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ブラックフライデーとドーパミン中毒、3つの改善策

ブラックフライデー

やま施術院という治療院を営んでいる傍ら「高尾オーダーメイドツアーbyやま施術院」という高尾山域でのライトなアウトドアガイドを並行して行なっています。『アウトドア×健康』がテーマです・

最近面白い記事を読んだので共有します。発信元はアウトドアブランドのパタゴニア。

○なぜ、私たちは新しいものを買い続けるのか?

内容を簡単に説明すると「脳と購買活動」について論じたもの。

ちょうどこの記事を書いている11/24はブラックフライデー。一年の中でも特に購買活動が盛んになる日です。

小売業はこの日のタイミングでセールを仕掛けたり、イベントを立ち上げることで収益増加を目指します。先に紹介した記事では一部環境についても述べられていますがここでは割愛。僕が話したいのはそこではない。

セールや割引があると物が買いたくなりますよね、お得だし。ただ、それは本当に必要なのか?という話。本当に必要であれば定価で買っていてもおかしくないはずですが安くなったから買う、程度であれば本来はさして必要のない物なのでは、と考えます。

それでも購買活動に興じる理由が脳にあります。『ドーパミン』というホルモンがキーになります。

ドーパミンとは

快楽ホルモン

ドパミン(どぱみん)/ ドーパミン / dopamine /
神経伝達物質の一つで、快く感じる原因となる脳内報酬系の活性化において中心的な役割を果たしている。

厚生労働省 e-ヘルスネットより抜粋

ドーパミンは快楽物質(ホルモン)です。新品の服を買った時に感じる高揚感。あれの素です。ここではこの新品の服を買うことを例として書きます。

このドーパミンは報酬系という脳のシステムに重要な役割を果たしています。ドーパミンが分泌されるとその分泌の原因となった行動(新品の服を買う)を海馬という記憶を司る部分に伝えます。
そこで「これは気持ち良い、これは覚えておく方が生きるのに快適だ」と判断したらその行動(新品の服を買う)を繰り返そうとします。

これがドーパミンが関与する脳の報酬系のシステムです。

ドーパミン中毒

人生において快楽は確かに大事です。しかし快楽に身を委ねすぎるとその身を滅ぼします。

新品の服を買う時の高揚感、と先に書きましたがもっと手軽にドーパミンを出す方法があります。アルコール・麻薬・覚醒剤です。
これらは即座に報酬系に強い刺激を与えることができるので、その反応として強い快楽・恍惚感が得られます。

強い快楽を得ました。楽しかった、はい、おしまい。日常に戻ろう。とすぐに冷静にオンオフの切り替えができれば良いのですが人間、機械ではありません。
報酬系による記憶の定着からまたその快楽を強く追い求めるようになります。これが『中毒 addiction』です。アルコール中毒、麻薬中毒、全てドーパミン分泌がバグっている状態。全て同じです。

日常的に潜むドーパミン中毒患者

糖+カフェイン=ドーパミン爆分泌

自分はお酒もそこそこしか飲まないし、ドラッグももちろんやらない。中毒なんて程遠い。と思っていてももっと身近にドーパミンを出す物が潜んでいます。

1つは「糖質」。普段から食べているご飯に多く潜む栄養素です。
糖は読んで字の如く、血糖値を上げます。人間が生きるには血糖値の維持安定が必要不可欠です。低血糖状態が続くと死にます。

なので血糖値を上げるもの=快楽、と報酬系が反応してドーパミンを促すんですね。糖を摂ることをルーティンにした方が生存できますから。

ただそれは常に貧困と空腹と隣り合わせの状態だから当てはまること。現代のように飽食の時代では糖は安価にかつどこでも手に入ります。つまり糖由来の快楽も安価かつ手軽に手に入るということ。そして人は簡単に「糖中毒」になります。その結果の1つが糖尿病ですね。

ただ、ここで少し踏み込んで考えてほしいです。
糖の過剰摂取だけが問題と思われそうですが実はそうではない。糖の過剰摂取の根底には「ストレス」があります。

根底にストレス

ストレスがかかるとそれだけでも血糖値を上げます。血糖値を上げるホルモンをバンバン分泌してストレスと戦おうとするんですね。そこまではまだ良いのですが怖いのがその後。血糖値を上げるホルモンにも限度があるので常にストレスに苛まれているといつかは枯渇します。また、血糖値は急激に上がると同じ角度で急激に下がる流れがある(血糖値スパイク、と言います)ので低血糖状態に陥りやすい。

その低血糖を脱したいがために過剰な糖(なんちゃらフラペチーノとか)を求めるようになります。

ストレスによる血糖値の乱れと糖による乱れのダブルパンチ。ずっと波がうねっている海のような状態。サーフィンするには最高なんですが。

ホルモンの分泌は乱れるわ、低血糖になるわでいつの間にか多くの臓器に負担がかかり、内面から瀕死の状態になります。この現代においても。危険は飢餓や野生動物ではなく、目の前のチョコレートにあるのです。

金で手に入る快楽は成長をもたらさない

依存症=ドーパミン中毒

現代社会では快楽(=血糖値を急激に上げるもの)は手軽に手に入ります。洋服、お菓子、ビール、コーヒー、ソシャゲ、手ぶらでのBBQ、レジャーランド、風俗など。価格の差はあれど全て「金さえあれば得られるもの」ばかりです。
それゆえ、収入が増えると快楽を選ぶことができる。その分誘惑される機会も増えます。ここで快楽に身を滅ぼすか、自分を律して幸福と豊かさに繋げるかはその人の「状態」次第。

ここでいう「状態」には肉体的な健康もそうですし、ホルモン分泌の安定、血流や代謝が円滑な状態、人間関係が良好など、心・身・社会性全ての総合状態を指します。

社会的地位や金銭はあるけど精神的に虚弱だとその精神を補う快楽に惑わされてしまいます。(爆買いや散財することで心を補うイメージ)

現代で生きるにはお金は必要ですがそこだけを追い求めることが成長とは僕は全く思いません。本当の豊かさとは真逆に進んでいるように感じます。

施術も一時的な快楽となりうる

他の業種だけ批判するのは公平ではないのであえて自分の生業についても自分で指摘します。

先に言っておくと、やま施術院では「マッサージ」「もみほぐし」という言葉は一切使っていません。なぜならそれこそ「快楽」そのものだから。時には誰かに身体を触れてもらいリラックスすることは良いと思います。ただ、それが常習化すると何も生まれない。生み出されるのは売り上げだけ。

山本個人がそういったものに興味がない(もみほぐしは見学がてら1回行った事があるだけ)し必要としていません。自分のカラダは自分でコンディショニングできますし、そのためにワークライフバランスをとっているから。

やま施術院での施術をたまのリラックスにご活用いただくのは構いません。お越しいただいたらじっくりと施術をさせていただきます。ただ、やはりその後自分で健康管理をする意識が芽生えてきてくれるととても嬉しい。早く寝るようにした、夜9時以降はスマホを見ない、ジョギングを週1回始めたなどなんでも。

施術でできる健康へのアプローチなんてかなり限定されているのでクライアントが主体的に自身のカラダに向き合い、健康な状態を維持できるのがベストだし一番スピーディ。

そのクライアントが自らの健康を主体的に管理するサポートとして施術やパーソナルトレーニング、アウトドアガイド、栄養療法(準備中)などと様々なサービスを提供しています。

一時的なリラクゼーションは本来の健康へ前進するとは言えません。対処療法、その場凌ぎです。そんなことよりも不調の原因が姿勢など身体的なものなのか、生活習慣のものなのかはたまた過去のトラブルによるものなのか正しく追求し改善させていくこと。これがやま施術院の施術の根底にあります。

ドーパミン中毒の3つの改善策

適度なドーパミン量なら健全ですが、現代社会は基本「ドーパミン中毒者」を生み出して取り込むのがビジネスの基本です。快楽に身を溺れた人は目先の利益(=一時的な血糖値の爆上げ)を優先するので収益化しやすいんですね。

僕自身や僕の考え方を信頼してくれる方やクライアントには「快楽」ではなく「健康と豊かさ」を得て「幸せ」になってほしいので3つの改善策を提案します。

①減らすこと

目に見える不要なモノを減らすのがわかりやすい。モノだけではなく、不必要な仕事、人間関係、趣味、ウィンドウショッピング、余計な体脂肪、ファストフードを食べること、コンビニに行く時間など目に見えない時間や行為全てにおいて減らすことをオススメします。

だからと言って何でもかんでも減らすのではなく、「自分はこれは絶対に必要!」と言い切れるモノやコトであればそれは残すのがポイント。とにかくミニマルにウルトラライトにし過ぎて生活のストレスが高まっては元も子もありません。

こんまり的に言うと「ときめき」があるモノだけ残すように少しづつ減らすと良いですね。心と時間の余裕ができます。

②高めること

色々と減らしていくと精神的なゆとりと時間ができます。これホントです。
それを自分に投資すると良いですね。Let’s 運動。

運動ほどコスパの良いものはそうそうありません。運動を定期的に行うことでストレス耐性がつくのと血糖値が安定しやすくなるので快楽欲求が減ります。(運動内容と栄養状態による)

高めるべきことは家のものがなくなった時や会社が倒産した際に生きていく術となるものの習得ですね。運動では体力、語学力、教養、資格、サバイバル術など。

ちなみに僕の場合、来年あたりテンカラ釣りを始めるので食の調達ができるようになるはずです。衣食住を自己完結できるようにしたい。

③創造すること

ゆとりができると人間の脳は自分で何かを作り出そうとするようです。
気に入ったモノがないから自分で作り出す、DIYスピリットも創造力の1つ。
創造といっても難しいことはなく、料理、編み物、畑仕事、登山プランを立てる、文章を書く、など自分の頭と身体で生み出すものならOK。
創造活動をする人の幸福度は高い、という研究結果もあるようです。

ヒト以外の動物にはできないのが「創造 Creation」。
何かを自分の努力で生み出すことはお金で買える快楽を凌駕します。

オキシトシン・セロトニン

長くなったので簡潔に書きます。説明も省きます。

ドーパミンは快楽。楽に手に入る。
オキシトシンとセロトニンは幸福。努力が少し必要。

後者を追う方が健康と豊かさにつながります。それなりの努力が必要ですが確実に良い人生を歩めると思います。
クライアントがオキシトシンとセロトニンを分泌できるようにするのがやま施術院のサービス色々といっても過言ではありません。施術はあくまで通過点。
注視しているのはその方の未来像。

そんなブラックフライデーです。

今後もより良質な発信をしていくためのサポートをできる範囲でお願いします!