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【15の春は泣かせない…】

去年もこの時期に書きましたが、教育などズブの素人の私が教育委員をしていた時に聞いたエピソードです。あれから時間が経っているので、今はもう違うと思います。私の「備忘録」としてここに置いておきますm(_ _)m

以下、


3月は高校受験が目白押し、田舎の公立中学校では、地元の公立高校への進学を目指して子供たちが頑張っている。

田舎の子は、高校までは自宅近くの学校に通うことが多い。またそれが親にとっても安心材料だ。なぜなら自分の親もその親もそうだった。そしてそれは親孝行でもある。

不肖私が教育委員長を務めた山梨県では、子供の数が減っていたこともあり、公立高校志望者の数より合格定員の数の方が多かった。早い話、「わがまま言わなきゃどこでも入れる」という状況だった。

☝️じゃ、なぜ入試に落ちる?
①学校の進路指導が「志望校を替える(レベルを下げる)」ように指導しても、そのまま挑戦(受験)するため。この決断が本人のものか、親の気持ちなのかは分からない。

②元々私立高校が第一志望なので、公立高に落ちても大丈夫!

🤞ここで問題なのは、学校が指導で使う合格判定よりも、大手進学塾のデータの方が精度が高いことにある。教育委員会幹部は学習塾への「◯下り」も多い。

✅そこで進学志望の子供たちを救うのが「2次募集」である。この段階になると学校や学科など好き勝手も言えない状況になり、(差別ではなく)本来なら望まない「工業」や「農業・園芸」等の空きがある高校を再受験する。

私の所にも、切羽詰まった親から「なんとかして欲しい」とやって来る。しかし「私にはどうすることもできません」と答えるしかない(^^;

👤この一次試験で落ちてしまった子供たちを悲しませることなく、なんとか公立高校に送り込むための調整が、中学校の進路指導や担任の腕の見せ所なのである(私立中→公立高も同様)。

✅「そっちは2次試験に何人受けさせる?ウチは◯人受験させるつもりだ」

✅「待って下さい先輩、もう一人ウチに枠をくださいよ🙏🏻」

そんなやり取りが卒業式直前まで続く、先生たちも大変なご苦労である。

🌸『15の春は泣かせない…』🌸


もうずいぶん昔のことなので、今は変わっていると思う。
それぞれの春である。

新高校生の皆さん、素晴らしい学生生活を!


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