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小樽の時空を超えた回想:70年代 北海ホテルの廻る展望レストラン

「小樽」は私にとって特別な場所で、
幼少の頃から夏休みに母と共に
母方の祖父母の住むこの美しい港町へ足を運んでいました。
毎年7月21日が近づくと、ワクワク感が募り、
夏の恒例行事が始まる合図でした。
私の祖父母は元々教師で、彼らからの教訓も含めて、
私には幼少期から厳しい指導を受けました。
夏滞在中は外食もほとんどせず、
祖父母の家で食事を共にすることが多かったのです。

小樽運河

しかし、その中でも一つの特別な思い出が、
小樽の街にある「廻る展望レストラン」に関するものです。
当時のビルの最上階に位置し、
そのレストランは私にとっては夢のような場所
でした。
私の記憶では、そのレストランは丸い形をしており、
小樽の美しい港と雄大な山々が一望できました。
さらに、そのレストラン自体が
本当にゆっくりではありますが、ゆっくりゆっくりと回転し
海が見えたり、山が見えたり
していたこと
お転婆な私は、メリーゴーラウンドのように
もっと早く廻ればいいのに
と思いながらレストランを歩き回っていたシーンを鮮明に覚えています。
建物が回転するこの驚くべき体験は、
私にとって忘れられない思い出の一部
となりました。

しかし、大人になってこの思い出について両親に尋ねてみると、
彼らは何も覚えていないと言います。
祖父母もすでに他界しており、
この思い出が夢か勘違いだったのか、確証を得る手段はありませんでした。

坂の上から小樽港を望む

そんな中、友達と小樽を訪れる機会が巡ってきました。
我々はあるレストランで食事を楽しむ機会があり、
その店のマスターは初老の方で、
何代にもわたり続く経営者だと聞かされました。
思い切ってマスターにこの謎めいた思い出について尋ねることにしました。すると、彼は目を丸くし
「北海ホテルっていうのがあって、
そこの最上階にあったよ。あんた、一体いくつなんだ?」

と答えました。
驚きと喜びが入り混じった気持ちで、
私にとっての謎が解けた瞬間でした。
マスターによると
北海ホテルの最上階に廻る展望レストランは、実在したのです。

マスターは、この話がだいぶ前の出来事であることを示唆しました。
その後、東京に戻ってネットで詳細情報を探しましたが、
唯一の記事しか見つけられませんでした。
両方の記事からも「スカイラウンジ」が実存し、
ここは廻っていたことが確認できます

この情報を手に入れたことで
心の中で小樽の一部としての思い出が再び現実のものとなり
何か、何かが私の心の中で動きだしました。

今回の北海道旅行で訪問で、
小樽を再び訪れ、祖父母のお寺にお参りし、
そしてこの思い出の謎が解けたことは、私にとって大きな感動
でした。
これからも機会があれば、
小樽住民ではなかった私が、
幼少時の夏の期間だけ経験した
小樽の魅力や思い出について綴っていきたいと思います。

小樽は私の人生における静かながら特別な場所であり、
その思い出が今も心に残っています。


さらに調べてみたら、北海ホテル以外、
祝津にも回転レストランは存在したようです。
もしかしたら祝津の水族館に行った後に連れていってもらった?
謎はまだとけません。

調べてみたら、80年代回転レストランはあちらこちらにあったよう。
札幌にもまだ現役の回転レストランがあるようです。


「あんた一体いくつなんだ?」と言ったマスターのお店はこちら。


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