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2023年 初夏 北海道⑩〜旧三井芦別鉄道 炭山川橋梁

レンタカー返却時刻の17時までには途中少し寄り道ができるくらいの余裕があった。
当初の計画通りだ。
そこで以前から雑誌などで見て一度行きたいと思っていた「旧三井芦別鉄道 炭山川橋梁」に向かった。

中富良野からショートカットして国道38号線に出る。
『HYの木』もこの湖に沈んじゃったんだなあと再び北の国からのシーンを思い出しながら滝里湖畔を走り、野花南駅を過ぎ芦別の街に入った。

以前に一度だけ通ったことのある芦別の街はやはりシャッターが降りた店舗が多くあまり人影を見かけない。

桂沢湖方面の国道452号に入りしばらく南下すると、人を見かけない街にしてはあまりに不釣り合いなくらいにたくさん建っている集合住宅を左に見送り、さらに少し進むと一本の橋が現れた。

その橋の上から右を見るとこの光景が目に飛び込んでくる。

旧三井芦別鉄道 炭山川橋梁

この鉄橋は昭和20(1945)年、芦別で操業する三井鉱山が石炭運搬専用線の延長のために建設し、平成元(1989)年3月の廃線まで活躍していました。平成21(2009)年には、貴重な産業遺産として国の登録有形文化財に指定。令和元(2019)年5月に文化庁が選定する日本遺産に認定された「炭鉄港」ストーリーの一つでもあります。

星の降る里 あしべつ 芦別観光総合ガイドより

紅葉の名所にもなっており、雑誌などにこの橋からの景色がよく掲載されている。

脇道に入ると駐車場があり、そこから眺めたのがこちら。

橋梁の上の貨物車を正面から
きちんとした案内も掲出されている

芦別が炭鉱で沸いていた時代にはここを機関車が音を立てて走っていたはずだ。そんな時代をほうふつさせる貴重な遺構であり、それを大事に保存していることが嬉しい。

先月は同じく炭鉱の街として栄えた夕張を旅した。
どちらの街も往時の華やかさは完全に姿を消し街中は人の気配が希薄だった。
そこに溢れているのは朽ち果てた建物、そして炭鉱と鉄道の遺構ばかりだ。

自分に何かができるわけではないけれども、北海道の「華やかな部分」だけでなくなかなか日の当たらない「影の部分」についても発信していくことで、ここ行ってみたいなと思ってくれる人がひとりでも生まれてくれたらいいなと思う。

夏の日差しが照りつける芦別の街でそんな事を考えた。

続く。
次回最終回、だと思う笑

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