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花火みたいに鳴る音を

バンドの音の中で、どの音が好きって言われたら。
それも何か一つだけ選べって言われたら。
ドラムかなぁやっぱり。
バスドラのドカンとくる感じはもちろん大好きなんですけど、スネアのスパン!ってリズムのポイントにハマる感じが好き。花火みたいにバスドラがドンって身体に響いて、スネアでパンって開くイメージ。あとシャッフルのハネる感じもいいよね。

バンド全体の音作りにもよるけど、個人的には適度にスネアの響き線がシャラって鳴るのが好みです。そのほうが音楽が瑞々しくなる気がする。生きてるって感じの音がする。特にジャズはそうかな。ロックだと(特にパンクだと)ドライな音でダカダカ鳴ってるのが気持ちいい。きっちりリズムはキープしつつ、遊び心のあるフィルを入れられたりするともう最高。

ドラムの音が好きになったきっかけは、大学時代です。ドラマーによって音が違うのを痛感したのもその頃かな。恥ずかしながら、それまではあんまり意識したことなかったんですよ。ドラム(とベース)って鳴ってて当たり前だと思ってて、極端に言えば打ち込みでもそんな変わらない…なんて。今から思えばとんでもないな。

当たり前だけど、おんなじドラムセットで、おんなじセッティングで、おんなじ譜面でも、叩く人によって鳴る音ってやっぱり違うんですよね。音そのものも、リズム感も。そして、そのドラムによってバンドの音も変わる。

バンドを掛け持ちされてたり、いろんなバンドのサポートやってらっしゃるようなドラマーさんは、ある程度それぞれのバンドのカラーに合わせて叩いてるんだと思う(少なくとも、私にはそう聴こえる)のだけど、それでもやっぱりドラマーさんによってバンドの音って左右されると思う。実際、同じアーティストの同じ曲でも音源によってやっぱり違うし、あーこの音源好きって思って確認すると、やっぱドラムこの人か!ってことがよくある。

ライブだとそれはなおさら顕著で。PAさんがある程度調整してるとはいえ、基本的には誤魔化しがきかないから。音量、音色、リズム、そういういろんなのがダイレクトに伝わる。いいドラムが鳴ってると、気付いたら一緒にリズム刻んでる。いつの間にか身体が揺れてる。

だからかな、ドラマーが気持ちよさそうに幸せそうにドラム叩いてるバンドは、たいてい、いいバンドだと思う。少なくとも、私が好きなバンドはそんなドラマーばっかりです。イカフリしかり、Re-Trickしかり、多分これから紹介するバンドも。

あぁ。早く満員御礼のライブハウスで、花火みたいなドラムの音を思いっきり楽しめる日が戻ってきますように。

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写真のドラムはRe-Trickのドラマーさんのもの。
スネアを2つ使うセッティングを見たのは、彼が初めてでした。(これがまたかっこいいのです。)
yohko

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