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2023.05.16

透明な初夏の底
とまったような時を手で掬う

どうしても曲げられないものがあって
それに抵触した時に心は怒りに震える

なにをどう言い換えても
怒りは収まらない

呪いの言葉が血のように噴き出て
心の中で殺戮が始まる

さて どうしたものか
このままでは乗っ取られそうだ

打開策として
一体なにが嫌なのか
自分に尋ねてみる
尋ねてみると氣付く
自分が何が嫌なのかすら
わかっていないことに

自分は何が嫌なのか
うまくいかないことなのか
ないがしろにされていると感じることなのか
相手の価値観を押し付けられていることなのか

何度も何度も質問を繰り返す
ちいさなシャベルで深い穴を掘り返すように

何に腹を立てているんだ
何に傷ついているんだ
言ってごらん
わたしはわたしを笑わない
わたしはわたしを否定しない

話しておくれ
一緒に解決しよう
叫び声でも良いから
怒鳴り声でも良いから
心の中でなら何を叩きつけても良いから

さあ
わたしはあなただ
安心して心の中を吐き出して

わたしはわたしをじっと見る
わたしは手を広げて心を開く

わたしはこうして書いてゆく
書くことは耳を傾けること
ほどくためには結び目をよく見ること

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