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【#読書感想文】『バビロンの大富豪』は私を勇気づけてくれた

ずっとこの本の感想文を書きたいと思っていた。
とても好きな本の一つ。
私の読書は、たいていの場合amazonプライム会員の特典で無料で読める電子版をスマホで読み漁る、という感じなのだが、読んでみてよかった本は購入して娘に渡している。
私はビジネス書を読むことが多く、この本もまさにその類いだが、娘は小説が好きなのだ。迷惑がっているかもしれない。
でもとても良い本なのだ。もっと若いころに読んでいたらなぁ、と思うし、また、この年になってからでも出会えてよかったと思える本なのだ。

この本の副題には「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか・・・と書いてある。
お金持ちになるにはどうしたらよいか、という感じで読む人も多いと思う。私も、お金の勉強を始めたときに読んだ。ネットで情報を探しているとこのタイトルにしょっちゅう会うし、そのころ漫画版も出ていたし、プライムリーディングで無料で読むことができた。
お布団に入って寝る前に少し、と読み始めたら、逆に寝られなくなってしまった。
とても感動して、震えるほど興奮してしまったから。

私がとても好きなフレーズがあるので、紹介したいと思う。

メギッドは『働くことは生涯最高の友達だ』と言っていたが、自分にとっても最高の友達になるだろうか。

バビロンの大富豪

わしは仕事に対するメギッドの言葉を伝えて、仕事がどれほど自分にとってすばらしい友になっているかを話した。

バビロンの大富豪

「人生には楽しみがたくさんあるものじゃよ。そして一つひとつの楽しみには、それにふさわしい身分がある。働くことが奴隷専用のものでなくてわしはうれしく思う。もし労働が奴隷だけのものならば、今のわしは一番の楽しみを取り上げられることになるのだからね。確かにわしにもいろいろの楽しみはあるが、働くことの代わりになるものなど何も考えられないんじゃよ」

バビロンの大富豪

あぁ、本当にその通りなのだ。
私にとっては、仕事は、お金を稼ぐのが一番の目的ではなくて、私の時間を最も楽しく好きなことに費やすためにどうしたらよいか→おぉ好きなことをしながらお金を稼げばよいのだ、というとてもシンプルな考えの結果だ。
毎日好きなダイビングをしたくて、ダイビングインストラクターになったし、旅行が好きだったから、旅行会社でお客さんの旅行プランを考えながら疑似体験するのも楽しかった。
今は、好きな人と好きな海で漁をしたいから、している。

これは、ただ好きで海で魚や貝を捕るだけでは、全然足りない。
それを欲しいと言ってくれる人に売って、「いいタコだね」とか「また買いたい」とか「こんなにとれたの、すごいね」とか言ってもらえたり、競りで高い値が付いたり、そういううれしいことがたくさん付いてくる。
うれしいだけでなくて、注文が入れば捕ってこないと・・・とプレッシャーもあるし責任も感じる。でもそれに応えてまた注文が入れば、期待してもらえている、認めてもらえているといううれしさが出てきて、頑張ろうと思う。
全然捕れない日は、高くもないプライドすらズタボロだけど、大漁したら、鳥羽一郎を大音量でかけて帰ってくるマグロ船の気持ちがわかるなぁ。
そして一番うれしいのは、夫が「いや~やっぱほかのやつ連れて行くより○○(わたし)と行くのが一番いいな」と言ってくれる時だ。「へへへ、ほんと?」と言いながら、心の中では小さな私がニヤニヤしながら小躍りしている。
仕事として漁をすることには、疲れたり苦しかったり辛かったりしてもやらないといけないことがついて回るが、それをすべて含めて、いや、それがあるからこそ、上回るほどのうれしいことや楽しいことがあり、ますます好きになってしまう。
イヤなことがひとつもなかったら、上回るうれしさなんて得られないだろう。

お金の勉強を始めてから、定年が延長で困るとか、老後資金のためにできるだけ働くとか、早く仕事を辞めて自由に生きるとか、FIREとか、「仕事=辛くて苦しいもの、手放したいもの」という文章に触れることが多かった。私とは違う立場の人たちが世の中ではマジョリティだから、そういうものなんだな、と思っていた。
そんな中でこの本を読んで、初めて、仕事が好きという気持ちを肯定してもらえた気がした。
『バビロンの大富豪』は、私の中で一気に好きな本ランキングのトップになってしまった。

マジョリティの人たちにとって、私が感動した引用文章はぴんと来ないかもしれない。なんなら「仕事を好きになれ、だと?社畜か」みたいな感じかもしれない。
もし、引用文章に「へ~」と思う人がいたら、ぜひ読んでみてほしい。
こんなベストセラーに背中を押されたら、とても勇気づけられるんじゃないかな、私のように。

わたしも、働くことが奴隷とか誰か専用のものでなくて、うれしく思う。
確かにわたしにもいろいろの楽しみはあるが、働くことの代わりになるものなど何も考えられない。
いつまでも、わたしにとって働くことは最高の友達でいてほしい。




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