクリアしようとしたところを痛恨のハンド。PK献上。ムリキが落ち着いて決めて4分にマジョルカ先制。
1節ぶりにビハインドを追う展開となったが、11人は特に表情を変えることなく今まで通りのサッカーを展開。ここからハーフコートゲームと言ってもいいくらいの攻め具合い。マジョルカは奪ってもムリキめがけて長いボールを蹴るだけ。
11分にはエリック・ガルシアが「らしさ」あふれるコンドゥクシオンで相手2枚を置き去りにする。エレーラを経由しドヴィクがシュートを放つもここは当たり損ね、ゴールならず。エリックはこういうプレーが本当にうまい。試合を通して3回くらいはドリブルで相手を剥がしチャンスメイクしていた。インテリオールに入ったマルティンとエレーラが細かいポジション修正で顔を出してボールを散らし続ける。20分頃に試合が落ち着きマジョルカがボールを持ち始めるとジローナは4-3-3から4-2-2-2に形を変えプレスをかけ始める。マルティンが一列上がる形だ。

20分過ぎからマルティンを一列上げてプレッシング。

そして25分、セットプレーのこぼれ球をニア上に蹴り込んだロペスのゴールで同点に。依然として攻め続けるジローナはドヴィクのポストプレーを生かした形で追加点を狙う。30分にはペナルティーエリア内でシュートを放ったエレーラに足裏でタックルにいったという判定でジローナにPKが与えられる。ドヴィクが右隅を狙って放った球はポストに当たりながらネットを揺らし、32分にジローナが勝ち越しに成功する。36分、サヴィオが二枚を引き剥がしてサイドをえぐってクロス。ニアでマルティンがうまく合わせて3点目。44分、サヴィオのファーに流れたクロスボールをクートが回収し再度クロス。跳ね返りを右バイタルで受けたエレーラが左隅へ鋭いミドルを突き刺し前半だけで4点目。前半終了4-1。前半で4得点というのは勿論すごいことなんだけど、あれだけ攻めっぱなしなら納得。マジョルカに関しては、これだけ点を取られてもゴール前にバスを停めたままで(5-4ブロックをしき続けて)前に出てこない。なぜ。

▷二次配置へのスムーズな転換


マジョルカ戦は今までとは違った型でビルドアップを行った。マジョルカ戦はというかほぼ毎試合型が変わるのだが(笑)
注目すべきはRSBに4CBのブリントを起用した点だ。ビルドアップ時はCBのエリック・ガルシアとロペスと3バックを形成。右肩上がりの可変システムということだ。これまではアンカーの選手がCB間に落ちて後方3枚を形成していたことと比較すれば、よりいっそうスムーズな(横ずれだけで済む)フォメ転換を行えるようになった。またアレイシ・ガルシアの攻撃性能を生かすならば、彼がより高い位置でプレーできるこの型の方がベターだろう。左は大外にサヴィオ。右は自陣だとクートが大外、攻め込んだときはツィガンコフがワイドに開く形が多かった。インテリオールの二人は相手の脇のCBをうまくつり出すようにライン間で顔を出す。最終ライン以外はいつものごとくといったところだ。
ブリントに関して、攻撃時は普段よりも高い位置、とりわけ前半はハーフコートゲームのような展開が続いたためぺナ外付近にポジションを取り大外のサヴィオと中央をつなぐ経由地点となった。グティエレスは経由地点というよりも縦関係のサポート役であった点にブリントとの違いが見える。グティエレスがスタメンから外れたのが戦術的な問題なのか怪我を抱えていたのか(おそらく後者)、理由ははっきりしないが新たなオプションとしての可能性を示せたのは大きい。

ビルドアップ時は右肩上がりの3バックを形成。
2-3-5の形で攻め込み続ける。

▷後半

一方的な展開になった前半とは打って変わって、後半はわりかしイーブンなゲームとなった。マジョルカはWBをより高い位置に置くようになりクロス本数を増やしていく。50分にはマフェオが余裕を持ってあげたクロスにアマトがドフリーで合わせるもバー上に外れる。早く一点でも返したいマジョルカだが、今季エスパニョールから加入した背番号10のダルデルが普段見せないようなボールロストを連発。チームとして精細を欠いたプレーが続いた。
そんな矢先に試合を決定づけるゴールがジローナに生まれる。後方から丁寧に繋いだボールがサヴィオに渡るとサヴィオはカットイン。ゴール前のドヴィクとのワンツーで背後へ抜け出すと冷静に流し込んだ。57分、5-1。9本ものパスを繋いで取った理想的な崩しからのゴール。なんといってもドヴィクのパスが絶妙だった。こういうプレーが毎試合できてくると、いよいよこのサイボーグマシーンは手がつけられなくなりそうだ。
60分以降は、連戦を考慮してかドヴィク、ツィガンコフ、エリック・ガルシアに変えてストゥアニ、ポルトゥ、フアンペを投入。
その後、ゲームはかなり落ち着き圧勝ムードで終わると思われたがマジョルカの背番号9が一矢報いる。78分に投入されたアブドンは自慢の体格を生かして前線の起点となる。そして88分、ゴール前で自らが競り合ったボールが足下にこぼれると、それを押し込み5-2とする。さらに94分右からのコーナーキックにニアで合わせたのは、またもアブドン。さすがはマジョルカ島の英雄だ。
2点差まで詰め寄ったマジョルカだが、ここでタイムアップ。試合終了5-3。

▷総括

終盤の連続失点までは95点をあたえてもいいような試合内容だった。5-4ブロックをものともしない圧倒的な個の強さ、配置の良さ。ただジローナは試合の締め方が毎度毎度悪すぎる。一気にプレス強度が落ちるのだ。スタメンの選手ならまだしも、途中出場の選手が寄せきれないことも多い。グラナダ戦の失点もプレスが間に合わなかったことで余裕を持ってクロスを上げられ決められた。大差がついているゲームが多いので試合終盤になると、気が緩んでしまうのだろう。ただ3失点というのはかなり見栄えが悪い。真に強いチームになるためにも、ここはすぐにでも改善してほしい点だ。

これだけ毎試合、ビルドアップの型が変わるチーム中々ない。見ていて楽しい。次のビジャレアル戦は勝利できるのか。どんなメンバーでくるのか。


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