見出し画像

モチベーションを上げる上司の一言 その5



今回も、前の上司であり副社長の新さんの話しです。

新さんは、男気もあり浪花節的なところもある人でした。
ボディビルで日本で2位になったこともあるそうです。
そんな人には逆らえませんが、一方で”心遣いのできる人”でした。

ある時みんなで飲もうということになりました。
浜松町の彼のお気に入りの中華のお店に10人ほどで行きました。

小籠包の”べらぼうに美味い”(これはAさんの口ぐせです。”めちゃ美味い”
なんていう品のない言い方はしません)お店でした。

宴もたけなわの頃、彼は突然いなくなります。
皆は一様に「えっ、どこ行ったの?」ということになります。

20分くらいすると、両手にいっぱい紙袋をぶら下げてお店に戻ってきました。
しばらくは歓談していますが、こちらは「いったいなに?」と気になります。

宴も終わる頃になると、最後の言葉のようにAさんは、挨拶をします。

「今日は無理言って飲み会に誘って済まなかったな。つまらないものだけど、
持って帰って奥さんに、奥さんのいない人は家族か、誰かにあげてくれ」と
お菓子の入った紙袋を全員に渡してくれるのです。
こんなことは今まで聞いたことありません。


この気遣いは何なんでしょう?
社員のみならず家族にも気を遣ってくれる人なのです。


今、あなたの上司はこんな気遣いをしてくれますか?
一般的にはこんなことはありません。新さんだけだと思います。

この菓子折りを家に持って帰って喜ばない家族はいません。
俄かにでも、家族揃って新さんのファンになってしまいます。

これを皆さんの上司にやって欲しいとは言いません。

社員に少しでもこんな気遣いをしてくれる上司がいたら、
なりふり構わず仕事に専念し、
「この人のためならどこまでも頑張れる」
と、なります。

そんな思いを持たせてくれると思いませんか?
今でも私が尊敬する人です。また会いたくなってきました。
もう会えませんが。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?