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「古今和歌集」私撰秀歌 巻第十八 雑歌下 歌956

「凡河内(おほしかふちの)みつね

世をすてて山にいる人山にても猶(なほ)うき時はいづちゆくらむ」

●漢字付加:
世を捨てて
山に入る人

山にても
猶憂き時は
いづち行くらむ

●歌意:
 世を捨てて山に入る人は、山の中でもなお憂いような時には、山を捨ててどこに行くのであろうか。(どこにも行けないだろう)

●感想:
 素朴な疑問のようで、何か真理を言い当てているような気にさせてくれる歌。

 ネタ的にも面白い。

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目次と序:
https://note.mu/yanai/n/n5825ea920db5

参考文献:
講談社学術文庫「古今和歌集 全訳注 四巻」(久曾神 昇)P106
#短歌 #詩

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