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小説『澄んだ地獄で笑いなよ』冒頭部「さよなら」全文試し読み

小説『澄んだ地獄で笑いなよ』冒頭部「さよなら」全文試し読み

こんにちは。大滝のぐれです。

この度制作しました新作小説『澄んだ地獄で笑いなよ』の冒頭部「さよなら」全文をこちらに掲載させていただきます。

川でおぼれかけた男ふたりが付き合い始めたことからはじまる、長い語りと過去の風景、いちゃいちゃしたり髪を染めたりお兄さんと海に行ったり好きだった子の結婚式に行ったりいちゃいちゃしたりする生活を切り取った、幸せと絶望と快楽と怒り、そして失敗のBL小説です。

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1リットルの調味料を買えるようになるまでの話

1リットルの調味料を買えるようになるまでの話

最近大きなサイズの調味料を買うようになりました。
「使い切れないから」とずっと500mlの醤油ばかり買っていましたが、自炊の回数が徐々に増えていくにつれ量と種類が増えていっています。

砂糖、塩、醤油、ケチャップ、油、コンソメ。
1年ほど前まで、我が家の調味料は上記のもののみでした。

レシピ通りにつくることはできるので、料理ができない、はず。ただ、ずっと馴染みがありませんでした。食材は買ってみて

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ダサいとて

ダサいとて

質問に答えます。

高校生が私のnoteを読んでいることにびっくりした。私たち20くらい年齢が離れてるよね?いつも読んでくれて本当にありがとう。

高校デビューね〜、素敵じゃないですか。あなたが買った服がどれだけダサいか分かりませんが、店で売られてる服ってどれも、誰かが”これなら気に入ってくれる人がいるはずだぞ!”と思って作ったからそこにあるんです。だから、そもそも、あなたは自分の好みをそこまで卑

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自分語りに支えられる瞬間

自分語りに支えられる瞬間

 産む前に、いや妊娠する前に、もっともっと好きなだけ自分語りを残しておけばよかったな。
 産後8ヶ月、少しだけそんな後悔をしている。

 子どもができて以降、どうにも自分というものがふにゃふにゃと曖昧になった。
 手足はいくらでも動くのに頭はぼんやりしている。自分個人としての欲求がよくわからないことがある。漠然と省エネというか、赤ん坊以外のあらゆるものに対して、気力・感情の発動がMAX時の5割くら

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若さとは

若さとは

お母様は、美しさという戦いの場で今も戦っていらっしゃるんでしょうね。

ここからは女性の見た目に関する話をするので、”なんて感じの悪いことを書くんだ”と思われる方もいるかもしれない。私が書いたことを読んで、傷つく人もいるかも。

何歳でも、誰でも美しいんだよ、みたいなことはこの記事では書きません。

嫌な予感がする人はこのあたりで引き返してください。

よろしいですか?それでは書いていきます。

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第52回 土門蘭さんからあなたへ【前略、あなたへ。】

第52回 土門蘭さんからあなたへ【前略、あなたへ。】

土門さんからあなたへ

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土門さんに手紙を書いてみませんか「前略、あなたへ。」では、読者の皆さんから手紙を募集し、その手紙に作家の土門蘭さんが返信します。決して人生相談のコーナーではありません。手紙を通しての土門さんとあなたとの対話です。そして、これを読む読者のみなさんとの対話です。あなたが今感じている、喜び、悲しみ、怒り、寂しさ、疑問を手紙に書いて送っていただけませんか? 

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クリエイティブ職に就かなかったサブカル系の人々のその後の人生

 こういうツイートを観測して、少し考えてみようと思った。 

 (なぜか元ツイが全然見つからなくて探し回っていたが、どうやらツイ主にブロックされているようだった。ブロックされているのに言及するというのは気が引けるが、わたしをブロックしている当人にはこのnoteも届かないだろうから、まあよしとする。)

 サブカル系の人々は、サブカル系であるがゆえにクリエイティブ職に就きたがるけれど、個人的な感覚と

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料理で負った呪いを解くために料理をする

料理で負った呪いを解くために料理をする

子供の頃から料理が好きでした。大好きなはずでした。
実家にいた頃はネットで見つけたレシピを試したり、ちょっと凝った料理も作っていました。一人暮らしを始めてからも自炊を続けていました。

ですが、ある日を境に料理が苦手になりました。

きっかけは賞味期限切れの豆腐を食べてしまい、激しい食中毒を起こしたからです。

しかも、よりによってスポーツドリンクを常備していませんでした。
当時は一人暮らしだった

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暇すぎて月に20冊以上本を読んだ末の話

暇すぎて月に20冊以上本を読んだ末の話

仕事は週に3日。残り4日は休日の主婦です。子供もおらず健康体で、長野に友人がいないため毎日暇にしております。朝起きてスーパーに行くか図書館に行くか考えて、気の向くままに暮らしています。生活はギリギリなので贅沢はできません。
そのため時間がありすぎて1ヶ月で20冊は読んでいる計算になりました。都会では考えられない時間のゆとり。。いやいや、長野でもかなり時間を持て余している方だと思います。
お金はあま

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自分のために料理を作る: 自炊からはじまる「ケア」の話【読んだ】

自分のために料理を作る: 自炊からはじまる「ケア」の話【読んだ】

移動中のラジオでタイトルを聞いて、読まねば!と思った本。

家族がご飯時にいれば、毎晩、主菜・副菜or汁物くらいはささっと作って暮らしています。
炊飯器をセットして、炊きあがるまでにおかずもできて、30分ちょっとあればごはんができるので、手が遅いわけでもない。

しかし、ひとりの、つまり「自分のためだけの料理」になると、基本的には作れない。
なにか買ってきたり、作りたくないからジャンクフードを食べ

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効率厨が、自分を大事にするようになった話

効率厨が、自分を大事にするようになった話

わたしは「丁寧な暮らし」が苦手だ。
嫌悪しているわけではなくて「丁寧な暮らしだと?そんなに、きめ細やかに生きてられないぜ!」側の人間で、生産性を重視して、いかに効率よく暮らすか考えてきたからだ。
2年前の私の暮らしぶりを書き出してみる。ひとり暮らしの生活

食洗機は必須

ロボット掃除機導入済み

週末は、ブラーバが水拭き

職住近接。職場まで徒歩2分

カーテンは自動で開く

寝具は寝袋。ベッド

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【料理】唐突なマッシュポテトチャンスが来たので作る

【料理】唐突なマッシュポテトチャンスが来たので作る

ある日、スーパーへ行くとじゃがいもが安かった。

ホクホク顔でそれを買って帰ったは良いものの、

なんというか色々あって……

めっちゃ芽が出ちゃったんだよね……。

(じゃがいもの存在を忘れていた)

さて、皆さん御存知の通りじゃがいもの芽には毒がある。
毒の名前はソラニンとチャコニン。(ゆるキャラみたいな名前)

とはいえ芽とその周辺を取り除けばまだ食べられる。一番ヤバいのは皮が緑色になったじ

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1000円ちょっとで買える幸せ

1000円ちょっとで買える幸せ

私は頻繁に、ご褒美ということで自分を甘やかしています。多分他人からすると「なんのご褒美?」と聞きたくなるぐらい何度もしています。「今から仕事に行くご褒美」「1日頑張ったご褒美」「晩御飯を作るご褒美」「朝起きれたご褒美」など、挙げればキリがありません。
しかしSNSで節約アカウントを見ていると、私のご褒美はことごとく否定されています。いわゆる無駄遣いだそうです。…ですよね。1000円のご褒美でも10

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手作りパンの失敗録【前編】

手作りパンの失敗録【前編】

よくパン作りをする私。ストウブ鍋で焼くようになってから格段にうまくできるようになり、失敗もしなくなりました。あの日までは…。

この本のレシピで作ると本当にうまく焼ける。ストウブ持っていてパン作りをしたい人にはとてもおすすめです。失敗しないんで。

と、たぶん調子こいてた私。
この本のレシピは材料混ぜたら6時間から2日冷蔵庫で発酵させるスタイル。
冷蔵庫に入れておけるので明日焼くのが無理でも明後日

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