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炊飯が困難/あたらしいお守り

炊飯が困難

独りで食事していて、「うちの米、めっちゃまずいわ」とふと思った。

2年ほど前から、玄米に雑穀と無糖のゆで小豆などを入れて炊飯している。白米に雑穀を入れて炊いていたころは、とくに何も思わず食べていた。もともと米に対する興味は薄く、炭水化物なら、パンや中華の麺料理などが好きだ。

炊飯器の調子が悪いとか、水の加減をまちがえたわけではない。私が炊く米は、最初からずっとまずかったのだ。玄米に変えたときから、先日のエッセイで書いたようなことも手伝い、ぼんやり「まずいなあ」と思いながら、ほったらかしていた。

玄米は好きだ。レトルトの玄米ご飯や、飲食店の玄米はおいしいし香りもよい。白米のまじりけのない味よりも玄米のほうが好きなくらい。全粒粉のパンも好きなので、雑穀が好みなのだろう。

玄米は浸水する時間が必要なのだが、私はその時間が短くて済む商品を買っている。1年ほど前、玄米モードのある炊飯器に買いかえたので、商品説明にあった浸水時間をとって、玄米モードで炊飯してみた。

炊き上がった米は見事にベチャベチャな仕上がりだった。玄米以外の穀物も入っているため、ためしに水の量を減らして雑穀米モードで炊いたところ、今度はパサパサに炊き上がった。当時の私はここでイヤになり、もうこの設定でええわと惰性で使いつづけていまに至る。

だが、ひとたび飯がまずいと気づいたら、同じものはもう食べたくない。書いてある時間より長めに浸水時間をとったり、炊飯モードを変えてみたり、試行錯誤中だ。

あたらしいお守り

あたらしいお守り、それは炊き込みご飯のおにぎりだった。

外出先で食事の時間が遅れたときに途方に暮れがちなので、おにぎりをつくることにした。食事のときに味つきの米を食べる習慣はないが、おやつには炊き込みご飯のほうが向きそうだ。

知り合いに「ブロッコリーを丸ごと入れた炊き込みご飯」があると聞いたので、2合ぶん炊いてみた。味つけはみりんと醤油のみ。たんぱく質もほしいな、とツナ缶も追加する。

結果、ややベチャベチャに炊きあがった。野菜から水が出たのかもしれない。そういえば、やり方をまったく調べなかった。味と香りの薄さが気になったので、だし粉とすりごまを加える。自分で食べるには充分おいしくなった。

知人の管理栄養士が「なるべく自分でつくったものを食べたいと思うんですよね」と話していた理由が、少しわかってきた。

これからは、自分がおいしいと思うものがいつも鞄に入っていて、好きなときに食べることができる。

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