岩田洋治

行動科学研究所 所長|個人と組織のエンパワーメントをサポート|エンパワーメントとは「眠…

岩田洋治

行動科学研究所 所長|個人と組織のエンパワーメントをサポート|エンパワーメントとは「眠っている力を呼び覚ます」こと🦋|自らとの深層対話を通して、自分自身に気づく|全ての人が、自分と仲間をエンパワーできるリーダーになれる|🐣 https://www.e-ibs.co.jp

最近の記事

星の王子さまの "秘密"

星の王子さまと言えば、茫漠たるサハラ砂漠と、故障した飛行機と、疲れた飛行士だ。もちろんそれだけではないけれど、私にとっては、まずはこれが物語の全体を覆っている印象だ。 きっとこれは、私たちの姿なんだと思う。迷子になって、エネルギーがすっかり枯れてしまい、動けなくなっている。そして誰ともつながっていない。自分自身とすら、つながっていない。 けれど、私たちにはいつでも、いい方向に変わっていける可能性がある。星の王子さまの物語は、そのことを私たちに教えてくれている。それを物語の

    • エネルギーは流れ続ける

      作り置きしていたものをダメにした経験は、誰にだってあると思う。 鍋の中のシチューが、カレーが、豚汁が、火を入れず1日放置してしまったために、残念な最後を遂げることになる。生ものは、放っておくと腐ってしまう。知識としてはわかっていても、これまでに何度ため息をついたことだろうか。 むしろ不思議なのは、私たちの体だ。同じように生ものなのに、どうして火を入れたり、冷蔵庫に保管する必要がないのだろうか?真夏の炎天下に1日中外を歩いていたので、帰ってきたら手が酸っぱくなっていた、とい

      • フェーズが変わるとき

        0℃になると氷は溶け始める。 溶けている間、ずっと氷は0℃のままだ。 与えた熱は全て、氷が溶けることに使われている。 100℃になると水は蒸発し始める。 蒸発している間、水はずっと100℃のままだ。 与えた熱は全て、水が水蒸気になることに使われている。 このように、フェーズが変わる時は、 一見なんの変化もないように思える。 しかしよく目を凝らすならば、 新しい形が生まれようとしているのが分かるだろう。 失われた30年と言われる。 経済という温度は一向に上がらず、 賃金と

        • エルサレムと十字架

          ヴィアドロローサを google 検索すると、トップ表示されるのは競走馬のデータです。牡3歳の鹿毛で、2021年のすずらん賞(OP)を1着で駆け抜けたそうです。 それにしても、一体誰がどのような思いで、競走馬をこのような名前にしたのでしょうか。 なぜなら、ヴィアドロローサはラテン語で Via Dolorosa と綴り、苦難の道との意味があるからです。これは、十字架による磔刑を宣告されたキリストが、鞭打たれ、血を流しながら、自らの十字架を負って歩いたとされる道を表す言葉なの

        星の王子さまの "秘密"

          ネゲブ砂漠とイスラエル

          イスラエルは南北に細長い国で、国土の約60%が砂漠です。 ネゲブ砂漠は国の南半分に広がる荒涼とした土地で、そのままエジプトに続いています。砂漠というと、鳥取砂丘のようなイメージが思い浮かぶかもしれませんね。実際にはそんな感じではなくて、聖書に出てくる荒野という表現の方が近いです。 とにかく日差しが強く、木が1本も生えていないので、日を遮るものが何もない。つまり太陽からの逃げ場がないのです。年間降雨量は100-200mm程度。1年を通してほとんど雨は降りません。運動会で雨天

          ネゲブ砂漠とイスラエル

          ガリラヤにて

          今から2000年前、まさに今立っているこの場所で、イエスによって魂が解放されるような教えが語られ、たくさんの奇跡が行われ、多くの人たちが癒されました。奇跡に最も近い場所にやってきた。そんな実感が足の裏から伝わってきます。 砂漠が多くとても乾燥しているイスラエルにあって、北部のガリラヤ地方はほっと息のつけるのどかな田舎町です。豊かな水があり、吹く風がなんとも優しくて穏やかなのです。2000年前にここで語られていたイエス・キリストの言葉も、きっとこの風のようだったのだろうと思わ

          ガリラヤにて

          バタフライ効果

          ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきは、テキサスで竜巻を引き起こすか? これは気象学者のエドワード・ローレンツが、1972年にアメリカ科学振興協会で行った講演のタイトルでした。 これが「バタフライ効果」として広く世に知られるようになったのは、何か直感的にそういうことがあると感じている人がたくさんいるからでしょう。 自分の人生を振り返っても、些細なきっかけが、後に大きなご縁に発展することはありますね。 小田和正さんも「あの日 あの時 あの場所で 君に会えなかったら 僕等は いつ

          バタフライ効果

          WIN-WINを越えて

          先日のZoomイベントで同じグループになったひろみん社長が、「WIN-WIN」よりも「快と快」という表現の方がピッタリくると言うのを聞いて、思わず膝を打ちました。 どこかで微かに感じていた違和感が、瞬間、すっと流れたように感じたからです。 “勝つか負けるかよりも、自分と相手にとってより快であるかという選択をした方が賢明だと思う。みんなが思いやりをもって快を選ぶようになっていけば、世界は平和になるのになと思う。” WIN-WIN(両方が勝つ)という表現は、WIN-LOSE

          WIN-WINを越えて

          「私は今生まれたばかりの小鹿だと思って。 立っているだけで精一杯なの。」 〜白馬岳登山の記録〜

          10月11日の結婚記念日は、 午前2時に起床しました。 念のために繰り返しますね。 目が覚めたのではなくて「起床」したのです。 私たちは標高2380mの白馬大池山荘にいました。 これから標高2932mの白馬岳を目指そうというのです。 表現がちょっと他人事なのには理由があります。 ワンダーフォーゲル部主将の次女、佳恵が、 登山計画を立てて私たちを連れてきてくれたのです。 いえ、連れてきてくれたと言ってもあなた、 もちろん自分のこの2本の足を使って歩くのです。 前日は

          「私は今生まれたばかりの小鹿だと思って。 立っているだけで精一杯なの。」 〜白馬岳登山の記録〜

          悩みと祈りが似ている件について

          いま悩んでいることはあるだろうか? 冒頭からそのように尋ねるのは、きっと多くの人が、悩みの一つや二つは必ず抱えているだろうと思うからだ。全く悩みのない人など、そうはいないだろう。 お金に関すること、人間関係、あるいは健康に関すること。この3つのどれかで悩むことが多いけれど、それ以外にもいろいろとあるだろう。例えば、やりたいことが見つからないというのも、立派な悩みだ。 悩みについて最近思うことがある。 それは、悩みと祈りが、似ているということだ。なぜなら、悩んでいること

          悩みと祈りが似ている件について

          人は変わる。いい意味において。

          人は変わります。いい意味において。 あるいは、もともと隠れていたものが、表に出てくるということなのかもしれません。 例えば一粒の種があったとして、その種から芽が出て、茎を伸ばし、花が咲く。これを変化と言うならば確かにそうでしょう。しかし、もともとあった可能性が発現したとも考えられますね。ひまわりの種から、チューリップは咲きませんから。 ある男性が話してくれたことが、ずっと心に残っています。 「心の中で、自分は家族を重荷のように感じています。一人ならば身軽で、もっと自由

          人は変わる。いい意味において。

          直感の育て方

          直感は、とても大事な自分自身とのコミュニケーションツールです。 だから全ての人にとって必要なもの。「私はあまり直感は働かない方です」で終わらせていてはだめなんです。もし直感がよくわからないならば、まずは直感を育てるようにしましょう。 私たちの心の奥には、また言葉になる前のアイデアやヒント、知恵などがいっぱい眠っています。例えば、なんとなくモヤモヤすることってないでしょうか。それはきっと、心の奥から何かがあなたに囁きかけているサインです。 直感が働かなければ、私たちは自分

          直感の育て方