山形ラーメンのニューウェーブ、とりもつラーメン!

先日、嬉しいニュースが舞い込んできました。山形市が2022年の「全国ラーメン消費量ランキング」日本一の座を新潟市から奪取!山形ラーメンのご紹介、まだまだやっていきますね。

今日はニューウェーブ、とりもつラーメンです。とりもつラーメンは、山形県新庄市で供されるラーメンで山形新幹線の新庄延伸以降、新庄の特産品として売り出されています。

もともとの新庄地区のラーメンは、一茶庵と言うお店に代表される縮れ麺で具が少なめのあっさりとした鳥ガラスープを使った「醤油ラーメン」がスタンダードでした。
また、かつての馬産地のなごりから、一部の老舗では馬ガッキ(馬のスジ肉)を出汁に用い、ラーメンに乗せるチャーシューも馬肉のものが多かったそうです。

一茶庵支店のもつラーメンは数十年前から有名であり、末広など同様のラーメンを供する店も何店かありましたが、現在「とりもつラーメン」を扱っている店の多くは最近になって提供を始めたものであるとのことです。

元来、最上地方では鶏を飼う農家が多かったことから、農村部では、祝い事の時に鶏を一羽潰してモツ煮込みにして食べる習慣があったそうです。新庄市内の居酒屋でもメニューとして鶏のモツ煮込みを出していたところ、いつの頃からか、一部の常連客がラーメンと鶏のモツ煮込みを同時に注文して食べるようになり、その食い合わせの妙に気付くお客さんが現れ、これが、やがて「とりもつラーメン」の誕生へと繋がったそうです。なかなか面白いいきさつですね。

山形新幹線延伸を契機に、新庄・最上地方を観光地として広く宣伝する運動が始まり、注目されたのがとりもつラーメンです。
御当地ラーメンの流行もあり、これを新庄の特産として売りだすこととなりました。2002年6月に新庄市や真室川町、最上町、舟形町の飲食店15店による「愛をとりもつラーメンの会」が発足。
市内のラーメン店は合同で「とりもつラーメン」をメニューに取り入れ、各店が味を競いあうようになっていきます。

「愛をとりもつラーメン」というキャッチフレーズを決め、2003年に十勝新津製麺より「新庄・最上名物 愛をとりもつラーメン」というカップラーメンが全国のサンクスで発売されました。

ラーメンの製法や材料は店によって違い、麺もまっすぐな麺を出す店もあれば縮れ麺を出す店もあり、統一はされていません。
なお派生料理として、2012年に開発された「とりもつバーガー」が市内2店で販売されています。他にも、鶏モツを使った「かむてんそば」なども存在しております。

山形新幹線の最終地、新庄も温泉地に恵まれおススメポイントです。ぜひ「とりもつラーメン」味わってみてください。


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