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花火と渋滞(2023.08.05)

昼間たっぷりと昼寝をし過ぎた子供たち。夕食後もうひと山なければ眠らないのではないかとの妻の推測に基づき、私たちは別府は亀川祭りの花火を皆で見に行くことになった。

とは言うものの、先日「別府火の海まつり」において盛大に花火大会が行われた直後であるから、そこまでの人出はないだろうと踏んでいた私たち。しかしいざ会場近くへ着いてみるとどこの駐車場も車でいっぱい。仕方ないのでちょっと離れたところに車を停めて歩くことにした。

そして私たちは海のすぐそばから花火を見ることが出来た。初めて音が派手に鳴り響く距離で花火を見た長女と次男はまぁそれなりに感動したような感じだったが、案外言うほどでもなかった。なかなか難しいもんだ。

そして妻は花火がクライマックスに近づいているのを察知するや否やさっさと車に戻ろうと言った。なぜなら渋滞に巻き込まれるのが嫌だから。私は内心「え~いやだ」と思ったが、そういう感じは微塵も出さなかった。

撤収は早かった。私と妻は長女と次男をそれぞれ抱っこして、小雨が降り始めた中を早足に車へ戻った。途中クライマックスと思しき花火がバンバン上がって、子供たちにはそれを見せたが、私たちはすでに花火より渋滞回避に意識を振り切っていて、全く見ようともしなかった。ここのところの切り替えは我ながらすごいと思う。

とはいえ、少しばかりの渋滞にはつかまった。しかし最悪の渋滞は回避できたと思う。車から沿道を見ると大勢の人たちで溢れかえっていて、駐車場からは大量の車たちが今まさに国道へ出ようとせめぎ合っているのが見えた。あのまま最後まで残っていたら大変な事になっていただろう。

そうして渋滞回避という目的は達成したものの、果たして、花火の一番大事なクライマックスを不完全な形で見る事となって、それで良かったのかと私は帰り道ずっとモヤモヤしていた。たとえ渋滞で足止めを食らうことになったとしても花火を最後まで堪能した方が良かったのじゃないか。わざわざ夕食後に花火を見に来て最後がこれで本当に良かったのか、と。

まぁでも子供たちが思いのほか花火にはまってなかったので良かったっちゃ良かったのかと思う。渋滞にはまった場合の妻の苛立ちとその後の子供たちの風呂や歯磨き、そして就寝までの道のりを思うと、英断だったのかもしれない。

それにしても、帰りの車から見た海沿いの祭り会場はきらきらしていて、とても楽しそうだった。しかし、小さい子供たちを連れてあの会場を歩くのは多分地獄だ。午前中児童館やスーパー、モスバーガーなどに行くのすらけっこうな労力だったのだから。

色んな事が十分に堪能できない今であるが、あと何年かすればもっと自由にあらゆる事を楽しむ事が出来るようになると思う。私にはやりたい事が山のようにあるのだ。その時を夢見て、今は今を噛み締めて日々生きていきたいと思う。

ご清聴ありがとうございました。

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