見出し画像

Ankiの使い方【予備試験・司法試験】


はじめに

予備試験に挑戦されているみなさんは、学生か社会人の方が多いと思います。
学生の方は、効率よく勉強して、浮いた時間でお友達と遊びたくありませんか?
社会人の方は、効率よく勉強して、少ない可処分時間を有効に活用したくありませんか?
そんなみなさんにおすすめなのが、Ankiです。

Ankiとは

Ankiは、科学的に最も効率の良い方法で学習することができるアプリです(PC版無料、iPhone版有料)。
下記からダウンロードできます。

なぜ効率がいいか

Ankiは、①フラッシュカードアプリで、②復習タイミングを計算して適切な時期に出題してくれるアプリです。

①何かを暗記するにあたっては、想起学習が最も効率がいいとされています(参考になるサイトはこちら)。フラッシュカードは、まず問題を読んだ上で、その答えを思い出す作業が必要なため、想起学習を有効に取り入れることができます。

②復習するタイミングって難しくありませんか?毎日復習してたら新しいことに取り組む時間がなくなるし、復習を先延ばししすぎたら忘れちゃうし、、
科学的には、脳が暗記したい事項を忘れかけているときに想起学習をすると効率よく記憶への定着を促せるとされています(エビングハウスの忘却曲線とか聞いたことありませんか?)
そこで、間隔反復(Spaced Repetiton)というメソッドが有効です。
難しいことは置いておいて、Ankiは間隔反復というメソッドを自動で取り入れてくれます。

予備試験・司法試験対策でどのように使うか

論文対策

論文対策での活用方法として、①論証の暗記、②処理パターンの暗記、③要件事実の暗記の3つがあります。

①論証の暗記
読んで字の如く、論証を覚えます。具体的なやり方は2つあります。

論証そのものを問題にする
問題文に論点名を入れて、解答分に論証全文をそのまま入れます。

この方法のメリットは、一度覚えることができれば規範・理由づけ含めて丸々思い出すことができ、また長さも自由自在に調節できること(理解していることが前提)です。

デメリットは、分量が多い論証については覚えるのに時間がかかってしまう点です。

具体的には以下のようなものになります。

特に大事なキーワードは太字にしていました。

覚えたい特定のキーワードだけ穴埋めにする
Ankiでは、カード作成時に「{{c1::」と「}}」で囲んだ部分を穴埋め問題として出題することができます。
これを利用して、特定のキーワードだけにフォーカスして学習することができます。

この方法のメリットは、最初に覚える時間があまりかからないこと、復習時も思い出しやすいことです。

デメリットは、本番のまっさらな状態から論証を暗記する力が身につきにくいことです。

具体的には以下のようなものになります(カード編集画面)。

このように、理由づけと規範をそれぞれ丸々穴埋めにして、独立して覚えるのもいい方法です。

穴埋め問題は、論文の基礎知識を覚えたい場合(特定の条文の要件とか)にすごく有効です。
また、論証自体は長いが全部を完璧に覚える必要がないものも穴埋め問題で覚えていました。
他方で、論証が長い上に完璧に再現する必要があるもの(原告適格とか)は前者の方法で覚えていました。

②処理パターンの暗記
短文事例問題集を回していたり、過去問に取り組んだりする中で、どうしても苦手な処理パターンが出てくると思います。
こういうのは理解が浅い可能性があるので一度ちゃんと学習するべきですが、それでもミスは起きるものです。
なので、最終的にどうしようもないものは暗記しちゃいましょう。

具体的には以下のようなカードを作っていました。

過失犯をよく落としちゃうので作りました。

③要件事実の暗記
上記の要領で要件事実についてもカードを作っていました。

短答対策

短答対策でももちろんAnkiを使っていました。
具体的な方法は2つあって、①過去問を解いていて間違えたもののインプットと、②未出題の条文のインプットです。

①過去問のインプット
過去問を解いていて間違えた問題等を要約してカードにします。
これについては、問題文を丸々コピペしてカードを作ることも考えられますが、復習する際に毎回問題文を全部読まなきゃいけなくなって時間がかなりかかるor問題文の書き始めだけで答えを暗記してしまうリスクがあるため、お勧めしません。

具体的には以下のようなものになります。

②未出題の条文のインプット
憲法の統治・行政法・民法・民事訴訟法・刑事訴訟法については、条文のインプットが大変有効です。
私はAnkiで条文を覚えることで、司法試験の短答の民法で正答率94%を叩き出しました(2問ミス)。

なお、会社法についても条文のインプットは大事ですが、数が多すぎる上に予備短答でしか使わないので、効率が悪いと思いやりませんでした。
(論文で短答知識が役に立つのはその通りですが、条文素読よりも負担が重い作業をやるくらいなら別のことをやった方がコスパがいい)

形式的には穴埋め問題のカードを作ることになります。

具体的には以下のような形です(カード編集画面)。

おわりに

みなさんもAnkiを使って効率よく予備試験に合格しましょう!
何かわからないこと等あれば、X(旧Twitter)のDMか質問箱でご連絡ください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?