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同じ題名の小説 『皐月物語』と『皐月物語』

 現在 note で連載中の『皐月物語』と同じ題名の小説が高知新聞、北國新聞、神戸新聞、熊本日日新報で掲載されているらしい。著者は人気作家の島本理生さんだって。驚いた。
 新聞連載小説の『皐月物語』がどんな小説か読んでみたいものだが、住んでいる地域が違うので読めそうにない。主人公は恋愛しないという縛りで書き始めた小説らしいから、それはそれで面白そうだ。単行本化を待つか。
 島本さんの恋愛小説は1冊だけ、『君が降る日』を読んだことがある。男の目線だとちょっと理解しづらいところがあるけど印象的な小説だった。後味は悪い。でも女の人ってそういうものかもしれない。

 同じ題名の小説というと、ぱっと思い出してみるとモーパッサンと山本有三の『女の一生』(遠藤周作もあるそうだ)、アウグスティヌスと湊かなえの『告白』(町田康もあるそうだ)、ミルトンと渡辺淳一の『失楽園』くらいか。自分の貧しい知識ではこんなものだ。
 自分がたまたま知っているのは全部海外と日本の小説だった。これらは厳密には母語が違うので同じ題名とは言えないだろう。ネットで調べると他にもいろいろ出てきて面白い。結構あるのね。
 自分の小説『皐月物語』は読者が極めて少数の泡沫小説なので、ネットなどで同一タイトルとして語られることはないだろう。『皐月物語』はメジャーな島本理生さんのものとして世間では認知されることになるに違いない。そもそも『皐月物語』はとりあえず付けた(仮)のような題名だったので、特に悔しいとかいう感情はなかった。
 「皐月」と「物語」なんて単純な名詞を組み合わせただけなので、いつかこういうことが起こっても不思議ではなかった。意外だったのは思ったよりも早かったことと、後発がビッグネームの作家だったことくらいか。
 書き始めは自分の方が早かったが、書き終わりは絶対に自分の方が遅い自信がある(笑)。小説としての面白さは『皐月物語』に負けない『皐月物語』にしたいと思っている。島本理生さんのファンの方がうっかり私の小説を読んでくれて、こっちの『皐月物語』も面白いと思ってくれたら嬉しい。

最後まで読んでくれてありがとう。この記事を気に入ってもらえたら嬉しい。