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建築に込められた想い。時代をこえて受け止めたい

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建築には、それらを作った人の思いが詰まっている。そんな思いを感じることができればと、建築を見に足を運びます。
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フンデルトヴァッサー建築を見に行こう

スポーツ観戦に訪れた舞洲だが、目的はもうひとつ。 日本に建てられたフンデルトヴァッサー建築といえば アリーナへの道中で通りがかったスラッジセンターと もう一つはゴミ処理場の舞洲工場。2001年竣工の建物 で、内部の見学に予約が必要なので今回は外部だけに。 それでも建物の面白さを十分に感じることができる。 フンデルトヴァッサーの焼却場はウィーンにも フンデルトヴァッサーによってデザインされた舞洲の ゴミ処理場。間近で見ると、その迫力ある造形にさらに 圧倒される。とてつもない

けいはんな学研都市に広がる風景へ

様々な建物が建つけいはんな学研都市へ 紹介動画でけいはんな学研都市の全体像を知る けいはんな学研都市の正式名称は、関西文化学術研究 都市。京都、大阪、奈良の3府県にわたり、12の文化学術 研究地区として分散配置されて、つくば研究学園都市 とともに国家的プロジェクトに位置付けられている。 今回訪れたのは中心地区となる精華・西木津地区 学研都市は文化、学術、研究の新たな拠点として、民間 の力を活用し、未来を拓く知の創造都市の形成を目指 されている。そこでは、産学官住の協力

国立国会図書館関西館の隣には

自転車の旅では建物や空間を楽しんで 大阪から南に下り、山を越えると大阪、奈良、京都の 3府県にまたがり広がっているけいはんな学研都市。 1987年から整備が進み、クラスターとよばれる12の 学術研究地区が分散配置され、150以上の研究施設が 設置されているという。訪れたのは精華・西木津地区。 国立国会図書館関西館の隣の施設も気になる建物だ。 床材や壁材、家具に大奥山の育成材が使用されている 奥大山から届けられるサントリーの天然水 サントリーワールドリサーチセンターは

建物と緑と公園施設を楽しもう

旅の目的は主に建物に訪れることであったが、旅を するほどに目的地は広がり、今では自然が広がる風景 や緑あふれる公園などを歩くのも楽しみのひとつに。 中でも公園で、しばしば見かけるようになったカフェ やレストラン。自然を感じながら、カフェから緑を、 建物と緑の関係を眺め、それらが一体となったランド スケープデザインを楽しむのも旅の目的にもなった。 カフェやレストランが設けられる公園には2017年の 都市公園法の改正で、Park PFI(公募設置管理制度) が活用されるように

その空間に光はゆらぎ、たわむれて

心地のよい空間の草々を後にして 今回の自転車の旅では、山を越えて大阪から奈良へと やってきた。草々を後にして東へと進む。広い空の下、 気持ちのよいサイクリング。九州の旅で出会った空を 懐かしみ、また関西でも空を見上げ自転車を走らせる。 長崎の旅で見上げた空を懐かしんで SとN。佐賀にも大きな空があった その建物はガラス張りの国立国会図書館 関西館と 新たに増築された書庫棟を記念して 作成された動画で建物の構成を 2002年に開館した国立国会図書館関西館は、国主催

建物をたどりながら高槻市の中心部へ

旅先では、風景だけでなく建築も楽しんで 古墳の街の高槻。今城塚古墳を後にして、今度は街の 中央へ。旅をすれば、いろんなものが見えてくる。風景 はもちろんのこと、その中に建つ建物もたどっていく。 建物の外壁を見上げてめぐる旅は、今までもこれから も続いていく。そこに込められた意図を感じながら。 できる限り近づいて。工場見学はまたいつか 旧社屋の隣に竹中工務店により手掛けられた ここは地域住民との交流を目指す建物で 広大な敷地には、季節を感じられる庭も設置されて 設計

ハニワをたどって歴史博物館へ

ハニワ工場公園を後にし、ハニワをたどり次の目的地 の今城塚古代歴史館へやってきた。ここは2011年に オープンした古代を体感できるミュージアムで、高槻 がほこる今城塚古墳について学ぶことができる施設。 歴史館を体感した後は、次は今城塚古墳の風景へ 古墳時代は、3世紀から7世紀にかけての約400年間。 この時期に日本全体で15万基以上の古墳がつくられた という。高槻市や茨木市の一帯は、古代においては三島 と呼ばれた地域で、古墳時代から飛鳥時代にかけて 700基におよぶ古墳が

斜めの線は外観に動きを与えて

旅が終われば、また次の場所へ。週末には自転車に乗り 関西をめぐる。道中の風景を楽しみつつ気になる建物 をたどり、丸や四角や三角の様々な形の建物や、斜め の線にも目が止まる。それらはいろんな角度で、組み 合わさって、外観のデザインに動きを与える。そして 過去に見た建物も振り返り、そのつながりを楽しんで。 建物に動きをもたらす斜めの線は 建物の形に動きを与え、より複雑に 時には、その傾きに導かれるように リズミカルな様子に心もおどり 人の動きにも変化をもたらして ロゴ

外壁を見上げる旅を続けながら

昨年の10月に関西に戻ってからも 建築を楽しんで。外壁を見上げる旅は続く 大阪に、京都に建物の外壁を楽しんで そして兵庫へも。関西をめぐる旅は続く 建物を、外壁を楽しむ旅を続けていく。そして今回、 訪れたのは和泉府中駅から歩くこと10分、深い庇の デザインが特徴的な和泉市役所。休日はもちろんの こと、仕事で訪れる建物や風景も楽しみのひとつに。 赤いオブジェがもう一つ。オブジェめぐりも楽しんで 街の数字も楽しんで 西尾さんの対応力。紅しょうがとの楽しい動画 そし

建物の外壁に込められた物語

建物の壁には、いろんな素材が使われている。 これらは、福岡で出会った建物の色々な表情 である。数え上げれば、きりがないが、建物 にはそれぞれに、その素材が選ばれた思いが 込められている。出来上がった建物をみて、 その物語を勝手に想像したりするのは楽しい。 建物の前を通りかかる人達に、ほんの少しでも 物語を感じさせ、垣間見せることのできる建物 は人の記憶に刻まれるよい建物であると思う。 ①はつりコンクリート  コンクリートの表面を特殊な工具でたたいて  削るはつり加工による

旅で出会った外壁を振り返って

旅をして、いつかの旅も振り返って 北摂をめぐる旅もおわり、いつものように旅の途中の 風景や緑、そしてアートや建物のデザインを振り返る。 そこに散りばめられた旅のかけらをたどりつつ、今回 は北摂に点在する特徴的な外壁デザインを楽しんだ。 街に点在する建物のいろんな外壁をたどる旅に その隣の建物は、かつて繊維の街であった箕面市の 金物やコンクリートとくれば次は木材で 北摂の旅は、建物をめぐる旅となった 旅をすれば様々な建物に出会い、外観を見上げてみる パターンのある

北摂をめぐる旅も終わりへと

豊中から伊丹へ。そしてまた豊中へと北摂をめぐる旅 も終わりへ向かう。最後は、また豊中市に建つ建物へ。 そこは2017年オープンの豊中市立文化芸術センター。 大きな庇のあるピロティから建物へと引き込まれる。 言葉のおもしろさを教えてくれた物語 豊中市立芸術文化センターで行われていたイベント マスラックスについて初めて知った 2017年にオープンしてから7年建つが、美しく保たれ ていて心地よい。自然味のある壁面で包まれたロビー は自然光が差し込み穏やかな空間に。部分の納ま

次は木のパネルに覆われた建物へ

今回は北摂地域を自転車でめぐる旅。豊中市に位置 する箕面船場から西へと県境を越え兵庫県伊丹市へ。 日本海につながる広い兵庫県へは、まずは伊丹市から。 伊丹市は、兵庫県の中でも尼崎市と並びもっとも大阪 に近い位置にある。面積は25km2と、兵庫県の中でも 小さくコンパクトな街に様々なものがつまっている。 伊丹市は大阪市、神戸市へも近く、空港も有している。 その大阪国際空港は伊丹にあることで、伊丹空港とも 呼ばれている。電車以外には、バスの交通網が市内を 覆い、自転車のネットワ

次はキャンパスの建物や空間を楽しんで

箕面船場阪大前駅の側の街のような公共施設。そして その隣には駅の名の通り、大阪大学の箕面キャンパス が建つ。25の言語専攻を持つ建物は外国研究講義棟。 箕面キャンパスから、この地に2021年に移転された。 ここは言語と文化の新たな世界に導かれる場 外観は繊維のイメージをモチーフとして 斜めの線が作りだす動きのあるデザイン。その建物は コンクリートのアウトフレームの構造体に支えられ、 開放的な内部空間を持つ。構造がデザインとなって、 機能性を生み出している。そのデザインは