見出し画像

読書日記『読んでいない本について堂々と語る方法』(ピエール・バイヤール,2016)

参加した読書会で紹介されていて、気になったので買ってみた。
余談だけど、紹介者のプレゼンがめっちゃ上手だった。「この本の2/3しか読んでいません」から堂々としたプレゼンが始まった。

まあ、これから感想を書こうとしている私も、流し読みしただけですが。

もし、図書館に並ぶ大量の本の全てを読むことができないという事実に、悔し涙を流したことがあるなら。あるいは、夏目漱石や『ああ無情』を読もうとしたものの、数ページで放り投げたことがあるなら、この本をおすすめする。

一方で、読書を完全にエンタメとして楽しんでいる人、誰かに本の感想を伝える機会を持たない人には、この本は必要ないと思う。

著者によると、読書は神聖なものでは無いし、精読・通読しなくて良いし、本を批評する時にはその本を読んでない方が良い。

この教えにしたがって、私なりの本書のガイドを作ってみよう。

1.まずは「序」を読む。その中の、本書の構成紹介を読んで気になる部分があれば目次に戻る。(気になる部分がないなら、この本は読まなくていい。)

2.目次から気になる章を見つけて、そのページを開く。(私のオススメはⅡ部4章「愛する人の前で」)

3.その章の初めのチャプター、次に最後のチャプターを読んでみる。これで大体を理解できるならもう読むのを辞めていい。

4.理解できなければ、章全体を読む。

5.忘れる。忘れたままこの本を友人などに勧める。あるいは、この本を批評する。(私はまだこのステップが出来ていない)


この本の題名からして、少し舐めてたけれど、予想以上に哲学的だしロジカルだった。Ⅰ部の「司書の教え」は論文を漁るときにも使えるな〜と思った。文系大学生にとっては、もっと身近で役にたつ知識が詰まってるかもしれない。


読了日:2022/11/27

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?