オクターブ・ラボ

半分リタイアした元エンジニアです。現役中は、機械設計とCADのエンジニアをしておりまし…

オクターブ・ラボ

半分リタイアした元エンジニアです。現役中は、機械設計とCADのエンジニアをしておりました。現在は、これまでの経験をもとに、3次元設計のコンサルタントをしています。カスタマイズもします。

マガジン

  • Inventor Memo

    Autodesk Inventor に関する話題、テクニカルな記事など

  • Inventor Customize Memo

    Autodesk Inventor のAPIを使ったカスタマイズ(VBA, VB.NET, iLogic など)に関する記事

  • AutoCAD Memo

    Autodesk AutoCAD に関する話題、テクニカルな記事などなど

  • Inventor / トップダウン設計 / ねじ式ジャッキ

    トップダウン設計手法のリアルな設計事例の第2弾です。

  • Inventor / トップダウン設計 / 駆動ユニット

    Inventorによるトップダウン設計の紹介資料です。 駆動ユニットを例にして、構想から詳細設計までの設計手順を紹介しています。

最近の記事

Inventor / モデリングテクニック / アセンブリ / アセンブリ構成を整理する

アセンブリ構成の整理 詳細設計の作業が終盤となり、ボルトなどの締結部品、止め輪、止めねじ、キーの類を追加していくと、ブラウザがカオスな状態になっていきます。 本記事では、カオスな状態のアセンブリモデルを、わかりやすく整理する方法について紹介します。 ジャッキユニット ジャッキユニットを例にします。クルマのタイヤ交換の時に使うようなネジを回してジャッキアップするユニットです。 どのようなユニットなのかは、動画をご覧ください。 設計手順に興味がある方は、こちらを参照くださ

    • Inventor / モデリングテクニック / アセンブリ / アダプティブ

      アダプティブ機能についてInventorの特長的な機能である「アダプティブ」について、説明します。 インプレイス編集 アセンブリモデルを編集中、あるコンポーネントの編集を行いたい時、そのコンポーネントを「開く」か「編集」するかの二つの方法で編集ができます。「開く」を選択すると、そのコンポーネントの実モデルが別画面で開きます。「編集」を選択すると、編集中の画面上で、編集が出来るます。この状態での作業を、インプレイス編集と呼びます。 インプレイス編集のメリットは、周りの部品

      • Inventor / モデリングテクニック / アセンブリ / コンポーネントの配置(3)

        コンポーネントの配置のテクニックコンポーネントの配置に関して、いくつかのテクニックを紹介します。 基本は原点に配置して固定拘束 トップダウン設計手法を使えば、主要部品は原点を共有しています。なので、コンポーネントを配置するときに、「原点に固定して配置」すれば、拘束を付ける手間がいりません。 この時、コンポーネントをまとめて配置すると、複数のコンポーネントを一度に配置、固定できます。 「配置」を実行すると、ファイル選択のダイアログボックスが表示されます。この時、ファイ

        • Inventor / モデリングテクニック / アセンブリ / コンポーネントの配置(2)

          前回の記事において、ジョイントを使う利点について、  より少ない手数で、位置を決めることができる。  コンポーネント間の関係を直感的に表現できる。 と、説明しました。この記事では、そのジョイントを便利に使う方法について説明します。 ジョイントの使い方ジョイントは位置と向きを一度に設定出来る ジョイントのコマンドを実行すると、ジョイントの原点の位置を指示するUIが表示されます。この時、マウスの位置に応じて原点の位置の候補がエッジと端点で表示されます。 まず、どの面なのかが

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        記事

          Inventor / モデリングテクニック / アセンブリ / コンポーネントの配置(1)

          アセンブリモデルでは、構成するコンポーネントを然るべき姿勢(位置と向き)に配置する必要があります。通常、アセンブリ拘束の機能を使いますが、それ以外のやり方もあります。 コンポーネントの位置決めをする方法原点に配置したコンポーネントは、「固定」する トップダウン設計においては、ほとんどの部品の位置関係は、上位のスケルトンパーツので決定されます。コンポーネントの作成で、原点に配置されるので、アセンブリが完成しているように見えます。 実際には、原点に配置されているだけなので、

          Inventor / モデリングテクニック / アセンブリ / コンポーネントの配置(1)

          Inventor / モデリングテクニック / アセンブリ / コンポーネント化

          2023年にウェビナーで紹介した内容を基にnoteの記事にしました。 普通にInventorでモデルを作ることができるけど、ワンランク上を目指す設計者を対象としています。 アセンブリモデルの作成ボトムアップモデリング Inventorに限らず、3DCADのチュートリアルでは、アセンブリモデルの作成手順は以下の様に説明しています。 新規アセンブリを作成 パーツモデルを配置 配置したパーツモデル(コンポーネント)を拘束 このやり方は、パーツ(部品)が既にあることが前提

          Inventor / モデリングテクニック / アセンブリ / コンポーネント化

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / 派生 (3)

          形状「以外」の派生Inventor の派生は、モデル形状以外も派生ができます。これを知っておくといろいろ、応用が利くようになります。 スケッチの派生 少し複雑なパーツをモデリングするとき、基本形状のスケッチとフィーチャとを区別しておくと、後で混乱することが少なくなります。 基本形状のスケッチとは、2次元図面に例えると「下書き線」です。下書き線を書いてから、その線を参照して実際の線を入れていく手順です。 詳細に書き込んだ後で下書き線を入れることは、普通しません。これと

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / 派生 (3)

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / 派生 (2)

          派生に関して、いくつかテクニックを紹介します。 モデル形状の派生派生の使い道で最も多い(というかほとんどの場合)のは、モデル形状の派生です。派生元のモデル形状がそのままリンクすることができます。 この時、いくつかオプション設定をすることで、派生の使い道をもっと広げることが出来ます。 ソリッドモデルを選択して派生 マルチソリッド(マルチボディ)のパーツモデルを派生する際、複数あるソリッドから、設計上必要なソリッドだけをリンクすることが出来ます。 図は、マルチソリッドを

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / 派生 (2)

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / AnyCAD(3)Autodesk Revit モデル編 (BIM連携)

          AnyCAD for RevitAnyCADとは AnyCADは、他形式のCADファイルを取り込む機能です。STEPなどの中間フォーマット、他社CADのネイティブフォーマット、あるいは同じオートデスク製品のAutoCADやRevit のフォーマットのファイルを扱うことが出来ます。 AnyCADの特長については、こちらの説明もご覧ください。 AnyCADを使うメリット AnyCADの最大のメリットは、異なる部門、会社間で異なる設計ツールを使用する場合の、設計データ共有

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / AnyCAD(3)Autodesk Revit モデル編 (BIM連携)

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / AnyCAD(2)他形式3Dモデル編

          AnyCAD for Other 3D ModelsAnyCADとは AnyCADは、他形式のCADファイルを取り込む機能です。STEPなどの中間フォーマット、他社CADのネイティブフォーマット、あるいは同じオートデスク製品のAutoCADやRevit のフォーマットのファイルを扱うことが出来ます。 AnyCADの特長については、こちらの説明もご覧ください。 AnyCADを使うメリット AnyCADの最大のメリットは、異なる部門、会社間で異なる設計ツールを使用する場

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / AnyCAD(2)他形式3Dモデル編

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / AnyCAD(1)AutoCAD編

          AnyCAD for AutoCADAnyCADとは AnyCADは、他形式のCADファイルを取り込む機能です。STEPなどの中間フォーマット、他社CADのネイティブフォーマット、あるいは同じオートデスク製品のAutoCADやRevit のフォーマットのファイルを扱うことが出来ます。 AnyCADの特長については、こちらの説明もご覧ください。 AnyCADを使うメリット AnyCADの最大のメリットは、異なる部門、会社間で異なる設計ツールを使用する場合の、設計データ共

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / AnyCAD(1)AutoCAD編

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / マルチソリッド

          マルチソリッド通常、パーツモデルにはソリッドが1個含まれますが、Inventorでは、一つのパーツモデル内に複数のソリッドモデルを持つことが出来ます。この機能をマルチソリッド(マルチボディ)と呼びます。 マルチソリッドは、プラスチック成型部品の様に、「一つのソリッドを二つのソリッドに分割するときに使用する。」というイメージがありますが、他にも便利な使い方があります。 マルチソリッドでアセンブリを作成 図のイケールユニット(アセンブリモデル)の主要部品は、プレート、サイ

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / マルチソリッド

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / 派生 (1)

          派生派生とは 派生は、他のパーツモデルの内容を簡単に参照・利用できる、大変に便利な機能です。派生は、AutoCADでいうところの、「外部参照」と同じような機能です。ただ、外部参照は、「参照」するだけなのに対し、派生はリンクが出来るという点が大きく違います。 リンク 例えば、トップダウン設計では、スケルトンと言って、図の様なスケッチだけのパーツモデルを作成します。 例えば、プレートのモデルを作成するには、このスケルトンを「派生」します。派生したスケッチのジオメトリを利用

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / 派生 (1)

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / 穴フィーチャ

          穴フィーチャInventorを、機械設計用途で使う場合、押出フィーチャの次によく使うのが穴フィーチャと思います。この記事では、穴フィーチャに関するテクニックを紹介します 穴位置は、事前にスケッチで定義 穴フィーチャコマンドを実行すると、まず穴位置の定義をします。この時、スケッチ作成と同じ要領で、「面を選び→穴位置を指定して→エッジからの距離を入力」というやり方もできます。しかし、機械設計の目線で考えると、これは良い方法ではありません。 設計の意図の観点から言うと、スケ

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / 穴フィーチャ

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / 押出フィーチャ

          押出フィーチャ意匠デザインは別として、一般的な機械設計でモデリングをする場合、もっとも使用されるのが押出フィーチャです。ここでは、より効率的に押出フィーチャを使うためのテクニックを説明します。 いきなり押し出さない 最初のスケッチが完成した後、すぐにフィーチャを作成してはいけません。プレートの様な単純な形状では良いですが、まず、全体の概略形状をスケッチで表した後で、押出します。(この原則は押出フィーチャに限りません) 図の様な形状をモデリングする場合、どのような手順で

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / 押出フィーチャ

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / スケッチ (3)

          2023年にウェビナーで紹介した内容を基にnoteの記事にしました。 普通にInventorでモデルを作ることができるけど、ワンランク上を目指す設計者を対象としています。 スケッチの説明の続きです。 前回はこちら、 スケッチさらに応用的なテクニックについて説明します。 ジオメトリ投影について スケッチ編集で重宝するのは、ジオメトリ投影の機能です。参照したいエッジや点をジオメトリ投影することで簡単に利用できます。ジオメトリ投影には他にもコマンドがあるので、その説明をしま

          Inventor / モデリングテクニック / パーツモデル / スケッチ (3)