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Our Story

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Yangonかるたが出来るまでの経緯や、ご協力してくださっている方々のストーリー、そしてメンバーの想いなどを集めました。
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伝えることで、想いをつなげる

悲しいニュースが続き「おめでとう」という言葉を躊躇するような新年ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 2023年のご報告、そして2024年のヤンゴンかるたの活動についてお知らせします。 "学び"の中でミャンマーを伝えた2023年2021年4月、「伝えたい」という拙い兄弟の思いから始まったヤンゴンかるたですが、2023年はミャンマーを知らない方にもきちんと「伝わる」ように、そのための場所や手段を探してきました。 学びの中で、広くミャンマーを知っていただくことは、活動をはじ

ミャンマーのクーデター

クーデター下での暮らし ミャンマーでクーデターが起きてから2年半が経ちます。 クーデター当時、12歳だった僕は15歳になりました。本当に色々な思いが込み上げてきます。 毎日を楽しく暮らす事が、時には申し訳ないような気持ちにもなります。 でも平和な日本で学んで、僕たちにできることをするしかありません。 僕たちは、クーデターが起きた2021年2月1日から、3月下旬までの2ヶ月間、クーデター下のミャンマーで生活をしていました。 通信が遮断されネットも電話も使えない夜の間に、た

ミャンマーのクーデターから2年

2023年2月1日 クーデターから2年  思いを言葉にできないまま、この日を迎えました。 大使館前に集まり声を上げるたくさんの人がいる中で、私は普段通り、学校で授業をうけています。 そして変わらず、かるたでミャンマーを伝える活動をしています。 何か支援をしたいと思って始めた活動ですが、正直、ミャンマーに生きる人々の助けにはなっていないと思います。 ライターのいもとあきさんが、活動をほ・とせなNEWSで紹介してくださいました。クーデターから2年目の2月1日に合わせて掲載され

伝えるから伝わるへ

ヤンゴンかるたが2023年めざすもの クーデターの経験とかるたを始めた自分の思いを「伝えたい」と思っていた2022年でした。 2023年は、ただ伝えるのではなく、ミャンマーの人々の思いと現実が、より多くの方に、ちゃんと「伝わる」ように。 そして、小さな思いの連続が広がり続け、状況を変えるための力になるように。 みなさんと一緒に、伝わる方法と場所を探していきます。 1月8日福岡「壊されていくミャンマー」 2023年1月8日に九州大学西新プラザで行われた「壊されていくミャン

私たちはマイノリティか、マジョリティか -Part2-

ロートこどもみらい財団様のご支援で、2022年10月1日、かるたイベントを開催しました。当日、財団は設立1周年を迎えました。そんな特別な日に、メロー(財団に登録している子どもたち)と交流させていただき、本当に嬉しく、今更ですが、責任重大だったことに恐ろしくなりました。(Part1のnoteも是非お読みください) 誰もがマイノリティにもマジョリティにもなり得るこれまでにも何度か書いてきましたが、私の兄は障害があり、日本の公教育の中で学ぶことに困難がありました。結局、日本の高校

私たちはマイノリティか、マジョリティか -Part1-

ロートこどもみらい財団でイベントをしました ロートこどもみらい財団様のご支援で、2022年10月1日、かるたイベントを開催しました。当日、財団は設立1周年を迎えたそうです。そんな特別な日に、メロー(財団に登録している子どもたち)と交流させていただき、本当に嬉しく、今更ですが、責任重大だったことに恐ろしくなりました。 誰もがマイノリティにもマジョリティにもなり得る これまでにも何度か書いてきましたが、私の兄は障害があり、日本の公教育の中で学ぶことに困難がありました。結局、

ミャンマーの未来を信じて ー活動をする中で大切にしたいことー

ミンガラーバー。 10月から大学院が再開しますが、夏休み明けまでに読まないといけない本の存在を思い出し、半分焦り半分「先生も覚えていないだろう」と甘く見ているプロジェクトメンバーの石川です。 イベントで登壇しました 先月25日の日曜日に、『不完全国家 ミャンマーの真実』の著者である読売新聞の深沢淳一さんをゲストスピーカーに迎えたセミナーイベントにお呼びいただきました。 「ヤンゴンかるた」としての活動ではありませんが、我らがリーダー、野中優那さんが司会をされ、僕は在日ミャ

教育の力が発揮されるとき

お久しぶりです。メンバーのAです。先日、浦安小学校で行ったイベントで感じたことについて書いてみます。 驚異!浦安の小学生 先日、浦安小学校の学生を対象に、かるたイベントを行いました。 イベントの内容の大半は、クイズやかるた、民族衣装ロンジーの試着などを通し、ヤンゴンやミャンマーの魅力を伝えるというものでした。クーデターについても触れ、突然日常が大きく変わり、自由も奪われるというのがどういうことなのかを理解してもらう内容でしたが、時間としてはあまり多くを割きませんでした。

春を迎えて

大学を卒業しました! プロジェクトメンバーの石川です。先日、大学を卒業し、4月からは大学院に進学することになりました。 振り返ってみると4年間はあっという間で、入学式で居眠りしたことや初回の授業でビルマ文字のテストがあったことも昨日のことのように感じています。特に後半(大学3年、4年)はコロナの影響でキャンパスに行く機会も減り、久しぶりに足を踏み入れると懐かしく感じるなど、大学に在籍していることを忘れてしまう時もありました。 また、最後の1年は専攻地域であるミャンマーの

3.11 命について考える

「ウクライナのニュースを見る度、ミャンマーのことを考えずにはいられない。」 先日、そう言ってくれた友達がいました。 彼女は「あなたが思っているより、この活動は、世界に関心を持つきっかけになる」と言ってくれました。 「ミャンマーで起きていることは、正直、遠くの国で起きていることという感覚でした。でも、活動報告を読むうちに、そこにはごく普通の市井の人々がいて、私たちと何ら変わらない日々の生活があることに思いをはせるようになりました。」 ご支援いただいた方から、こんなメールもい

ミャンマーで繋がる

つながり、つむぐ未来プロジェクトの始まりは、兄妹弟の妄想でした。でも何から始めたら良いのか全くわかりません。帰国したばかりの日本には、あまり知り合いもいなくて、コロナ禍、外出もできない状況でした。 そこで、雑誌を読んでHPで連絡先を調べ、突然お手紙を書いたり、メールをしたりしました。(上智大学の根本教授からお返事を頂いて、Zoomでご意見を頂いた時はただ震えました) ミャンマー料理のお店に行って、お店で食事している方に声をかけて、かるたを見てもらったりしましたが、関心を持っ

素敵なミャンマーに出会う

ミャンマーでものづくりをする人々 ヤンゴンかるたプロジェクトは、Z世代とよばれる若者が中心の活動のようにお伝えしていますが、実は、若者よりもたくさんの大人の方の支えがあって進んでいます。 私は、かるたで人々の暮らしや文化を知って頂くと同時に、ミャンマーでものづくりをしている方の存在もぜひ知ってほしいと思っていました。 ミャンマーの品物は、日本の製品のように洗練されていないし、異国情緒というよりは、素朴で華やさもあまりない。でも、知れば知るほど、手織布でつくられるバッグや

「地球市民」として生きる

いま、世界で起きていること 私は昨年2月1日にミャンマーでクーデターを経験し、3月の末に日本に帰国しました。あれから、もうすぐ1年が経とうとしています。 世界で起きている混乱の中でミャンマーの報道も少なくなる中、湧き上がる気持ちを、今はまだうまく言葉にできません。 一年前、ミャンマーの人々が理不尽に弾圧されていく状況を見た私は、いまウクライナで起きていることを他人事とは思えません。内政か侵略かの違いは、関係ありません。人々が殺されている事実は変わりません。誰かの利益のた

Pray for Myanmar

クラウドファンディングのご報告 クラウドファンディング最終日は、クーデター発生から一年の2月1日でした。そして、また新しい朝が来ました。 みなさん、私たちとともにミャンマーについて考え、思いをシェアして下さってありがとうございました。 322人の方から、309万6500円のご支援いただきました。 一人でも多くの方にミャンマーを伝えたい、という思いだけの無知なチャレンジでした。若い私たちへの応援とミャンマーに関わる方の思いをうけとめて、いま、改めて責任の重さを感じています