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イスラエル・パレスチナ情勢について  参議院予算委員会 動画&会議録             2023年11月28日@その4

<質疑要旨>
イスラエル・パレスチナ情勢について

・ 戦闘停止から戦闘終結に向け、粘り強く取り組んでいただきたい。その上で、邦人退避のあり方について、今回の初動体制を検証し、必要な対応をとっていただきたい。
・緊急時のチャーター機運用における搭乗者の負担についても、あらかじめルール化しておくことが必要ではないか。

<答弁者>外務大臣

<会議録>
○山本香苗君
 次に、上川外務大臣にお伺いいたします。
 イスラエル・パレスチナ情勢につきましては、この間、関係国、関係機関等の間に意思疎通を行って、人道状況の改善や、また事態の鎮静化等に向けた外交努力を精力的に行っていただいておりますが、是非とも、この戦闘休止の延長から戦闘終結につなげられるよう粘り強くお取組をいただきたいと思います。
 その上ででございますが、邦人退避の在り方につきましてもいま一度御検討いただきたいと思います。
 といいますのも、今回、韓国軍が自国民を輸送するために派遣した輸送機に日本人も同乗できて早期の退避が実現したんですが、韓国と比べ遅くないかとか、もっと早くできなかったのかといったお声も上がっております。退避に当たり、自衛隊の皆さんや現地の大使館の方々も物すごく頑張ってくださったと思っておりますけれども、危機では僅かの時間差が明暗を分けます。手続に手間取る制度の欠陥があったのかどうか検証をしていただきたいと思います。
 あわせて、今回、イスラエルからこのドバイまでのチャーター機、この一人当たり三万円の運賃を請求したことに対して様々な御意見がございます。緊急時のチャーター機運用における搭乗者負担につきましても、今、外務省の内規ということでございますけれども、しっかりと表で議論をして、定めて、あらかじめ定めておくことが必要なんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

山本かなえの質問に答弁する 上川 陽子 外務大臣

○国務大臣(上川陽子君) お答えをいたします。
 我が国は、ハマス等によりますテロ攻撃、これに対しまして断固として非難した上で、人質の即時解放、一般市民の安全確保、さらに全ての当事者が国際法に従って行動すること、さらに事態の早期鎮静化、これを一貫して求めてきたところでございます。
 十一月二十二日に発表されましたイスラエル、ハマス間のこの合意に基づきまして、日本時間二十四日から四回にわたり人質の解放が実施されたと承知をしております。また、カタール政府による最新の発表によりますと、戦闘休止の二日間の延長がなされると承知をしておりまして、これを歓迎をしております。
 今後の情勢の推移は予断を許さないものでございますが、我が国といたしましては、この人道状況の改善及びそれに資する更に長期にわたる人道的休止の維持、事態の早期鎮静化に向けた外交努力を粘り強く積極的に続けてまいります。
 そして、御指摘いただきました緊急事態の際に我が国が手配をするチャーター機についてでございますが、これまで、武力攻撃など本人の意思にかかわらず安全上の観点から政府として退避をお願いせざるを得ないような場合、また新型コロナウイルスに伴う武漢からのチャーター機のような特殊なケースを除きまして、通常はエコノミークラス運賃相当の御負担をお願いすることとしているところであります。
 先般、イスラエルのテルアビブからアラブ首長国連邦のドバイまで手配をいたしましたチャーター機につきましては、定期商用便を利用してイスラエルから出国するという現実的な選択肢があったこと、また、実際に航空券を自費で購入されて定期商用便で出国された方々との公平性の観点から、公平性の観点にも配慮いたしまして、総合的な判断としてチャーター機の搭乗者に運賃を御負担していただくこととしたところであります。
 緊急時、こうした事態の態様は様々でございます。政府としては、今申し上げたような原則、これを踏まえつつ、個別具体的な事案に応じて総合的に判断をしてまいりたいと思います。不断の検証も含めて、しっかりと対応してまいります。
○山本香苗君 今後同様のことが起こり得る可能性もありますので、是非速やかに御対応いただきたいと思います。


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