整体、それは命の向き合い/ 三宅弘晃

〈ハラ揉みわごいち〉院長、〈あかつき整体カレッジ〉代表、〈整体道場千照館〉師範、と整体…

整体、それは命の向き合い/ 三宅弘晃

〈ハラ揉みわごいち〉院長、〈あかつき整体カレッジ〉代表、〈整体道場千照館〉師範、と整体一色の毎日。整体関連の著書もいくつか。 とにかく整体を変えたい。もっと人を、もっと整体を良くしたい。そして楽しみたい。「本当の整体」の実現に向けて惜しみない情報発信をしています。

最近の記事

お客が選ぶのか、お客を選ぶのか~お付き合いを断るべき判断基準~

いつの時からか「お客様は神様」と言われるようになりました。「売ってやるよ」「買わないんなら来るな」みたいな横柄なお店もどうかとは思いますが、逆にお客さんの方が「金払ってんだからわがままきいてよ」みたいなことも目に付くようになりました。 整体院においても院とお客さんのお付き合いはなかなかに難しく、身体に触れる整体という仕事ならではのトラブルリスクも常に付きまといます。 整体院経営者としてあるいはスタッフとして、どのようなことに注意し関係を作っていけばいいのか。少し考えてみまし

    • 直せる整体師は癒しが上手い

      世の中の治療系整体師の中には癒しを軽視する人が少なくありません。「優しくなでておいたら癒しになるでしょ」としか考えていない人も結構いるようです。しかし実際はそんなことはないのです。癒しを軽視すると思わぬ苦しみに陥りますよ、という話です。 そもそも癒しとは何かそもそも「癒し系」「癒し音楽」「癒しサロン」などなど癒しに関連する言葉は色々ありますが、では実際のところ「癒し」とはどういうものでしょうか。具体的にどういうことを言うのでしょうか。 「癒し」、それは「心身を和(やわ)ら

      • リラクゼーションスタッフが続かない理由

        今どきの整体事情を知るための市場調査第2弾。(前回の様子はこちら↓) 続けざまに飛び込んだのは街のリラクゼーションサロン。揉みほぐしとオイルマッサージを主体とするメニュー構成で、揉みほぐし料金は30分2000円、60分3000円。30分のコースをお願いした。 受付で見かけたスタッフは3人で皆20代くらいの女性。空間の雰囲気もスタッフの接客も上品で、料金も高くないので人気がありそう。 情報管理は大丈夫? 「あれっ」と思ったのは受付のタブレット。住所や連作先など個人情報を

        • 私が整体学校をはじめるわけ~生き残り術を教える~

          いよいよ来週から<あかつき>の面接が始まる。準備も遅々とだが進めながらいろいろなことを考える。なぜ整体学校など始めようと思ったのだろう。そんなことも考える。 これは整体業界に限らないことだろうが、とにかく今の日本のおかしさは「教育産業」があることだろう。教育はあっていい。産業もあっていい。でも教育産業はおかしくないだろうか。そう思う私がおかしいのだろうか。 学習塾は何のために頑張っている?生徒のため?経営のため?私立高校は?子供向けスポーツクラブは?専門学校は? 整体学

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          整体師のキャリアアップ

          先日、整体業界の市場調査ということで、大阪十三の街のマッサージ屋さんに飛び込み。大手リラクゼーションサロンのチェーン店の一つだった。そこで少し感じたことを書いてみようと思う。 店の雰囲気よく見る「〇〇分〇〇〇円」という派手な看板を横目に階段で3階まであがる。足腰の悪い人や老人はこの時点で心が折れるだろう。つまりそれなりに健康な人を対象としているのだろう。 入り口のドアを開けて中に入る。受付カウンターに60歳くらいの男性スタッフ。 「こんにちは、飛び込みだけどいけますか?」

          美容系整体とはどういうもの?

          前回記事で「癒し系と治療系の違いについて」書きましたが、次は美容系整体について触れておきたいと思います。 美容系整体とはどういうもの?美容系整体とは「身体を整えて美を高める手技サービス」と言えます。その代表例はエステティック(以下エステと表記)でしょう。 美容系整体(エステ)と美容整形 エステでは手技の他に、専用機械や器具、あるいは美容液などを駆使して身体を美しく整えます。一昔前まではお客さんのほとんどは女性でしたが、今では男性でもエステに通う人が増えています。 よく似

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          癒し系と治療系の違いについて

          一口に整体と言ってもいろいろな方向性があります。例えば癒し系、例えば治療系、例えば美容系などです。 今回はこの癒し系と治療系について、その違いとどちらを選べば良いかについて解説します。 癒し系整体とは明確な定義があるわけではありませんが、癒し系整体(あるいは癒し系揉みほぐし)とは主に「お客さんのリラックスと疲労の軽減を図ること」を目的とします。 例えば「今日は立ち仕事で足が疲れたからほぐして」という肉体面へのケアであったり、「最近ストレスかかってイライラしてるから心を癒して

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          整体院にホームページは必要か?

          SNS全盛期の今、ホームページを作るかどうか迷う先生も多いと思います。手間もお金もかけてつくって意味があるの?という疑問も当然だと思います。 そんなあなたに整体院ホームページ作成のメリット、デメリットについて解説し、あなたの院に必要かどうかの判断材料を提供できればと思います。 ホームページの目的とはホームページをもつ目的は大きく2つあります。それは「集客」と「院の紹介」です。 一昔前の治療院や整体院の集客は電話帳、チラシ、新聞や情報誌の広告、そして口コミなどでした。その後イ

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          整体を変えよう

          「本物に触れること」の重要性は古くから語られる。「一流に触れる大事さ」もよく言われる。社会の成功者たちはそれをよく知っている。 端的に言えば五千円の寿司を10回食べるなら五万円の寿司を1回食べる方が価値があるだろう。一流の寿司職人になりたいのならば。 私がずっと目指してきた職人、宮大工の西岡常一さんは最後まで若い職人達に「本当の宮大工仕事」を教え続けた。胃がんの手術をしてもまた現場に戻り、薬師寺再建の指揮をとり後進に本物の技を伝えようとされてきた。 そんな当代第一人者で

          技術は年単位、経営は日単位

          時々同業の整体師先生方から相談を受ける。技術のことだったり、接客の悩みだったり、開業の相談であったり。(あまりに悩んでいる人が多いのでわごいちSHOWROOMというプログラムも作ったほどだ) さまざまな整体師の相談に乗っているうちに、おおよそ共通する傾向がある、そんなことを思うようになった。 まず技術について。 特に5年、10年、20年とキャリアを積んだ人に多いのが「自分の技術に確信を持てていない」ということ。みなある程度の自信はもっている。長年磨いてきた技術だから思い

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          何のために働くのか

          高校2年生の時、人生で初めて哲学をした。 入学早々の高1の1学期に「志望大学を決めよ」と言われ、早朝テストから通常授業、その後に補講と詰め込み教育を受けた。 2年生になった時、担任の先生に疑問をぶつけた。「先生、僕たちはどうして勉強しなくてはならないのですか」 その先生は答えた。「そんなことは今考えんでいい。大学に行ったらいっぱい考える時間があるから、その時考えたらいいから、いまはとにかく勉強しろ」 当時の私はその答えに納得できなかった。 勉強すること自体に不満はなか

          会心の施術

          これまで何千?何万回?整体施術をしてきただろう。 その中には「会心の施術」もあれば、「空振りの施術」もある。その中間の「まずまずの施術」というものもある。 受け手のお客さんは、こちらとはまた違う感触をもつ。こちらが会心と思っても不納得だったり、逆もあったり。 人の評価とはなかなかに難しく面白い。 しかし年月をかけ、経験を積み、技術を磨いていくと、だんだんと「空振り」の率は減ってくる。「まずまず」の質がベースアップし、それに比例して「会心」率も上ってくる。 そしてお客さん

          ハラを割って話そう

          わごいちに来た人に「あなたの一番の悩みは?」と尋ねる。整体とは何かを変えること、実現することだから、その人が「本当に願っていること」を確かめるのはとても重要なのだ。 多くの人は一番奥底の本音は言わない。本音を他人に話してバカにされたり、わかってもらえなかったり、軽く扱われたりすると傷つくから。だから一番の本音を隠して、3番目、5番目の悩みや願いを語る。 しかしそれでは一番の核心の悩みは、封印されたままになってしまう。 「ハラを割る」という言葉がある。これはとても面白い日

          自宅サロン開業の為の準備と注意点

          自宅サロンを開業するために必要な準備について解説します。整体院やエステ、アロマサロンなどを自宅で開業したい方は参考にしてください。 自宅サロンを開業するために「最低限必要なもの」、「できれば用意した方が良いもの」、逆に「これは置かない方が良いもの」の3つについて順に説明していきます。 自宅サロン経営のメリットとデメリット整体院やサロンを独立開業するには、大きく分けて「出張整体をする(請け負いを含む)」「自宅の一室で開業する」「テナントや物件を契約して開業する」の3つがあり

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          院つくりは理念つくりからはじめよう

          さて、これからは実際的な整体院の作り方について説明していきます。 これから整体院を開業しようという人はもちろん、すでに開業している人にとっても大事な話です。 整体院つくりの第一歩は「理念」つくり。参考にしてみてください。 理念とはどういうもの?「あなたの院の理念はなんですか?」と訊かれて、「私の院の理念は○○○○です。これはこういう想いをあらわしています」と即答できますか。多分ほとんどの人は「えっ?ちょっとまって」と焦るのではないでしょうか。 「理念」と書くとちょっと難

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          どんな整体院を作っていきましょうか

          これから少しずつ「理想的な整体院づくり」について書いていきます。そして皆さんと一緒に考えていきたいと思います 私は我慢して働くのは嫌です。お金のために魂を売るのも、お客さんに媚びるのもしたくはありません。仕事は厳しいことや悔しいことも含めて、やりがいを感じて働きたいと思います。 整体はそれができる仕事だと実感しています。 やりがいをもって働く整体師が、そして整体院が、もっと増えていくことを願って書いてききます。 私がこれまで培ってきた経験やノウハウが皆さんのお役に立てます

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