現場DX事始め(2-2)What?
前回は、DXの話が現場に降ってきたときにWhyとWhatがあやふやなので、まずは何のためにやるのか(Why)から始める、という内容でした。一般論で少しふわっとしてたかもしれません。
今回は何を対象にするか(What)です。実際に私が採用したもの、しなかったものを理由付きで載せていこうと思います。
基本、前回の4象限から
4象限です。最初の一歩なので職場(特に上司)にアピールできて、追加投資が必要ないところからスタートさせることにしました。
職場(上司)にアピール=効果が大きいところ
追加投資が必要ない=すぐ始められるところ
言い換えるとそうなります。
What?は職場の性質で変わるため私の職場の前提を
研究開発現場、材料系の基礎開発~ある程度まとまった機能ブロックの試作を担う、プロセス系の研究開発職場です。
ここまでの採用、不採用状況とその理由
採用したもの
① 機能ブロックの試作データ
私達の職場の主力かつ最終のデータ。これは外せない。
② 論文から見た世界の研究動向データと特性一覧
ある程度世界の研究動向を踏まえながら、自分たちが採用した材料に根拠を与えないといけないため、①ほどではないが重要なデータの一つ。
③ プロジェクト管理データ
・・・やってはいるが、ここはあまり成果を出せていない。連載が進んだら触れてみたい。
④ 資産管理データ
上の①②ほどのインパクトはないが、自分たちが所持している機械等がどれくらい経過しておりリプレース等検討しないといけないか、把握できる。追加コストが不要だったのでやってみた、というところはある。
既存のシステムでまかなったもの(必要だが代替手段があった)
⑤ 特許データ(自社、他社評価)
とても重要なところだが、一旦は専用システムにデータ蓄積。そのシステムで出せない分析が必要になったら、BIに落とす可能性。
⑥ 勤怠データ
専用システムで管理。
一旦採用しなかったもの
⑦ 基礎実験データ
本来は採用したいが、あまり系統立っていないため、まとめようがなく。あるパラメータ間の関係式が未知なものについては、BIよりは人&Excelに分がある。
⑧ 装置日常点検データ
工場なんかだとメインだったりするが、あまり日々変わらずインパクトがない、自動ログ機能がないとあまり有用でない。つまり、日々の点検ではなくあらゆる状態のログを残せる状態を装置側で作っておかないと、あまり有効なデータにできず、その費用を捻出できる機会とデータを伺っている状況。
⑨ (理科年表的な)物性データ
単独では意味をなさない。BIには、日々動くデータのほうが絶対的に適合する。
⑩ 化学物質管理データ
安全性、保有量、使用実績、などを統合すれば良いデータになるだろうが、費用がかかる話になりそうなのでシナリオが必要。
まとめ
以上まとめてみると、
職場のメイン業務に近い(関係者が多い)
データの系統ができている
何かしらのアピールに使える
の3要素があって動き出しそうです。
そして、動き出すともう1回出てくるのが
Why?
How?
前回Whyは出たはずでは?・・・分かっているものならそのサークルがうまく動くのですが、分かっていないものをサークルで動かすのは難しい、といったあたりを来週できれば。
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