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さびかん?ほーでー?私はそれが分からなかったけれど、本領はそこじゃない。分からないことはその場で訊くことの効果。

福祉現場それぞれの領域で用いられる用語があります。さらにはそれを省略したりします。

ふだんあまりその領域に接点がないと何のことかさっぱり分かりません。

例えば、これまでに私が「今、なんておっしゃいました?」「それ、何ですか?」と尋ねたのは・・・

さびかん
ほーでー
こかせん
えすせき
しゅーえー
しゅーびー

・・・などです(もっとあるけど以下省略)。

聞けば、これらは、

さびかん(サービス管理責任者)
ほーでー(放課後等デイサービス)
こかせん(子ども家庭センター)
えすせき(S責:サービス提供責任者)
しゅーえー(就労継続支援A型)
しゅーびー(就業継続支援B型)

のことだそうで。

はい、そうです。私はそんなことも知らないのです。

「さびかん」は錆びた水道管かと感じましたし、「えすせき」はS席が浮かびました(「サセキ(サ責)」と略すのが当たり前かと思ってましたが地域性もあるようです)し、「ほーでー」はホリデーの聞き間違いかと思いました。

このような省略ワード、もちろん、知らないよりは知っていたほうが良いのでしょうが、知らなかったからと言って【(フリーの)社会福祉士】としての評価に響くわけではありません。

もしも【(フリーの)社会福祉士】の力量がそのような知識量で計られるのであれば、いずれこの仕事は人工知能に取って代わられるでしょう。

仮にいっとき「コイツはそんなことも知らないのか」と思われたとしても、そのあとの本領発揮で「コイツ、さびかんも知らんかったけど意外となかなかやるな」に転じていけばいいんです。

本領とはソーシャルワーク。

その場の温度を感じながら、有機的に人と人をつないでいったり、人と【社会の何か】を結んだりするそのワークは人工知能にはできない(はずの)こと。

そこが重要。省略形を知ってるかどうかではない。

だから、話し合いなどで未知のワードが出てきた時は知ったかぶりをせず、迷わずその場で「すみません、今のそれ、何ですか?」と尋ねます。

そのことの効果はいくつかあると思っています。

①「柳田はそんなことも知らないヤツ」と認識されるので、その後の説明がより親切になる(私も「そんなことも知らないヤツ」を補強するかのごとく「不勉強でお恥ずかしいですが、これでお分かりのとおり、私、あんまりよく理解できてないんです。いろいろ教えてくださいね」と厚かましく付け加える)。

②「分からないことは分からないって言っていいんだ」という空気がうまれる。

③「柳田が分からないということは、一般市民・利用者・家族などにとっては、この表現はなおさら分かりにくいものなんだ」という認識が共有できる。

④実は他にもそのワードの意味が分からなかった人がその場にいて、その人たちからあとで話しかけられたりして距離が縮まる。

⑤本当は分かってないのに取り繕って話を進めることのリスク回避となる。

・・・というわけで。

これからも私は「それ、何のことですか?」と(省略ワードに限らず)お尋ねすると思います。もちろん自ら学ぶ努力も惜しみませんがすべてを網羅するなんてとても無理。皆さん、私の知らないこと、いろいろ教えてくださいね。

本日は以上です。

今日も良い一日を!

*****柳田明子社会福祉士事務所〰聴く・伝える・ともに考える〰(2001年開業)〔(公社)日本社会福祉士会の独立型社会福祉士名簿に登録されています〕ブログ(2010年~)http://a-yanagida.asablo.jp/blog/***** 
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