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「Hey! Tea, please.(お〜いお茶)」のグローバル戦略が興味深い

4月30日に国内外の新聞60紙に全面広告で伊藤園と大谷翔平選手のグローバル契約を結び大谷選手への応援の手紙として掲載されました。

今年の春は緑茶飲料は各社が広告戦略を刷新しており、市場がにぎやかになっていました。

国内トップシェアの伊藤園は守る立場で、どっしり構えているのかな、と思いきや今回、グローバル市場を視野に入れて超大型のプロモーションを打ち出してきました。

もちろんグローバルブランディングを行うということは一番大きな日本の市場にもインパクトは大きいと思います。

20年くらい前に上海のコンビニでペットボトルのお茶(どこのブランドかは覚えてないですが日本のだったと思います。)を買ったことがあるんですけど、普通の緑茶を買ったつもりが砂糖が入っていて「不味っ」って思った経験があります。

現在は、無糖飲料の緑茶は健康志向の高まりから海外でも受入れられており伊藤園のアニュアルレポート(23年4月期)によると世界40か国、22年実績で300万ケース(北米約50%、中国40%、その他10%)販売し、年々増加傾向にあるそうです。

同レポートの中期計画として「世界のティーカンパニー」を目指し、「おーいお茶」のグローバルブランド化を進めるとしております。海外売上比率を25年に11%以上に目標設定しています。

今回の大谷選手とのグローバル契約はグローバルブランドへと大きな一歩を踏み出したことになります。

緑茶=無糖=ヘルシー、ということで、アメリカのような成人に5人に2人は肥満(子供は5人に1人)と言われる社会で飲まれる機会が増えてきているそうです。

伊藤園の重点戦略の一つに、「おーいお茶」を各国・各地域の食文化と融合させ、日常生活に浸透させる、とあります。

伊藤園が、海外、とくに欧米の食文化の中でどのようなシーン提案をしていくのか興味深いです。

日本人であれば、おにぎりとかお米を使ったお弁当とかには緑茶が合うと思う人が多いと思います。一方で、たとえばマクドナルドのハンバーガーに緑茶というのは賛否あるかもしれません。

スポーツの時にはスポーツドリンクが勝るでしょうし(日本だと、暑い夏の麦茶とかのイメージはあるのですが)。

ヘルシーだけだとミネラルウォーターとの競合になるのでもう一つ軸が必要なんだろうな、って思います。

これから伊藤園のグローバル戦略の展開が楽しみです。


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