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すとぷり るぅとくんはもうその先の世界へ走り出している

2024年4月19日はすとぷりのるぅとくんの活動
開始9周年の日でした。
この日に発表されたるぅとくんの新曲
「この声の合図が」を聞いた瞬間、
私は「これだ!」と思わずこぶしを握って
ガッツポーズをしていました。

なぜ私がそう思ったのかを今回は綴っていきます。

るぅとくんは現在25歳。活動を始めたのは高校2年生でした。彼が今の活動を始めたいきさつについては過去の記事にまとめています。

久しぶりに感じた切れ味鋭いサウンド

今年の周年記念に発表された「この声の合図が」
はスピード感のあるスタイリッシュなアレンジ。
自問自答したり振り切ったように思いを放つ
ような表現の言葉の連なりが痛快で、ドラマ
チックに歌い上げるるぅとくんの心の波に身体を
ゆだねるのが本当に心地よい曲です。

私は数あるるぅとくんのオリジナル曲の中でも、
こうしたちょっとキリっとかっこいいサウンドが
好みで、過去のアルバムでいうと「忘れ愛」
「僕は雨に濡れた」に収録されている曲の感じ
がとても好きです。
なぜ好きかというと、こうした曲たちにほかに
ない、るぅとくんにしか出せない世界観を感じる
からです。

うまく表現できないのがもどかしいのですが、
るぅとくんの紡ぎだすメロディと言葉づかいや
リズム、歌い方や声にはるぅとくんにしか出せ
ないグルーヴ感があって(これを私は「るぅと
節」と呼んでいます)、こんなサウンドにほかで
は出会ったことないという感覚というか、率直に
言うと「なんだこれ?」と最初は思うのです。
でもこの「なんだこれ?」という引っかかりと
ちょっとした違和感(いい意味で)がどんどん
クセになって好きになっていったのです。

そして今回の「この声の合図が」はそんな私の
好きなるぅと節が最初っから最後までこれでもか
というほど詰め込まれていると感じました。

冒頭の(本当はイントロからもうワクワクして
いました)

伝えたいことがあった
刹那の感電だ
ふと呑んで仕舞ったんだ
笑顔の代償だ

という部分のリズム感や、
サビ前の

はいた音を
すぐに吸い込む
首輪つなぐよう

でハッとさせてサビに畳みかけていくスピード感
にはたまらずうなってしまいました。そして
「私の大好きなるぅとくんの曲だ!」と喜びを
かみしめました。

歌詞の語尾の母音が「あ」で終わる言葉が多く、
閉塞感が漂いがちな世界観であっても解放感、
疾走感もあって、言葉遊びも面白いなと感じます。
歌い方も冒頭のぽつぽつとつぶやくようなところ
からサビの盛り上がりまでのうねりが見事。
るぅとくんの特徴ある声の鳴りが一番いいところ
で響いてぐっと世界観に引き込まれます。

今、この曲を発表した理由を考えてみた

この曲について、るぅとくんはゲスト出演した
ラジオ番組の中でこんな風に話しています。

この曲はですね、今まで作詞作曲して培った技術を凝縮して、僕の中でまた新たな世界が始まってくみたいな曲で、
この曲をスタートにこれからいろんな世界観が展開されていくものの第一弾っていうイメージでいました。

TBSラジオ「井上貴博土曜日の「あ」
2024年4月27日放送より

私はこの言葉を聞いて、るぅとくんが「新たな
世界が始まっていく」スタートにこの曲を選んだ
理由を考えました。
この曲はAメロもサビも「伝えたいことが
あった」で始まり、この「伝えたいこと」を表現
する心の葛藤が歌われています。

序盤では伝えたいことがあるのに「ふと呑んで
仕舞った」り「すぐに吸い込」んだり「すぐ塗り
潰」したり、大切なものを壊したくないのか、
取り繕うためなのか、他人の目を怖れてなのか、
本心を表現することが叶わずに泡沫となって
しまう様子が歌われます。

伝えたいことがあった
ゆらり舞う絹糸だ
その閃きをただ歌声に出来なかった
行方なく滞る音と
傍ら 蟠る ささやかな泡が

しかし、そうした葛藤やうまく表現がかなわない
ことこそ「伝えたいことだった」と気づいた
ようなタイミングが訪れ、そして終盤には

伝えたいことがあった
僕に咲く閃光だ
その輝きをただ言葉にしたかった
止め処なく眩く光る
儚さ 華やか ただまざまざ

何かがあった
僕に問う心臓だ
その早鐘をただ音色にしたかった
当て所なく煩く響く
今こそ 今こそ
花開け小さな世界

と力強さを増します。それまで「伝えたいこと」
が「ゆらり」「ふわり」とつかみどころなく表現
されていたのが「僕に咲く閃光」と変わって
いったり、序盤では泡沫となってしまった心の
早鐘を「今こそ」と思えるようにもなっていき
ます。

MVもジグソーパズルのピースがハラハラと舞う
様子から始まり、散らばったままのピースの中で
途方にくれたり、埋まったピースをまた外して
みたり不安定な状況を表現していきます。

最後は主人公の男の子の顔が不安げな表情から
笑顔に変わり、床に散らばったピースを置いて
ドアの外へ歩き出していきます。
新たな世界に新たな自分に向かって踏み込んで
いこうというメッセージが込められている印象を
受けます。

そこに私はそこに音楽クリエイターとしての
るぅとくんがこれまで向き合ってきた様々な
ことも反映されているようにも感じて、
だからこそこの新しいスタートを切る楽曲として
この曲を発表したのではないかと思いました。

自分の心と音楽にじっくりと向かい合える環境があるのでは?

この2年ほど、るぅとくんは本当にたくさんの
曲を制作しました。バラードからコミカルな
掛け合いの曲まで様々なジャンルがありますが、
中でもいろいろなことがあったすとぷりの、
ちょっと切なくてもどかしい思いやリスナーさん
への愛を伝えるための大きくて重めのテーマで
楽曲は「伝えたいこと」より「伝えなければ
いけないこと」を優先しているように私は感じて
いました。

さらにソロ曲も恋愛をモチーフにした楽曲で
あってもどこかリスナーさんとの関係を連想されるものだったり、今の状況を大切に守りたいと
いう思いがあふれている作品が多い傾向にあり
ました。

どれも素敵な楽曲で私も大好きですが、一方で
「るぅとくん個人がその時々に心の底から湧き
上がる伝えたいこと」に全振りして自由に音楽に
して表現できているのかが気がかりでした。

だからなおさら私はこの曲を最初に聞いたとき
嬉しかったです。今のるぅとくんは、グループの
未来を繋げなければ、というような重いテーマは
少し横に置いて、自分の楽曲制作に集中して
向き合っているんだなと。そういう環境にあるん
じゃないかと。

この2年の流れだったら、すとぷりメンバーが
6人に戻ったタイミングでるぅとくんの作った
すとぷり曲が発表されたりするのだろうかと
身構えていましたが、今のところはありません。

前述したラジオ番組でのコメントにあった
「いろんな世界観が展開されていく」ことに
ついては、5つ先くらいまでイメージがすでに
出来上がっていて、2.5先まではもう具体的に
なっているのだそうです。

楽曲制作は発表までとても時間がかかって、
その過程もなかなか外からはわからないの
ですが、そうして準備を進めている様子が知れた
ことで、今のるぅとくんの楽曲制作が新たな
進化に向けて進んでいる、そのためにたくさんの
努力をしているという事も伝わりました。
(「この声の合図が」はレコーディングに8時間
かかったのだそうです)

最後に

私はとにかく唯一無二のるぅとワールドをもっと
もっと楽しみたいです。グループ曲にも注力
したし、生み出すことに苦労したこの2年だった
と思うけれど、そこで培ったものはきっと今後の
楽曲づくりに生かされていくのではないでしょうか。

そして、2024年4月28日に告知された、
すとぷり1stシングルにるぅとくんの作った
すとぷり曲が収録される事がわかりました。
7月に公開されるすとぷりの映画の中で使われて
いる楽曲だということですが、音楽クリエイター
として成長を続けるるぅとくんの新作を早く
聴いてみたいです。

すとぷり公式Xより

そしてやはりソロのアルバム発売やライブ活動
にも取り組んで欲しいですね。

今回も最後までお読みいただき
ありがとうございました。
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