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静謐さをたずさえた建築の記憶

大阪にあるフンデルトヴァッサーにより手掛けられた
ごみ処理場から、広島の美術館のようなごみ処理場へ
と記憶をたどる。それは谷口吉生氏が手掛けた静謐な
空間をたずさえた建築。旅先で訪れた建築を振り返る。


旅先で体感した建築をあらためて解説動画で楽しんで

金沢建築館の企画展による動画がありがたい


遠い昔に訪れた丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
もう一度訪れたい美術館。また新たなものが見えるはず

開館30周年アーカイブ。猪熊弦一郎により、美術館は
ゆっくりとリラックスし、悩みを流す場所と語られる


旅先に谷口氏の手掛けた建物があれば立ち寄って
いやむしろその建物が旅の目的地にもなったり
静岡にある資生堂企業資料館 資生堂アートハウスにも訪れた

アートと円の形の建物と

旅先で出会う円の形も楽しんで

円といえば金沢市立玉川図書館のエントランスも

こちらは谷口吉生氏の初期の作品


谷口吉生氏が手掛けた建物で代表的なものをあげるとすれば
やはり愛知県にある豊田市美術館
なのに昔一度訪れただけに。いろんな建物を見て回るほどに
その静謐さをたずさえた建物への思いがつのる

また豊田市への旅も計画しよう


谷口吉生氏の建築は、家族旅行の目的地にも
海との境に建つ葛西臨海公園レストハウスのコンセプトは
広島に建つごみ処理場へのデザインへとつながっていく
透明で光あふれるスロープを子どもたちも楽しんで
葛西臨海公園に建つ谷口吉生氏が手掛けたもう一つの建物は
東京都葛西臨海水族園
子どもたちと建物と。懐かしい旅の思い出
海とつながる建物の風景を振り返って

楽しかった旅の記憶。建物があれば旅の目的地となる。
小さい子供たちはもちろん興味がないので、周囲の
自然に触れてもらっている隙に、急ぎ建物を見て回る。
時間を決めて何分と。家族旅行で見る建物は忙しない。

当時は、振り返ることもなくただ旅を楽しんで

今はその旅や建物を振り返ることも旅の楽しみの一つ


東京への旅では上野公園にも訪れて
家族を国立科学博物館に残して、ほんの少しだけ
東京国立博物館 法隆寺宝物館にも訪れた

ほんのひとときの空間体験。それでも十分楽しんで


子どもたちを連れていろんな場所を訪れた
じっとしていられない子どもたち。限られた時間の中で
建物や空間に浸ったり。それもまた楽しい思い出

金沢にある鈴木大拙館。またゆっくりと訪れたい


福井県にある片山津温泉にも
旅の途中で立ち寄って。温泉につかる時間はなくても
建物だけでも楽しんで。いろんな所に出かけられたのは

家族のおかげ。懐かしい谷口吉生氏の建築の思い出

谷口吉生氏が手掛けた東山魁夷の美術館

一つは長野市にある長野県信濃美術館 東山魁夷館
子どもたちも少しずつ大きくなるにつれて
家族旅行で建物を楽しむ時間は限られて
それでも可能なかぎり建物や空間を楽しみつつ
静謐さが漂う建物と空間にふれる


もう一つの建物は東山魁夷せとうち美術館
瀬戸内海をぐるりとめぐる旅行で訪れた
東山魁夷の絵画も、その器となる建物も楽しんで

各地に点在する美術館。長く人々に愛され続けほしい


そして家族旅行の集大成として、大阪から車で東北へ

山形県を通り越えて。途中には
土門拳記念館。中庭にはイサム・ノグチによる土門さん
建物で空は切り取られて。建物の構成も楽しんで

空と水と建築と。山形にも気持ちのよい場所がある

そして身近な所で京都にも
本館よりも先行してオープンした京都国立博物館の南門
壁と庇と水盤の美しい組み合わせ
壁は面によって素材を変えて、庇との納まりも楽しんで
平成知新館がオープンしたのは2014年のこと
水盤に立つ繊細な柱。縦方向に割り付けられたサッシのリズム
京都のデザインモチーフが落とし込まれた外観や
外壁が連続する光あふれる内部空間も楽しんで


谷口吉生氏の建築には静謐さが漂う。無駄な線がそぎ
落とされ、直線で構成される美しいプロポーション。
それらをたどるうちに、その先の切り取られた風景に
視線は誘われる。美術に向かい合う前に、自らの感覚は
高まり自然と心はフラットに向かう。語りすぎること
はなく、その建築は控えめな形、控えめな色と素材で、
シンプルな平面、奥ゆきのある動線で、人々をいざない
見守るように美術の入れ物として、そこに建っている。


そしてまた訪れたことのない建物に思いをはせて

2019年に開館した金沢建築館は

金沢市にある建築と都市に関するミュージアム

ホテルオークラ東京もいつか訪れたい場所の一つ

でも、今一番訪れたいのはGINZA SIX。建物もだが

内部にひかれている。以前には名和晃平氏の変容の庭

現在、内部に展開されているのは、おにクルで知った

ヤノベケンジ氏によるBIG CAT BANG
Abbeyさんの記事で楽しませて頂いて

旅先で訪れた谷口吉生氏の手掛けた建築の記憶を辿り
訪れたことのない場所へも思いをはせる。旅をして、
旅を振り返れば、その風景や建物の思い出はつながり、
また新たな旅が見えてくる。旅の楽しみはつきない。


建物は一度訪れれば終わりではない。そう考えると、
旅はことさら無限となる。終わることのない旅。ただ
その一瞬、今を楽しもう。いろんな旅の計画を立て、
旅先で感じられるものを最大限に受け止めて。建物
を見て、また未知なる何かを感じとって、そしてそれ
を言葉に変えて。これからも旅先の建物を楽しもう。

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