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vol.31 Google Workspaceを用いたプロジェクトマネジメント (上)

はじめに

今日は4月1日。多くの日本の組織で新たな年度のスタートとなります。そのような中、本日から新たなプロジェクトを担当する方もいらっしゃるかと思います。

私は2023年10月に独立してから、様々なプロジェクトに関わってきました。

前職時代は同じ研修を受けたメンバーと共通のツールで仕事をしていたため、チーム内ではあうんの呼吸での作業が可能だったのですが、フリーランスになるとそれぞれのプロジェクトでバックグラウンドの異なるメンバーと様々なツールでの共同作業が増えてきます。

そのような中、私は試行錯誤を重ねた結果、少なくともツール群はGoogle関係に落ち着きつつあります。他のフリーランスの方々もGoogleツールを使っている方は多く、Microsoft製品との連携も比較的容易なことがその一因かと考えています。

これらの経験をふまえ、Google Workspaceを用いたプロジェクトマネジメントの進め方を上・中・下の三つの記事に整理してみました。

上: vol.31 (今回)
1. プロジェクト開始前にやること
2. プロジェクトマネジメントの大原則
3. プロジェクトの計画

中: vol.32 (予定)
4. プロジェクトの実行

下 vol.33 (予定)
5. プロジェクトの報告
6. プロジェクトの終了
7. まとめ

なお、実際はプロジェクトによって他のツールも使い分けていますが、あえてこの記事ではGoogleのツールのみでプロジェクトマネジメントを一気通貫に行うようまとめています。

また、私はGoogle Workspace (有料版) を使っており、一部無料版には含まれない機能がある点もご留意ください (無料版であって多くは対応が可能)。

では早速Google Workspaceを用いたプロジェクトマネジメント (上) をはじめて行きます。


1. プロジェクト開始前にやること

プロジェクトを始める前に、関係者全員が同じプラットフォーム (Google Workspace) にのせるべく、以下の情報を収集し、Google スプレッドシートに連絡先リストをまとめます。

  • 名前

  • プロジェクトで使うメールアドレス (Google アカウントと紐づけたもの)

  • 携帯電話の番号

なお、Google アカウントはGmailアドレスでなくとも作成が可能です。

Google アカウントの作成に Gmail アカウントは必要ありません。Gmail 以外のメールアドレスを使用して作成することもできます

Google アカウント ヘルプ

プロジェクトメンバーはプロジェクトが進むにつれどんどんと変わっていきます。クラウド上のGoogle スプレッドシートをマスタとして定め、メンバーが常に最新版を参照できるようにするとよいかと経験上感じています。

なお、プロジェクト立ち上げの当初はメンバーによってコミュニケーションチャネルが異なりますので、誰ともコミュニケーションがとれる携帯電話の番号は初期段階で必ずおさえるようにしています。

2. プロジェクトマネジメントの大原則

プロジェクトマネジメントにおいては、以下を大原則にしています。

  • シンプルにする

  • 多様性を受け入れる

  • 一定の柔軟性を保つ

自分の進め方にこだわりすぎるとプロジェクトメンバー間で不信感がたまっていき、どこかで頓挫してしまうリスクが増します。例えばコミュニケーション一つとっても、テキストメインの人や電話コミュニケーションメインの人等、本当に多種多様であると感じています。

多様性をうまくまとめあげると、個がシナジーを生み出し、チームとしての力を発揮します。個性を受け入れるべく、プロジェクトを進める際は複雑化することを避け、変化に柔軟に対応できる体制を整えるとよいかと思います。

3. プロジェクトの計画

Google ドキュメント、Google スプレッドシート等を使用して、以下の内容を言語化します。

  • プロジェクトの目的

  • プロジェクト体制図

  • 各メンバーが拠出できる時間と予算

  • 役割分担

  • マスタースケジュールとタスク

  • KPI

  • プロジェクトの阻害要因となるリスクの洗い出し

ここで重要なのは、あまり細かく作りこまないことです。プロジェクトが進むにつれ、色々な項目がどんどん変わっていくことが常です。

例えばガントチャートソフトを用い、スケジュールを詳細に作り上げたものの、その後アップデートができないまま放置、という状況は実務上よくみられる現象かと思います。

シンプルに定期的な見直しを行い、最初だけでその後誰も見ないような詳細な資料にならないよう心がけることがポイントです。

プロジェクトの計画が出来上がったら、早速キックオフミーティングを持つことになりますが、次回 (中) の中でプロジェクトの実行とともに解説していきたいと思います。

おわりに (上)

独立後の様々な経験をふまえ、Googleをベースに「Google Workspaceとプロジェクトマネジメント (上)」としてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

プロジェクトメンバーの連絡先の集約し、プロジェクトの計画をきちんと言語化の上、クラウド上に常に最新の状態を保持することは、多種多様なメンバーを同じベクトルへと束ね、より大きな成果を生み出すための最初の一歩としてとても大切だと思います。この際、ブラウザベースで動いてくれるGoogle Workspaceは非常に大きな力を発揮してくれるでしょう。

なお、Google Workspaceは、私が様々な方々とつなげるプロジェクトに関わった結果、たまたま辿り着いたものであり、すべての読者に同様の結果が得られるとは限りません。私が述べた感想や効果はあくまで個人的なものであり、これらのツールの購入や使用を推奨するものではない点ご理解いただければと思います。

最後に、この記事が少しでもみなさまのお役に立てれば幸いです。ご意見や感想は、noteのコメント欄やX (@tadashiyano3) までお寄せください。

この記事に記載されている内容は、私の個人的な経験と見解に基づくものであり、過去に所属していた組織とは関係ございません。


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