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再スタートを切る

 こんにちは。山梨県立大学国際政策学部国際コミュニケーション学科3年の芦澤日菜です。私は、2月12日から3月12日にかけて、アメリカ・シンプソン大学での語学・文化研修プログラムに参加しました。研修期間では、実際にシンプソン大学の授業に参加したり、大学のイベントに参加したり、学生や先生方とアイオワ州の様々な場所を巡ったりしました。この投稿では、今回私がアメリカの大学生活の中で感じたことをお話しさせていただきます。


 まず、私が一番印象に残っているのは、アメリカ大学生の授業参加に対する積極さです。私は、シンプソン大学で5つの授業に参加させていただきました。そして、私は自分が今まで県立大学で見てきた大学生とアメリカ大学生の違いに衝撃を受けました。先生に指名されずとも自ら挙手して発言する学生、先生の話の途中であっても何のためらいもなく疑問点を質問する学生、静まり返ることなく生徒の意見が飛び交い続けるグループワーク。どれもが私にとって新鮮で衝撃的な光景でした。授業の中には、先生はほとんど話さずに、学生間の議論が永遠と続くものもありました。「積極的に自分の意見を主張しましょう。」「分からないところはどんどん質問しましょう。」とよく大学の先生に言われますが、まさにその理想形がここにあると感じました。一方、このように授業に前向きな学生達を見て感銘を受けた半面、私は自分の今までの授業参加態度を振り返り、恥ずかしさを覚えました。そして、私は今までのどれほどの学びのチャンスを見落としてきたのかと後悔さえも感じました。彼らを見て、私は大学の授業に参加する意義を、もう一度深く考えさせられました。

 次に、大学内での学生イベントが活発であったことです。私が滞在した一カ月の中でも、ダンスイベントやビンゴ大会、ぬいぐるみ作りなど、学生主催の学生のためのイベントがいくつもありました。色々なイベントに参加させていただきましたが、どれもとても楽しかったです。私は、なぜこんなに大学内にイベントがあるのか聞いてみました。すると、シンプソン大学の周りにはショッピングモールやカラオケなどの娯楽施設があまりないので、学生に大学生活をより楽しんでもらうために開催しているのだと言っていました。さらに、大学全体のイベントだけでなく、大学生一人一人の日々の活動もまた活気的でした。私の友達は、彼女が所属するクラブのオペラの公演会準備やインターンシップ、大学で毎日出される課題に日々追われていました。一週間の予定を見させてもらったことがありますが、毎日予定が甚だしいほどに詰められていました。全休なんてもってのほかです。話をすると、アメリカの大学生は皆こんなもんだと笑っていました。本当に大変そうだと思いましたが、何かに打ち込みながらも、毎日楽しそうに過ごしている彼女は、とてもキラキラして見えました。このように、自分たちで大学生活を楽しもう、自分のやりたいことに全力で取り組もうとする学生たちをとても尊敬しました。そして、羨ましくも思いました。



 これら二つのことを聞いて、皆さんアメリカの学生がいかに忙しいかと同時に、大学ライフを有意義に過ごしているかが分かったと思います。一方で、日本にはこんな言葉があります。

「大学生は人生の夏休み」

今まで私は、この言葉をネガティブに捉えていました。自由な時間が多く、何となく勉強しながら、遊びながら時間が過ぎていく。そんなイメージです。実際に、私の大学1年生は何となく過ぎて終わってしまったような気がします。きちんと授業に出て単位を取って、遊ぶためにアルバイトをして、あっという間に時間が過ぎていくような感覚でした。しかし、シンプソン大学で一カ月を過ごし、その言葉の認識は一気にひっくり返りました。大学こそ、自分のやりたいこと、学びたいことに全力で挑戦できる場所なのです。この自由な時間が多い大学という期間を、場所を、思う存分利用しない手はないと、今は思います。

 これらの経験を踏まえて、私は大学生活を後悔なく過ごすための一つの教訓を得ました。それは、自分のやりたいことに全力で打ち込むこと、何かに必死になれるということです。正直、現地の学生を見て羨ましいと感じた自分を鑑みると、そこには劣等感や悔しさがありました。私は彼らのように、大学生活の中でまだ必死になれていないことを自覚したのだと思います。しかし、それと同時に「私にもできる」「私もそうでありたい」と強く思いました。今年度からは、私は大学3年生として、就職活動に足を踏み入れることになります。ここから、私の大学生活の再スタートを切ろうと決意しました。次は、この気持ちを行動に移す時です。これから、口だけにならぬよう、日々の学びに貪欲になりながらも、この研修で得た経験を活かして、自分の将来の道を必死に模索していきます。