ネットブックの激震
エイサーのPR誌「tell acer(テル・エイサー)」創刊号では、「コンピュテックス台北2008」で発表されるエイサーの戦略商品「アスパイア・ワン」を大々的に取り上げることになった。アスパイア・ワンは小型軽量・低価格が売りのノートパソコンで、エイサーではこれを「ネットブック」という新カテゴリーの商品として売りだそうとしていた。
そのために、ぼくら取材班は台北に取材に行くことになった。ぼくは今まで国際的な展示会というとパリ・サロンなどの自動車関連しか取材したことがなかったから、興味津々だった。台湾には以前、友人と一緒に観光旅行に行ったことがあるだけで、もちろん取材は初めて。「はじめての取材」につきものの興奮が、体中を駆け巡った。
取材のスケジュールは、6月3日の午前9時40分にチャイナエアラインで成田を出発、12時10分に台湾桃園国際空港着。すぐに遠東国際大飯店に移動して、アスパイア・ワンのプレスカンファレンスを取材する。それからエイサー本社に移動して、日本エイサーの社長であるボブ・セン氏の案内のもと、エイサー本社の取材。さらにコンピュテックス台北の会場である台北世界中心第1ホールと、台北世界中心南港展覧館の下見。これで1日目は終了。
2日目と3日目はコンピテックス台北の取材でびっしり。そして3日目の16時30分に台湾を発って成田に戻ることになっていた。
会場の熱気や新製品への関心などは、今から思い出して書くよりも当時の原稿を再録したほうがいいだろう。
これが、「tell acer」創刊号に掲載されたぼくの記事だ。ぼくは以前からNECの「モバイルギア」を愛用していて、「フルキーボードで自在に持ち運べる情報端末」に大きな関心を持っていた。だからエイサーのアスパイア・ワンを見たとき、「これは売れるな」と確信した。
その確信は、まもなく大ブームとなって押し寄せることとなる。