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目が覚めたら10年後だった件〜第1話・10年後〜

窓から見える景色に思いを馳せていたらノック音とともに扉を開き誰かが入ってきた。

???:○○目が覚めたのね!良かったわ!!

聞き覚えのあるその声に振り向くとお母さんが抱きついてきた。

その目にはうっすらと涙が浮かんでいた。

無理もないだろう俺は母さんと会うのは数日ぶり(のような感覚)だが母さんは10年ぶりの再会なのだら。

○:おはよう母さん…

俺が笑顔でそう言うと母さんの抱きしめる力が強くなる。

○母:事故にあったって聞いて心配をしたんだから…

○:ごめん母さん…

心配をかけた申し訳なさと抱きしめる力の強さに母の愛情を感じた。

○父:まったく…母さんに心配かけるなんてとんだバカ息子だな!

史:お兄ちゃん…良かった!

と、そこへ父と妹の史緒里も来た。

史:久しぶりのお兄ちゃんだぁ〜

史緒里が俺をギュッと抱きしめる

○:心配かけてごめんな史緒里(ナデナデ)

昔からお兄ちゃんっ子だった史緒里は人一倍心痛めただろうな…

ましてや大怪我を負って病院に運ばれたのはこれで"2回目"だからな。

○父:そういやさっきお医者さんに○○が目を覚ましたって聞かされて病室に向かう途中で女性の警察官とすれ違ったんだよ。

女性の警察官…?

○父:なんかお前に用があるっぽかったみたいで目が覚めたら教えてくれって看護師に言ってたぞ。

俺に用事?警察の人が?思い当たる節はないが。

○父:一瞬だったんでそこまで見てなかったが相当の美人だったぞ!

父さんが興奮気味に言う

○母:フンッ…(ドスッ!)

母さんの裏拳が父さんに命中する。

いい音しんてんなぁ…相変わらず父さんは馬鹿だしお母さんは強いな。

史:えっ!?美人さん!?どこどこ!!

そして、妹よ美人という言葉に反応するな…

史緒里は昔から美人だったり可愛い子を見ると興奮するところがありそいうのは父さん似だったりする。

逆に俺はそういったことに疎い所がありお母さんに史緒里とは別の意味で心配されたりしたこともある。

なんて話が逸れていたら看護師の人がやってきた。

看:あのぉ、警察官の人が○○と面会を希望をしているのですがよろしいでしょうか?

○:はい!

看:今、呼んできますね!

そう言って看護師の人は警察官を呼びに行ってくれた。

〜数分後〜

看:警察官の人を連れてきましたよ。

○:ありがとうございます!

???:失礼します…久しぶりね○○!

○:ん?お前もしかして美波か!?

美:そうよ!10年ぶりね。目が覚めてよかったわ。

お父さんが言ってた女の警察官って美波の事だったのか。

○:そうかお前、警察官になったのか…夢叶って良かったな!

美波は学生の時から警察官になるのが夢だと言っていたからな。

真面目な性格で正義感の強い美波には最も向いてる職業だったから応援はしていたが。

美:ありがとう…○○にも色々と助けられたわ。恩返しと言ってはあれだけど今度は私が助けになるわ。

○:すまん助かるお礼はいつか必ずするよ。

○母:○○こちらの警察の人と知り合いみたいだけどどなたかしら?

そうか、母さん達に紹介したことないか。

○:こいつは梅澤美波って言って俺の高校の時の後輩で友人の1人だよ。

といっても、会うのは10年ぶりだし美波は立派な社会人だけどな

○:ところで俺に用があるって言ってたが一体何の用なんだ?

美:その事なんだけど、あの事件について聞きたいことがあるの。

○:なるほど…悪いな母さん達、ちょいと病室の外で待っててくれるか?

○母:わかったわ…ほら、父さんと史緒里外に出ましょう。

察してくれた母さんが史緒里と父さんを連れて病室を出た。

○:それで、聞きたいことってのはなんだ?

美波:10年前に起きた事と犯人についてよ。

美波の話によると俺を轢いたトラックの運転手は警察に逮捕され事情聴取を受けたが支離滅裂な発言をしており事故当時の出来事を聞くことが出来なかったらしく被害者の俺に話を聞こうということになったらしい。

俺が目を覚ます保証もないのによく待ったな…

○:そういうことならあの時の事を話すぜ。

俺はそう言ってあの時のことを話し始めた。

To Be Continued

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