過ぎゆく時が刻まれた色の中で
色で振り返る長崎の旅。人生において旅先での時間は
ほんのわずかなもの。その旅の中で時を刻み続ける色
にひかれている。風化した素材、経年によりあせる色。
その時間の移ろいに、現在から過去へと思いをはせる。
壱岐島から始まった長崎の旅で島の時間にふれた
今度は佐賀から山を越えて長崎の波佐見へ
そしてもう一度、壱岐への旅。時を経た色をたどる
諫早をめぐる旅。素材は時ともに風合いをかえて
島原に残る日本の懐かしい風景にもふれる
佐世保の旅でも建物の歴史と素材の風合いを楽しんで
平戸への旅は教会が建つ風景をめぐる旅
圧倒的な無線塔の存在感。西海への旅で出会った
ようやく訪れた長崎の地。キリシタンの歴史をたどる
再び長崎へ。軍艦島は静かに時を刻み続ける
そして南島原から雲仙へ。島原の乱の地も訪れた
長崎の最後の旅は、教会の風景が残る五島へ
時間の経過はすべてものにやってくる。それはものの
本質をあらわにし、形あるものは、いつかは最後の時へ
と向かう。その時の流れにあらがい、また寄り添う姿に
心ひかれる。風雨にただ耐えしのぶ色。人の手によって
手入れされてきたもの。形を変えて生まれ変わるもの。
それらが語る過去の記憶や、旅の色を楽しんでいる。
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