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「古今和歌集」私撰秀歌 巻第十八 雑歌下 歌998

「大江千里

あしたづのひとりおくれてなくこゑは雲のうへまできこえつがなむ」

●漢字付加:
葦鶴の
一人遅れて
鳴く声は

雲の上まで
聞こえ継がなむ

●歌意:
 葦の間にただ一羽取り残されて鳴いている鶴の声は、雲の上まで聞こえ伝わっていって欲しいものよ。

●感想:
 出世に取り残されていることを嘆いた歌。

 寂寥感が伝わってくる。

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 ここで、「巻第十八 雑歌下」は終わり。次回からは「巻第十九 雑体」。

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目次と序:
https://note.mu/yanai/n/n5825ea920db5

参考文献:
講談社学術文庫「古今和歌集 全訳注 四巻」(久曾神 昇)P154
#短歌 #詩

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