📚人生を変える読書 人類三千年の叡智を力に変える

reason
 フルマラソンを完走し、日々の習慣の力を実感した。(→自分を変える習慣力)いま、身につけたいもう一つの習慣が読書である。そんなことをぼんやりと考えながら、普段の本屋に立ち寄ってであったのが、この本である。第一刷発行の日付の3日前にたまたま本屋でであることができた。いいタイミングでいい本に出合えた。

description
 本を読みたくなる本。読書を通じて人類の叡智と対話する、そのための読書の方法や道筋がつづられている。読書家にとっては、これまでの読書を振り返るきっかけとなり、読書の世界を広げる一冊となる。読書をこれから始める人は、この本を経由することで、読書がもっと自由になる。なによりこの本を読んで良かったことは、本を読みたくなることだ。タイトルにもあるように数々の名著が一冊一冊に触れながら、人間が「生きる」上で必要な枠組みを教えてくれる。

note
この本は、本と本の結節点となる。
今まで読んできた本、これから読む本を結び付けてくれる。
本と本のネットワークにおける結節点が自らの読書を自由にし、道筋が現れるそのことをこの本を通して実感することができた。
道筋が見えると、その道筋に対する自分の歩み方が見えてくる。
読書で人類の歩んできた路を辿りながら、自らの人生を生きよう。
こんなことを考えながら、読書を習慣にしていこうと思う。

ちなみに、私がこの本を読む中で心に響いたのは、ヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』(みすず書房)に関する項である。
著者自身も運命の出会いとしてこの本を紹介している。
『夜と霧』を読み返してみると、フランクルの文章のなかに、人生の生き方が示されている。

生きる意味を問う
ここで必要なのは、生きる意味についての問を百八十度方向転換することだ。わたしたちが生きることからなにを期待するかではなく、むしろひたすら、生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題なのだ、ということを学び、絶望している人間に伝えなければならない。・・・
生きることは日々、そして時々刻々、問いかけてくる。わたしたちはその問いに答えを迫られている。考え込んだり言辞を弄することによってではなく、ひとえに行動によって、適切な態度によって、正しい答えは出される。・・・
ここにいう生きることとはけっして漠然としたなにかではなく、常に具体的ななにかであって、したがって生きることが私たちに向けてくる要請も、とことん具体的である。この具体性が、ひとりひとりにたった一度、他に類を見ない人それぞれの運命をもたらすのだ。

『夜と霧』

このように、自らの読書にとって、点と点をつなぐ結節点となり、様々な本と廻り合わせてくれる。

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