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彼女が美しいのではない。彼女の生き方が美しいのだ。

「彼女が美しいのではない。彼女の生き方が美しいのだ。」

今から44年前の1976年、資生堂の化粧品「INOUI(インウイ)」の発売にあたり、日本のコピーライターの草分け的存在と言われる土屋耕一が世に送り出した広告コピーです。

「化粧品」という、人を外面から美しくするツールの広告にもかかわらず、「生き方」という、人を内面から美しくするメンタリティを対峙させる、その大胆な構図の基底には、「私は他人の干渉や保護を受けず、自分の意思で判断し、自ら進んでINOUI(インウイ)を選びとる」、つまりその人の主体性こそが「美しさ」なのだというポジティブなメッセージが横たわっています。

清明高校には、新たな環境、新たな志で、高校生活のスタートを切りたい生徒や自分で組み立てた時間割を自分の意志でやり抜きたい生徒など、「新たな一歩を踏み出すために、自分のペースで学びたい生徒」が集まっています。

それは、中学校時代の多くのクラスメートとは異なる道を進むということであり、この国の多くの高校生とは異なる風景を見るということでもあります。

人通りが少なく、あまり踏みならされていない行く先に、時として心細さを感じることがあるかもしれません。

しかし、あらかじめ整備された舗装道路を、これまでの前例どおり、考えなく進むという平均的・画一的な進路選択に別れを告げ、自ら進んで清明高校を選びとるという主体性を発揮した美しい「生き方」は、これからの高校生の理想像でもあり、そうした未来を切り拓きつつある生徒たちを頼もしく、誇らしく思います。

この学び舎に集まった生徒と教職員が「学ぶ楽しさ」をともに分かち合い、美しく光に満ちた日々を過ごせるよう、魅力ある教育の推進に努めてまいります。

京都府立清明高等学校PTA会報『想』Vol.12 より

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